スマ学200のお題


12.病気



昼休み。ここはダー組の教室。

「ヤンデレが分からない」

昼食の弁当を口にしながら、ダークトゥーンはぽつりと呟いた。それがあまりにも唐突だったので、ダークリンクは固まって。

「……分からなくていいだろ」
「ふと気になった」
「そーゆーのあるよなぁ」

購買で買ったらしいチョココロネを口にしながら、ダークフォックスが話に入ってきて。机の上に腰を下ろし、足を組む。

「ま、あれだ。ヤンデレってのは好きな人を想うあまり病んでしまう人のこと」
「つまり、彼か」

そう言ってダークトゥーンが向けた視線の先には、ダークウルフの姿。今まさにスピカを壁際に追い詰めているところで。

「番長、何処に行ってたんですか?」
「食堂だって言ってんだろ」
「いませんでしたよ。食堂には」
「た、たまたまだ」
「妹さん、今日も可愛かったですね」

ダークウルフはにこりと笑って。

「明日も……可愛いといいですね」


ぞくっ


ダークリンク、手を振って。

「や、あれもう病気」
 
 
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