可愛いは正義!?



「だ、大丈夫だったか!?」
「そう見える?」

部屋に飛び込み、ルーティの両肩を掴んで安否の確認。ぴくぴくと震えているリオンを横目に、ルーティは引き気味に返す。

「次はお前だ」
「なっ」

ひょいと猫を扱うようにスピカの首根っこを掴んで持ち上げ、ルーティから引き剥がしてベッドの上に放る。

スピカが怯んでる隙に、ユウはルーティを連れて部屋の外へ。閉まった後で慌てて、スピカはベッドから下りて扉の元へ。

「おまっ、ふざけんな!」
「いちいち騒がしい奴だ」
「落ち着ける状況か!」

扉を挟んで喚くスピカ。

「早く済ませたいなら頭を使え」
「てめっ、簡単に」

スピカの台詞が、途切れた。

復活したリオンがふらりと体勢を立て直し、スピカを視界に捉えたのだ。暫し無表情だった彼は、不意に口角を吊り上げて。
 
 
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