冷たい瞳に恋をする
「いきなり何す」
言いかけて、ロイはマルスに肩を叩かれた。指差す方向をゆっくりと見てみる。
そこには、壁に隠れて此方を見張っているリオン。ユウは彼に気付くと、小さく舌打ちをしてリビングを出ていってしまい。
ロイとマルスは口々に。
「あれって……ユウのパートナーだよな」
「そうみたいだけど」
リオンはユウがリビングを出ていくのを確認すると、明らかにその後を追いかけて。
「あっそういえば、リオンがパートナーに決まってから、ずっと付けられてて鬱陶しいってユウが言っていたわよ」
リムがそう話すと、フォックスは腕を組みながら成る程と頷いて。……とはいえ、パートナーだというのにあの態度。
ある意味、これは。
「大問題?」
心を読んだのか何なのか、リムはフォックスを見つめながら小さく笑みを溢して。
しかし、次の瞬間には苦笑を浮かべると。
「仕方ないのよ。だってリオンは――」