恋って何でしょう



答えを聞くのが怖かったのかもしれない。

次の瞬間、ピットはブラピの唇を奪っていた。数秒ほど経ってから唇を離した途端、ブラピは勢いよく顔を背けて。

「……ブラピ?」
「い、」

ピットは小首を傾げる。


「いきなり……なんだよ……」


聞き取りづらい、小さな声で。

「もしかして、照れてる?」
「っ、当たり前だ!」

ようやく此方を向いたブラピの顔は真っ赤だった。吹き出すよりも先に愛しさが込み上げてきて、思わず抱き締める。

「なっ」

ねえ、パルテナ様。

「……あのさ、ブラピ」

ボクはこの人に嫌われたくないって思いました。だから今、凄く安心してるんです。

「好きになってみてもいいかな」


多分、それが恋なんですね。


「……勝手にしろ」

これは、とある天使たちの恋の物語。


「つーか、付き合ってんだからそんなの」
「え、何が?」

追伸ですパルテナ様。

「てめえ、分かってなかったな……?」
「ちょ、狙杖持ち込むの駄目! 禁止!」

恋にイージーモードはないんでしょうか?



end.
 
 
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