ホラー集

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 殺された?誰が?強姦を誰が受けた。人為的にいろんな事件起こる。事故も。事件や事故はなくならない。すべては後手後手。犯罪とはそういうものだ。

 そんな不条理に抗う者がいた。

 つまりは、犯罪者なのだが。

 そんな人達は、こう呼ばれた。

 報復人と。

 報復人は、昔の記事やテレビニュースの情報から、情報を得て行動していた。
「こいつで、いいのか?」
「ああ、間違いない」
 覆面2人は、倒れている20代そこそこの男を一瞥した。

 男は気が付く。
 しかし、手足口と縛られており、動けず、声も出せない状況にあった。
 視覚はあった為、状況は飲み込めた。
 覆面の人間たちに拉致されたのだと。

「お、起きたか」
「みたいだな」
 二人は、縛り上げた男の様子を見た。
 男は、拉致されたと状況を飲み込めたようだが、理解できたのは、それだけだった。
 手足、口を縛りあげている為、声にならない声をあげることしか、出来ない。
「お前は、10年前の7月23日何をしたか覚えているか?」
 男は、しばし考えだが、思いあたる節はなく、ブンブンと首を横に振った。
「そうか、覚えていないか」
「だそうだ」
「まあ、我々に捕まった時点でお前の運命にかわりはないが、一応教えておくか」
「お前は、10年前の7月23日、とある女の子をレイプしたんだよ」

 レイプと言う言葉に男は、思い当たる節があった。なぜ、こうなっているのか、合点が行った。
 男の眼がギョロギョロと動く。
「どうやら、思い当たる節があったみたいだな」
「覚えていたようで、良かった。これで、心おきなくあなたを裁けるよ」
「君がレイプした彼女ね。自殺したんだよ」
「犯罪者が生き残り、被害者が死ぬ。不条理ではないかね」
「我々は報復人。彼女の恨みの代行者だ。これから我々は君に処罰を下す」
 1人が、男のズボンとパンツを脱がす。
「罰する方法はこれだ」
 葉巻カッターを、ポケットから取り出した。
「これでどうすると思う?」
「君の陰部を切り落とすんだ」
 陰部に葉巻カッターをセットした。
「ーーー」
 男は、声にならない悲鳴をあげた。
 一瞬で、葉巻カッターは、男の陰部を切り落とした。
「お前みたいな奴は強制的に去勢するのが1番だ」
 覆面なので分からないが、報復人達は残酷な笑みを浮かべた。

終わり
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