-
跡部
ダージリンかアッサムか
-
幸村
アッサムにしような。

-
跡部
ならミルクティーで決まりだな。
チョコかスコーンか -
幸村
チョコの気分かな。

-
跡部
好きな色は、食べ物は、欲しいものがあれば言ってみな
-
幸村
なに?お茶しようって話じゃなかったの?

-
跡部
いいから
-
幸村
水色、焼き魚、野外用イーゼル

-
跡部
焼き魚とは意外だ。
-
幸村
白身魚が好きなんだよ。
アクアパッツァとかムニエルにしてもおいしいよね。
-
跡部
ラケットとシューズのメーカーは
-
幸村
急に変わるね。
ラケットは、WING…
めんどくさいなぁ。

-
幸村
もうこっちの部屋来てよ。キミも部屋にいるんだろ?
直接話そうよ。
いまさらだけど、自己紹介?するからさ。
-
跡部
それができないからこうしてる
-
幸村
ご機嫌取りならいらないよ。
手が離せないなら俺がそっち行こうか?

-
跡部
大人しくしてろ
-
幸村
残念。労ってくれるのかと思った。

-
跡部
具合悪いのか…?
-
幸村
良くはないよ。
まだ変な感じが残ってる。
何より疲れた。
-
跡部
しばらく休めよ。
何かあれば起こしてやるから -
幸村
俺は跡部のこと全然知らないんだ。なのにいきなり協力しろだって?
俺にあんな事させて…思い出すと全然眠れない。
-
幸村
ああいうのはね、気心の知れた仲でないとうまくいかない事くらいわかるだろ。
俺がどんな気持ちで…
-
跡部
お前は身を投げ打って尽くしてくれたな。
その努力は俺の想像以上だった。 -
幸村
こわかったよ!
よくも追いかけ回してくれたね。飛びかかって来るなんて…!
でも跡部が同じ気持ちならいいと信じてた。
-
跡部
あの状況で、俺を信じてくれたのか…
-
幸村
信じるしかないだろ。
跡部があんなに苦しそうな顔するから。
俺もそれに応えようと必死だった…

-
跡部
ありがとな。
追い詰めた俺を許してほしい。
だが心はひとつだった。
だからうまくいった。
そうだろ? -
幸村
全てが終わった後、涙ぐんでしまったのは忘れてほしい。
手足の力が抜けてキミに支えられてしまったのも…
-
跡部
いや、感動を分かち合いたくてな。自然と抱きしめずにいられなかった。
怖かっただろうに、ありがとな。 -
幸村
跡部も見ただろ、その…いろいろ出ちゃってたの。
俺は耐えられなくて目を逸らしたのにキミは…
-
跡部
後処理くらい俺がやるのは当然だろ。
お前にヤラセっぱなしは俺自身が許せねぇからな。 -
幸村
こわごわ扱ってたのが跡部らしくなかったけどね。
手が震えていたね?

-
跡部
がっつり見てんじゃねぇか…
仕方ねぇだろ。初めてなんだから。
力加減に気を使った… -
幸村
そうだね。慎重になるのもわかるよ。
ありがとう。最後は跡部にしてもらって優しさが身に沁みたよ。
-
跡部
幸村。
これからそっちに邪魔してもいいか…?
労わさせてくれ -
幸村
おいでよ。
別に怒ってないから。
おいしい紅茶とチョコを用意してくれているんだろ?
俺もね、今回の事で跡部を知りたくなったよ。
-
跡部
待ってな。
リラックス効果のあるアロマも用意するぜ。
これで安らかに眠れる -
幸村
うれしいな。
でも、労いついでにお願いしてもいいかな?
言いづらいけど…
-
跡部
遠慮はいらねぇ。
俺達は一線を越えた仲だろう? -
幸村
うん。今夜だけ隣で寝てくれないかな…
やっぱりまだ五感が張り詰めていてね。
傍にいてくれると安心だから。
-
跡部
俺もだぜ幸村!
同じ気持ちじゃねーの! -
幸村
なら早く来てよ。
実を言うとさっきからずっと心細いんだ。
朝まで逃さないよ。
-
跡部
当たり前だ。
次同じ事があったら、今度は二人で最後までやり通すから覚悟を決めておけ。
-
跡部
それから一つ提案がある。
この一件、部員には伏せるぞ。 -
幸村
賛成だ。
ゴキ一匹で部長二人が涙ぐんだなんて知られたくないからね。
-
跡部
そっちか…
俺は涙なんて出してねぇよ。 -
幸村
それはどうかな。
そっち?
-
跡部
いや…これから同じベッドで寝るだろ?
-
幸村
そうだよ。また出るかもしれないだろ?
跡部が追い詰める、俺が仕留める。
次もこれで決めるよ。
-
跡部
次なんて考えたくもねぇな…
-
幸村
ベッドを整えて待ってる

タップで続きを読む