去る春、君の声だけが在る
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ジャグ洗いもマネージャーの仕事のひとつ。ボトルは個人管理なのであれを1個ずつ洗わなくていいのは助かってる。ジャグ3個洗って、これ右1左2で持って戻るの嫌だなあ。1年の誰か、通りがかったりしないかなあ……
「苗字」
来た!期待を込めて振り返ると泉田さんが立ってた。先輩か……
「今少しいいかな」
「ハイ」
「銅橋のことだが」
濡れた手を拭こうとしてピタッと止まる。次に問題を起こせば永久退部だと言い渡されてる、同級生。運動部系の主任の先生に部則を確認したり、クラスメイトのお兄さんが体育部会の会長(柔道部の3年生主将だ)だと聞いてそれとなく相談してみたり、色々してみたけど「部の運営に支障をきたす行動を繰り返す場合、永久退部もやむを得ない」と結論だった。まずい、泉田さん「箱根学園の秩序を乱す存在、目に余る……」とか言ってついに引導を渡したのかも……
「……永久退部ですか」
「いや、銅橋の去就についてはボクに一任された」
「へ?」
泉田さん、いつもと雰囲気が違う。具体的に何がとかわからないけど、これって。
「あれは、もう大丈夫だ。感情を「溢れ出す」方法は手解きが済んでいる。それについて、今の部じゃボクがいちばん詳しいからね」
「えっと、それってつまり……」
なにがあったのかはちっともわからない。でも「大丈夫だ」って、もしかして、「彼を導く良き先輩」が現れたということ?私は期待と不安を持って泉田さんを見上げる。
「もう、退部騒動は起こさせないと約束しよう。暴力沙汰もね」
「は……」
「話は以上。邪魔をして悪かったね」
落ち着いた様子で、堂々と。いつもの泉田さんと違う。雰囲気が。そもそもこの件は誰も手出ししなかった……できなくて、永久退部も時間の問題だった。なのに全部ひっくり返った。寿一くんはなぜ、この件をこの人に?そりゃバシさんは聞くところによるとスプリンターらしいけど……これ、喜んでいいんだよね?
「これ、戻しておけばいいかい」
「あ、えっと、それは、私が」
問答無用でジャグを3個とも取られて慌ててその背を追う。「先輩、持ちます」って取り返せたのは1個。その隙に横顔を伺って、その表情にゾクっとした。その視線はまっすぐ迷いなく、期待か高揚か口元にわずかに笑みすら浮かべて。……バシさん、君はもしかしたらとんでもない人に目をつけられたかもしれない。
「苗字」
来た!期待を込めて振り返ると泉田さんが立ってた。先輩か……
「今少しいいかな」
「ハイ」
「銅橋のことだが」
濡れた手を拭こうとしてピタッと止まる。次に問題を起こせば永久退部だと言い渡されてる、同級生。運動部系の主任の先生に部則を確認したり、クラスメイトのお兄さんが体育部会の会長(柔道部の3年生主将だ)だと聞いてそれとなく相談してみたり、色々してみたけど「部の運営に支障をきたす行動を繰り返す場合、永久退部もやむを得ない」と結論だった。まずい、泉田さん「箱根学園の秩序を乱す存在、目に余る……」とか言ってついに引導を渡したのかも……
「……永久退部ですか」
「いや、銅橋の去就についてはボクに一任された」
「へ?」
泉田さん、いつもと雰囲気が違う。具体的に何がとかわからないけど、これって。
「あれは、もう大丈夫だ。感情を「溢れ出す」方法は手解きが済んでいる。それについて、今の部じゃボクがいちばん詳しいからね」
「えっと、それってつまり……」
なにがあったのかはちっともわからない。でも「大丈夫だ」って、もしかして、「彼を導く良き先輩」が現れたということ?私は期待と不安を持って泉田さんを見上げる。
「もう、退部騒動は起こさせないと約束しよう。暴力沙汰もね」
「は……」
「話は以上。邪魔をして悪かったね」
落ち着いた様子で、堂々と。いつもの泉田さんと違う。雰囲気が。そもそもこの件は誰も手出ししなかった……できなくて、永久退部も時間の問題だった。なのに全部ひっくり返った。寿一くんはなぜ、この件をこの人に?そりゃバシさんは聞くところによるとスプリンターらしいけど……これ、喜んでいいんだよね?
「これ、戻しておけばいいかい」
「あ、えっと、それは、私が」
問答無用でジャグを3個とも取られて慌ててその背を追う。「先輩、持ちます」って取り返せたのは1個。その隙に横顔を伺って、その表情にゾクっとした。その視線はまっすぐ迷いなく、期待か高揚か口元にわずかに笑みすら浮かべて。……バシさん、君はもしかしたらとんでもない人に目をつけられたかもしれない。
