青く光っている
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筑波山からの帰り道、全身ガタガタでクタクタになりながら走っている。名前さんに見られたら呆れられるだろうな。確かに満身創痍だけど、気持ちは満ち足りていて疲労すら心地よい。そう言ったら、もっと呆れられちゃうかな。
泥の登りを思い出す。高回転登坂 は使えない。そして、雉くんのアドバイスは「何もない」だったけど、この世界の厳しさを思い知るには十分だった。初めてのレース、ここから大逆転の必殺技も裏ワザも「何もない」。そうか。
「何もない」なら、ただ登るだけ。また登ろうと踏み込んだ時「……だ、大丈夫だから!」の声がした。雉くんじゃない、女の子の声。思わず振り返る。風が吹いて帽子が後ろに吹っ飛んで、顔が見えた。名前さんだ。
名前さん、さっきのレースはもっとコースから離れた高いところで見ていたはずだ。それがこんなにコーステープの目の前まで降りてきている。飛んでった帽子のことは気にも留めない。
「まだ全然イケるから!あのね、まだ1周目!これ全然優勝射程範囲内だよっ!追いつけるよっ!」
ボクもびっくりしたけど、名前さんを見下ろす雉くんもびっくりしてた。
名前さんは最初に挨拶した時の凪いだ表情が嘘みたいに一生懸命の顔だった。ボトルを持ってる右手をギュッとかたく握って、「何もないってことはね、絶対絶対、大丈夫だから!」ともう一度叫ぶ。雉くんのアドバイスはやはり意図があっての「何もない」だと。ボクは「はい!大丈夫です!!」と返事をして再び走り出した。一歩一歩着実に進むしかない。今雉くんと名前さんによって、道はひとつに絞られた。
そうして、たくさんの人の助けがあって初心者レースを終えた。表彰式の後、名前さんに「こっち」と腕を引かれた。雉くんは壱藤くんと話している。名前さんは1周目の激情が嘘のように静かだった。手を引かれてたどり着いたのは水場で、山の中で作った傷を洗うように促される。それからハイドロコロイドのテープをくれた。
「これ」
「あ、テープ……ありがとう」
「違うの、ちょっと手で挟んどいて」
「手で挟ん……?」
ボクらは言われた通りに大判のテープを手で挟み、しばし向かいあった。
「あの、」
「ダメ。1分くらい挟んでて」
「ハイ……」
気まずすぎる。な、なにか、話題を……ボクらの間にある共通の話題は雉くんくらいしか思いつかない。それから、さっきのお礼を言わなくちゃ。ボクはひたすらオロオロして、名前さんは「話しかけるな」と言わんばかりに目を逸らして、静かに腕時計を見ていた。
「よし、足出して」
「ハイ!」
「あっためた方がよく張り付くよ。これから千葉まで帰るんでしょう」
「……そうなんですね!あり、ありがとう」
「送るって言ってるんだから、乗ってけばいいのに」
「大丈夫です!実はボク、日頃自転車で千葉からアキバまで往復してるので!」
「そんなこと言ってレースの後で満身創痍でしょ。インターハイの後だって、さすがに車で帰ったんじゃないの」
「た、たしかに……」
名前さんは傷の大きさに合わせてテープを貼り、さらにテーピングで補強までしてくれた。部活の時は流石に自分で貼るので、青春スポーツ漫画みたいでドキドキした。み、身分不相応な待遇……雉くんはいつもこんな感じなのかな……クーデレ幼馴染と優しいヒーロー、ドキドキする組み合わせだ。絶対に流行るしアニメにもなりそう。
それから名前さんはボクがこれから千葉まで帰ることを心配して、飲み物と補給になりそうなおやつを分けてくれた。自転車で千葉まで帰ると言っても全然驚かず、「このまま帰るんだね」と半ば確信したように口にして。「全く、よくやるよね」と呆れて。それは、総北の皆さんによく似ていた。「またアキバか?」「小野田くん、よーやるわ」……それは、皆さんがよく知ってるから。ボクがアキバに通うオタクで、部活を通して走力と体力がついたのを、それをよく知ってるから。分けてもらったお菓子がぼろぼろ手のひらから溢れて、名前さんがしゃがみ込む。考えるより先に言葉が出た。
「あの、」
「何?」
「あの……」
ボクのこと、知ってるんですか。もしかして、インターハイ、見にきてくれましたか。もしかして僕の……ジッ自意識過剰かな……質問は声にならず、名前さんはしゃがんだまま怪訝な顔でボクを見上げるので、より一層しどろもどろになる。名前さんはビシッと水場の隣のベンチを指さした。
「何もないならさっさと上脱いで」
「ヒッ」
湿布を指先で摘んで振りながら、名前さんは「上脱いで」とくり返す。無表情で手招き。
「いいや!!さすがにそこまでは!」
「嫌〜ぁ?あんなにあっちこっちぶつけといて?キズテープ貼らしておいて、湿布はダメ?こっちはレース中散々あちこちぶつけてたって雷音さんから聞いてるの。いいからさっさと肩出して」
「わ、わ〜!」
こ、怖い。今まで話した数少ない女の子は鈴音さん含め押しの強い方が多いけど、名前さんは誰とも違うピリピリした空気を感じる。……聞かれたく無いことがあって、それを防ぐためにどんどん強気で畳み掛けてくる、そういう感じがする。何も聞けないまま、汗を拭いて湿布を貼られてその上から補強テープまで、最後にパシッと軽く叩かれて終了。
「これぜったい明日動けないよ。違和感あったら病院行ってね」
「ひゃい」
「病・院行ってね」
「ひゃい!」
名前さんはよし、と満足そうに頷いてボクを解放する。慌ててサイジャに袖を通してファスナーを上げ、名前さんを振り返る。予想した通り、ボクを見ていた。凪いだ目とも、激情の目とも違う。あえて言うなら、それは、巻島さんや手嶋さんがボクを見るような。それは。
「あの」
「今日、坂道くんに会えてよかった」
「……は、」
「私、今年のロードのインターハイ見に行ったの。途中、少しだけど」
「え!?雉くんは……」
「弓射くんは行かなかった。あのね、本当に……」
名前さんの声は静かだったけど、目だけは強い光を宿してぼくを見た。
「本当に、カッコよかったよ。みんな一生懸命走って、チームのために自分のために頑張って……ゴールまで。MTBのレースとは全然違って圧倒された。今日、ロードバイクのレースは勝利を6等分するって、丹貴くんから聞いてすごく納得したの」
「インハイも、もちろん今日も……全力を尽くしたつもりですけど、あの、そんな……ボクの走りで……」
「今日、坂道くんが来るって聞いて着いてきた。ゴールは見れなかったから、弓射くんと同じ2連覇の人の顔拝んでやろうと思って」
「……!」
「やっぱり来てよかった。ロード、頑張ってね」
「はい。あの、ボクも……泥の登り、声かけてもらえて嬉しかったです。ありがとうございます」
「い、いやアレは忘れて……!私、つい大きい声出しちゃって……」
背後から足音がする。ノブとスパイクが土に刺さる独特な音。雉くんだ。ボクは背を向けているけど、名前さんには近づいてくる姿が見えているだろう。名前さんはそれを無視して話し続ける。少し遠くで靴音が止まる。名前さんは凪いだ目でボクを……ボクの後ろの雉くんを見る。名前を呼ぶ声音がガラリと変わって、その甘さに背筋が凍った。
「坂道くん」
「はい」
「……来年も勝って」
「か、勝ちます。絶対に」
「うん」
名前さんは僅かに笑って頷くと、そのまま水場の片付けを始めた。話はこれで終わりらしい。オロオロモタモタ手伝っていると、いつのまにか雉くんも入ってきて、名前さんは「よし、後はふたりに任せた」と荷物をまとめてしまった。去り際に雉くんと一瞬視線を交わして、互いに何も言わない。火花の散るような鋭さ、恋人同士の甘いやり取りには決して見えなかった。
「今日のさ、名前ちゃん……あんな大きい声だして応援してるとこ、初めて見たヨン」
「そ、そうなんだ」
雉くんは名前さんの去った方向をいつまでも見ていた。その横顔がとんでもなく整っていて、本当にカッコいいと思った。雉くんの唇が歪む。
「……妬けるよね」
「え!?えっ!!ええーっ!」
驚いたのも束の間、次の瞬間にはカラッとしたいつものかっこいい顔に戻っている。れ、恋愛のそういうことはボクにはあまりわからないけど……今泉くんも雉くんも、ボクの周りのかっこいい人は、なんていうか、みんな高度な駆け引きをしてるなぁ……
「恋愛?」
雉くんはキョトンとした顔でボクを見た。青のかかった琥珀色が見開かれる。
「名前さんと付き合ってるんだよね、やっぱりお似合いだなあーって」
「付き合ってないヨン」
「え!?えっ!!ええーっ!」
「そう見えた?」
「見え……見えたかな……???」
見えなかったかもしれない。……見えなかった気がしてきた……ボクは鈴音さんの「雉の女」発言に勝手に引っ張られてたことに気づく。た、確かに恋人同士とは誰も言ってなかった。は!!もしかして「アムロのオンナ」と同じ意図で!?鈴音さんももしかして、そういう用語を解するオタクなのかな!?!?いやしかし名前さん、チェイサーさんたちとも気安い感じだったし、あれが通常運転なのかな……あれで誰とも付き合ってないんだ……ボクは頭の中で色々ぐるぐる考えて「とりあえず今度鈴音さんに好きなアニメは何か聞こう」で着地したが、次の瞬間、雉くんの言葉に思考停止した。
「残念、見えなかったか」
……いやしかし!これは!!これはっ!!まだまだ「ある」やつでは!?!?「2期の展開に期待!」というやつでは!!ボクは実際の恋愛経験はないに等しいけど、部活に入るまでは友達もいなかったけど、オタクなので架空の恋愛は散々見てきた。雉くん、これはまだまだ「ある」やつです。今がアニメ1期中盤だとしたら、1期のエンディングでは成立しないけどその後もう一山あって、2期の終わりにカップル成立するやつです。ボクにはわかる、アニメオタクだから。ふ、ふたりとも頑張って……!
泥の登りを思い出す。
「何もない」なら、ただ登るだけ。また登ろうと踏み込んだ時「……だ、大丈夫だから!」の声がした。雉くんじゃない、女の子の声。思わず振り返る。風が吹いて帽子が後ろに吹っ飛んで、顔が見えた。名前さんだ。
名前さん、さっきのレースはもっとコースから離れた高いところで見ていたはずだ。それがこんなにコーステープの目の前まで降りてきている。飛んでった帽子のことは気にも留めない。
「まだ全然イケるから!あのね、まだ1周目!これ全然優勝射程範囲内だよっ!追いつけるよっ!」
ボクもびっくりしたけど、名前さんを見下ろす雉くんもびっくりしてた。
名前さんは最初に挨拶した時の凪いだ表情が嘘みたいに一生懸命の顔だった。ボトルを持ってる右手をギュッとかたく握って、「何もないってことはね、絶対絶対、大丈夫だから!」ともう一度叫ぶ。雉くんのアドバイスはやはり意図があっての「何もない」だと。ボクは「はい!大丈夫です!!」と返事をして再び走り出した。一歩一歩着実に進むしかない。今雉くんと名前さんによって、道はひとつに絞られた。
そうして、たくさんの人の助けがあって初心者レースを終えた。表彰式の後、名前さんに「こっち」と腕を引かれた。雉くんは壱藤くんと話している。名前さんは1周目の激情が嘘のように静かだった。手を引かれてたどり着いたのは水場で、山の中で作った傷を洗うように促される。それからハイドロコロイドのテープをくれた。
「これ」
「あ、テープ……ありがとう」
「違うの、ちょっと手で挟んどいて」
「手で挟ん……?」
ボクらは言われた通りに大判のテープを手で挟み、しばし向かいあった。
「あの、」
「ダメ。1分くらい挟んでて」
「ハイ……」
気まずすぎる。な、なにか、話題を……ボクらの間にある共通の話題は雉くんくらいしか思いつかない。それから、さっきのお礼を言わなくちゃ。ボクはひたすらオロオロして、名前さんは「話しかけるな」と言わんばかりに目を逸らして、静かに腕時計を見ていた。
「よし、足出して」
「ハイ!」
「あっためた方がよく張り付くよ。これから千葉まで帰るんでしょう」
「……そうなんですね!あり、ありがとう」
「送るって言ってるんだから、乗ってけばいいのに」
「大丈夫です!実はボク、日頃自転車で千葉からアキバまで往復してるので!」
「そんなこと言ってレースの後で満身創痍でしょ。インターハイの後だって、さすがに車で帰ったんじゃないの」
「た、たしかに……」
名前さんは傷の大きさに合わせてテープを貼り、さらにテーピングで補強までしてくれた。部活の時は流石に自分で貼るので、青春スポーツ漫画みたいでドキドキした。み、身分不相応な待遇……雉くんはいつもこんな感じなのかな……クーデレ幼馴染と優しいヒーロー、ドキドキする組み合わせだ。絶対に流行るしアニメにもなりそう。
それから名前さんはボクがこれから千葉まで帰ることを心配して、飲み物と補給になりそうなおやつを分けてくれた。自転車で千葉まで帰ると言っても全然驚かず、「このまま帰るんだね」と半ば確信したように口にして。「全く、よくやるよね」と呆れて。それは、総北の皆さんによく似ていた。「またアキバか?」「小野田くん、よーやるわ」……それは、皆さんがよく知ってるから。ボクがアキバに通うオタクで、部活を通して走力と体力がついたのを、それをよく知ってるから。分けてもらったお菓子がぼろぼろ手のひらから溢れて、名前さんがしゃがみ込む。考えるより先に言葉が出た。
「あの、」
「何?」
「あの……」
ボクのこと、知ってるんですか。もしかして、インターハイ、見にきてくれましたか。もしかして僕の……ジッ自意識過剰かな……質問は声にならず、名前さんはしゃがんだまま怪訝な顔でボクを見上げるので、より一層しどろもどろになる。名前さんはビシッと水場の隣のベンチを指さした。
「何もないならさっさと上脱いで」
「ヒッ」
湿布を指先で摘んで振りながら、名前さんは「上脱いで」とくり返す。無表情で手招き。
「いいや!!さすがにそこまでは!」
「嫌〜ぁ?あんなにあっちこっちぶつけといて?キズテープ貼らしておいて、湿布はダメ?こっちはレース中散々あちこちぶつけてたって雷音さんから聞いてるの。いいからさっさと肩出して」
「わ、わ〜!」
こ、怖い。今まで話した数少ない女の子は鈴音さん含め押しの強い方が多いけど、名前さんは誰とも違うピリピリした空気を感じる。……聞かれたく無いことがあって、それを防ぐためにどんどん強気で畳み掛けてくる、そういう感じがする。何も聞けないまま、汗を拭いて湿布を貼られてその上から補強テープまで、最後にパシッと軽く叩かれて終了。
「これぜったい明日動けないよ。違和感あったら病院行ってね」
「ひゃい」
「病・院行ってね」
「ひゃい!」
名前さんはよし、と満足そうに頷いてボクを解放する。慌ててサイジャに袖を通してファスナーを上げ、名前さんを振り返る。予想した通り、ボクを見ていた。凪いだ目とも、激情の目とも違う。あえて言うなら、それは、巻島さんや手嶋さんがボクを見るような。それは。
「あの」
「今日、坂道くんに会えてよかった」
「……は、」
「私、今年のロードのインターハイ見に行ったの。途中、少しだけど」
「え!?雉くんは……」
「弓射くんは行かなかった。あのね、本当に……」
名前さんの声は静かだったけど、目だけは強い光を宿してぼくを見た。
「本当に、カッコよかったよ。みんな一生懸命走って、チームのために自分のために頑張って……ゴールまで。MTBのレースとは全然違って圧倒された。今日、ロードバイクのレースは勝利を6等分するって、丹貴くんから聞いてすごく納得したの」
「インハイも、もちろん今日も……全力を尽くしたつもりですけど、あの、そんな……ボクの走りで……」
「今日、坂道くんが来るって聞いて着いてきた。ゴールは見れなかったから、弓射くんと同じ2連覇の人の顔拝んでやろうと思って」
「……!」
「やっぱり来てよかった。ロード、頑張ってね」
「はい。あの、ボクも……泥の登り、声かけてもらえて嬉しかったです。ありがとうございます」
「い、いやアレは忘れて……!私、つい大きい声出しちゃって……」
背後から足音がする。ノブとスパイクが土に刺さる独特な音。雉くんだ。ボクは背を向けているけど、名前さんには近づいてくる姿が見えているだろう。名前さんはそれを無視して話し続ける。少し遠くで靴音が止まる。名前さんは凪いだ目でボクを……ボクの後ろの雉くんを見る。名前を呼ぶ声音がガラリと変わって、その甘さに背筋が凍った。
「坂道くん」
「はい」
「……来年も勝って」
「か、勝ちます。絶対に」
「うん」
名前さんは僅かに笑って頷くと、そのまま水場の片付けを始めた。話はこれで終わりらしい。オロオロモタモタ手伝っていると、いつのまにか雉くんも入ってきて、名前さんは「よし、後はふたりに任せた」と荷物をまとめてしまった。去り際に雉くんと一瞬視線を交わして、互いに何も言わない。火花の散るような鋭さ、恋人同士の甘いやり取りには決して見えなかった。
「今日のさ、名前ちゃん……あんな大きい声だして応援してるとこ、初めて見たヨン」
「そ、そうなんだ」
雉くんは名前さんの去った方向をいつまでも見ていた。その横顔がとんでもなく整っていて、本当にカッコいいと思った。雉くんの唇が歪む。
「……妬けるよね」
「え!?えっ!!ええーっ!」
驚いたのも束の間、次の瞬間にはカラッとしたいつものかっこいい顔に戻っている。れ、恋愛のそういうことはボクにはあまりわからないけど……今泉くんも雉くんも、ボクの周りのかっこいい人は、なんていうか、みんな高度な駆け引きをしてるなぁ……
「恋愛?」
雉くんはキョトンとした顔でボクを見た。青のかかった琥珀色が見開かれる。
「名前さんと付き合ってるんだよね、やっぱりお似合いだなあーって」
「付き合ってないヨン」
「え!?えっ!!ええーっ!」
「そう見えた?」
「見え……見えたかな……???」
見えなかったかもしれない。……見えなかった気がしてきた……ボクは鈴音さんの「雉の女」発言に勝手に引っ張られてたことに気づく。た、確かに恋人同士とは誰も言ってなかった。は!!もしかして「アムロのオンナ」と同じ意図で!?鈴音さんももしかして、そういう用語を解するオタクなのかな!?!?いやしかし名前さん、チェイサーさんたちとも気安い感じだったし、あれが通常運転なのかな……あれで誰とも付き合ってないんだ……ボクは頭の中で色々ぐるぐる考えて「とりあえず今度鈴音さんに好きなアニメは何か聞こう」で着地したが、次の瞬間、雉くんの言葉に思考停止した。
「残念、見えなかったか」
……いやしかし!これは!!これはっ!!まだまだ「ある」やつでは!?!?「2期の展開に期待!」というやつでは!!ボクは実際の恋愛経験はないに等しいけど、部活に入るまでは友達もいなかったけど、オタクなので架空の恋愛は散々見てきた。雉くん、これはまだまだ「ある」やつです。今がアニメ1期中盤だとしたら、1期のエンディングでは成立しないけどその後もう一山あって、2期の終わりにカップル成立するやつです。ボクにはわかる、アニメオタクだから。ふ、ふたりとも頑張って……!
