DRAMATIC STARS
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315プロの事務職をしてる彼女もまた理由あって事務職へ転職してきた人らしい。そんな彼女に惹かれて事務所にも認められて恋人同士になってついには半同棲状態になって、お付き合いはそこそこ順調、しかし普段はしっかり者な彼女にもまたトラブルメイカーの素質があった。今日もまた、玄関でドタバタと音がする。
「輝さん輝さん大変です!!!」
「うおっ、どうした?って、びしょ濡れじゃねぇか!」
「輝さん、とりあえずこれ!これ受け取ってください」
名前が差し出したハンドタオルを反射的に受け取るとフニャッと中身が動いた。
「え?」
「あ、力入れてつかまないでくださいね!」
名前がバタバタとパンプスを脱ぎ、びしょ濡れのまま俺が持ってたハンドタオルを中身ごとそっと受け取る。
「なあ、名前、それ……」
「ああ、輝さんありがとうございます。とりあえず、私これ洗ってくるんで」
「いや、そうじゃなくて、中身」
「え?中身ですか?」
「もしかして、それ……」
生きてんのか?と聞こうとした矢先、ハンドタオルの中身がうみゃあと頼りない声をあげた。……やっぱりイキモノか。
風呂場から名前の格闘する声がしてからしばらくして、着替えを済ませた名前がリビングに戻ってきた。さっきと違う、大きいタオルを手にして。またそれがもぞもぞしている。
「輝さん、着替えありがとうございました」
「おう。で、その中身説明してもらうぜ」
「……予想の通りだと思いますよ」
その言葉の通り、そっと包んでいたタオルをどけると小さい毛玉の姿。生後間もない子猫だった。部屋の光が眩しいのか天井を向いてうなぁと鳴いた。
「チビちゃん、ミルク飲めるかな~~?」
名前が幼猫用のミルクを差し出すと必死になってべろべろ舐めていて、かわいい。
「で?うちはペット禁止のはずだよな?」
「一晩だけって管理人さんにお願いしてきました。里親も見つかってるのでうちにいるのは本当に今晩だけなんです!」
勝手に連れてきてすみません、としゅんとした様子なので慌ててフォローを入れる。安易な考えで連れてきたわけじゃなくてしっかり考えがあったようで安心した。
「事務所の子達を送ってる帰り道で捨て猫を見つけて……九十九さんと大吾くんと涼くんなんですけど…3人ともなんとかしてあげたいって言ってて、そしたら涼くんが765プロに連絡を取ってくれて……響ちゃんが子猫が欲しい人を知ってるって教えてくれたので明日響ちゃんにお願いするまで預かることになったんです。そんなわけで、事後報告で本当にすみません……」
言いづらそうに名前が状況を説明する間にも子猫はにゃごにゃごゴロゴロ声を上げて、無自覚だろうがごちらの同情を煽る。響ちゃんっていうのは、765プロの我那覇響ちゃんのことだろう。彼女はたくさんの動物と暮らしているからその縁でペット仲間の交流もあるのだろうと予想した。
「許可もとってるし、まあ、連れてきたものを返してこいとは言えないしな……」
「輝さん……!」
しょんぼりしていた顔がぱっと明るくなって思わず苦笑してしまう。
「よかったね、チビちゃん。チビちゃんも輝さんにお礼言おう?」
「ウニャー」
「おーえらいねー」
子猫を撫で回してる名前がいつもより幼く見えて笑ってしまう。仕事中はミスが許されないからと張り詰めた表情のことが多い分、付き合ってから見るようになったこの表情に甘すぎるのは十分自覚している。しょうがねぇだろ、年下のかわいい恋人、いつも頼りにしてる相手からのお願いが「生まれたばかりの子猫を助けたい」だなんて断れるはずがない。
似たようなことを前に馬鹿正直に言ったら名前は「輝さんの方がずっとお人好しで、優しくて正義漢ですよ」と笑われたけど、結局似たもの同士なのかもしれない。頼りなく鳴いた子猫が、ころころとフローリングを転がっていった。
「輝さん輝さん大変です!!!」
「うおっ、どうした?って、びしょ濡れじゃねぇか!」
「輝さん、とりあえずこれ!これ受け取ってください」
名前が差し出したハンドタオルを反射的に受け取るとフニャッと中身が動いた。
「え?」
「あ、力入れてつかまないでくださいね!」
名前がバタバタとパンプスを脱ぎ、びしょ濡れのまま俺が持ってたハンドタオルを中身ごとそっと受け取る。
「なあ、名前、それ……」
「ああ、輝さんありがとうございます。とりあえず、私これ洗ってくるんで」
「いや、そうじゃなくて、中身」
「え?中身ですか?」
「もしかして、それ……」
生きてんのか?と聞こうとした矢先、ハンドタオルの中身がうみゃあと頼りない声をあげた。……やっぱりイキモノか。
風呂場から名前の格闘する声がしてからしばらくして、着替えを済ませた名前がリビングに戻ってきた。さっきと違う、大きいタオルを手にして。またそれがもぞもぞしている。
「輝さん、着替えありがとうございました」
「おう。で、その中身説明してもらうぜ」
「……予想の通りだと思いますよ」
その言葉の通り、そっと包んでいたタオルをどけると小さい毛玉の姿。生後間もない子猫だった。部屋の光が眩しいのか天井を向いてうなぁと鳴いた。
「チビちゃん、ミルク飲めるかな~~?」
名前が幼猫用のミルクを差し出すと必死になってべろべろ舐めていて、かわいい。
「で?うちはペット禁止のはずだよな?」
「一晩だけって管理人さんにお願いしてきました。里親も見つかってるのでうちにいるのは本当に今晩だけなんです!」
勝手に連れてきてすみません、としゅんとした様子なので慌ててフォローを入れる。安易な考えで連れてきたわけじゃなくてしっかり考えがあったようで安心した。
「事務所の子達を送ってる帰り道で捨て猫を見つけて……九十九さんと大吾くんと涼くんなんですけど…3人ともなんとかしてあげたいって言ってて、そしたら涼くんが765プロに連絡を取ってくれて……響ちゃんが子猫が欲しい人を知ってるって教えてくれたので明日響ちゃんにお願いするまで預かることになったんです。そんなわけで、事後報告で本当にすみません……」
言いづらそうに名前が状況を説明する間にも子猫はにゃごにゃごゴロゴロ声を上げて、無自覚だろうがごちらの同情を煽る。響ちゃんっていうのは、765プロの我那覇響ちゃんのことだろう。彼女はたくさんの動物と暮らしているからその縁でペット仲間の交流もあるのだろうと予想した。
「許可もとってるし、まあ、連れてきたものを返してこいとは言えないしな……」
「輝さん……!」
しょんぼりしていた顔がぱっと明るくなって思わず苦笑してしまう。
「よかったね、チビちゃん。チビちゃんも輝さんにお礼言おう?」
「ウニャー」
「おーえらいねー」
子猫を撫で回してる名前がいつもより幼く見えて笑ってしまう。仕事中はミスが許されないからと張り詰めた表情のことが多い分、付き合ってから見るようになったこの表情に甘すぎるのは十分自覚している。しょうがねぇだろ、年下のかわいい恋人、いつも頼りにしてる相手からのお願いが「生まれたばかりの子猫を助けたい」だなんて断れるはずがない。
似たようなことを前に馬鹿正直に言ったら名前は「輝さんの方がずっとお人好しで、優しくて正義漢ですよ」と笑われたけど、結局似たもの同士なのかもしれない。頼りなく鳴いた子猫が、ころころとフローリングを転がっていった。
