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「リツコ、」
私を呼ぶ声はこちらが恥ずかしくなるくらいに優しく、穏やかだ。表情に乏しいからその声を平坦とかいう風に思う人もいるけど本当は優しい。
彼は大学院で機械か何かを作っている人で、初めてあった時もカフェで突然固まったパソコンをどうにかしようと躍起になっていた私に「貸して」と声をかけてすぐに直してくれた。私だって人並み以上には弄れる人だけどすぐさま解決してくれる彼はとってもカッコ良く見えて「大変だったね」の声に思わず浮かれた声ではいと返事をしてしまったのだ。一目惚れ、なんて意外だねと言われるけど好きになってしまったのだから今更どうこうできるはずもない。
年上の彼はデートの時はリツコの行きたいところに行こう、リツコ無理はするなよ、リツコ前に言ってたあれ買ってきたけど食べるか、リツコはどんな格好しててもかわいいよ、リツコ、リツコ……とこのようにしょっちゅう名前を呼ぶ。思い切って恥ずかしいからやめてくださいと強く言ったが、どうして?リツコはこんなにかわいいのに。といつもの穏やかな顔で言われてしまえば私に打つ手はなかった。
「リツコ、俺は……」
別れる時もそうだった。リツコと優しい声でいつものように呼んでやっと読めるようになった顔に貼り付けられた薄い感情は、申し訳なさそうで私は静かにそうですか、と言うしかなかった。
「私、あなたが思ってるよりあなたのこと好きでしたよ」
「そうか、ありがとう」
リツコみたいな子にそう言われるのなんだか照れるな。
苗字さんはその後ぱったりと消息を絶って、その頃ちょうど私は会社の経営を立て直すためにアイドルの仕事に戻って無我夢中で働いた。ある日、日課のニュースチェックで新型人工知能の誕生を知って思わずあっと声をあげた。リツコ、新しい優しくて強い、人のことを思う人工知能です。少し痩せたような気がする苗字さんは海外の企業に引き抜かれて開発をしていたそうで私はおもわず笑ってしまう。なんだかなあ、そんな方法で今更示されてもなあ、やっぱり少しずれてるんだよなあ。
私を呼ぶ声はこちらが恥ずかしくなるくらいに優しく、穏やかだ。表情に乏しいからその声を平坦とかいう風に思う人もいるけど本当は優しい。
彼は大学院で機械か何かを作っている人で、初めてあった時もカフェで突然固まったパソコンをどうにかしようと躍起になっていた私に「貸して」と声をかけてすぐに直してくれた。私だって人並み以上には弄れる人だけどすぐさま解決してくれる彼はとってもカッコ良く見えて「大変だったね」の声に思わず浮かれた声ではいと返事をしてしまったのだ。一目惚れ、なんて意外だねと言われるけど好きになってしまったのだから今更どうこうできるはずもない。
年上の彼はデートの時はリツコの行きたいところに行こう、リツコ無理はするなよ、リツコ前に言ってたあれ買ってきたけど食べるか、リツコはどんな格好しててもかわいいよ、リツコ、リツコ……とこのようにしょっちゅう名前を呼ぶ。思い切って恥ずかしいからやめてくださいと強く言ったが、どうして?リツコはこんなにかわいいのに。といつもの穏やかな顔で言われてしまえば私に打つ手はなかった。
「リツコ、俺は……」
別れる時もそうだった。リツコと優しい声でいつものように呼んでやっと読めるようになった顔に貼り付けられた薄い感情は、申し訳なさそうで私は静かにそうですか、と言うしかなかった。
「私、あなたが思ってるよりあなたのこと好きでしたよ」
「そうか、ありがとう」
リツコみたいな子にそう言われるのなんだか照れるな。
苗字さんはその後ぱったりと消息を絶って、その頃ちょうど私は会社の経営を立て直すためにアイドルの仕事に戻って無我夢中で働いた。ある日、日課のニュースチェックで新型人工知能の誕生を知って思わずあっと声をあげた。リツコ、新しい優しくて強い、人のことを思う人工知能です。少し痩せたような気がする苗字さんは海外の企業に引き抜かれて開発をしていたそうで私はおもわず笑ってしまう。なんだかなあ、そんな方法で今更示されてもなあ、やっぱり少しずれてるんだよなあ。
