彩
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朝からかわいい恋人が大きな鏡の前で戦っている。不器用な恋人は、コテを片手に10分ほどうんうん唸っているが、その髪はまだ半分もセットできていない。
かわいい後ろ姿を眺めるにも飽きてきた頃、流石に声をかけてやる。
「お嬢さん、そろそろ遅刻じゃないかい」
「待って、左の外巻きはレバーが上で……」
ブツブツ言いながら大きなコテを握りしめているのはかわいいんだけど、危なっかしい。
「外巻きでいいの?ちょいと貸しておくれよ」
「あっ」
火傷しないようにそっとコテを取り上げる。
「これ、38ミリ?名前の髪ならもう少し小さいのが」
「こっこれがいいの!」
「そう?」
「翔真くんみたいに、大きいぐるぐるのカールがよくて……」
「あら、かわいらしいこと」
それならご希望の通り、派手派手しく巻いてやろう。背後から手を伸ばして、毛束をひとつ手に取る。しっかり巻き込んで、ゆっくりと外せば、リクエスト通りの大きなカールができた。
「ああっこれこれ!これだよ、さすが翔真くん」
「動かないで、残りもおんなじでいいかい」
「うん」
名前ちゃんが巻いたところは長く当てすぎたのか、髪のツヤが失われている。最初は低い温度からって何度言ってもせっかちだから、聞かない子。まったく……
そのまま残りを全て同じように巻いてやって、ものの5分でかたがついた。名前ちゃんの巻いたところとは出来でハッキリ差がついてしまったが、知らない人が見ればわからないだろう。まさか、ふたりがかりでやったとは思うまい。
知ってるのは、この子とアタシだけ。かわいいこの子が何を思って、誰を思って下手くそな巻き髪を頑張ってるのか。誰にも知られなくたっていい。
「練習あるのみかしら……やっぱり平日も巻く練習した方がいいのかな」なんてカールした毛束を持ち上げて真剣な顔で呟くから、「一生上達しなくってもいいんだよ」って意地悪したくなってしまう。そういう風に一生下手くそなまんまでさ、髪焦がす前にアタシに泣きついてくればいいのさ。かわいいお嬢さん。
かわいい後ろ姿を眺めるにも飽きてきた頃、流石に声をかけてやる。
「お嬢さん、そろそろ遅刻じゃないかい」
「待って、左の外巻きはレバーが上で……」
ブツブツ言いながら大きなコテを握りしめているのはかわいいんだけど、危なっかしい。
「外巻きでいいの?ちょいと貸しておくれよ」
「あっ」
火傷しないようにそっとコテを取り上げる。
「これ、38ミリ?名前の髪ならもう少し小さいのが」
「こっこれがいいの!」
「そう?」
「翔真くんみたいに、大きいぐるぐるのカールがよくて……」
「あら、かわいらしいこと」
それならご希望の通り、派手派手しく巻いてやろう。背後から手を伸ばして、毛束をひとつ手に取る。しっかり巻き込んで、ゆっくりと外せば、リクエスト通りの大きなカールができた。
「ああっこれこれ!これだよ、さすが翔真くん」
「動かないで、残りもおんなじでいいかい」
「うん」
名前ちゃんが巻いたところは長く当てすぎたのか、髪のツヤが失われている。最初は低い温度からって何度言ってもせっかちだから、聞かない子。まったく……
そのまま残りを全て同じように巻いてやって、ものの5分でかたがついた。名前ちゃんの巻いたところとは出来でハッキリ差がついてしまったが、知らない人が見ればわからないだろう。まさか、ふたりがかりでやったとは思うまい。
知ってるのは、この子とアタシだけ。かわいいこの子が何を思って、誰を思って下手くそな巻き髪を頑張ってるのか。誰にも知られなくたっていい。
「練習あるのみかしら……やっぱり平日も巻く練習した方がいいのかな」なんてカールした毛束を持ち上げて真剣な顔で呟くから、「一生上達しなくってもいいんだよ」って意地悪したくなってしまう。そういう風に一生下手くそなまんまでさ、髪焦がす前にアタシに泣きついてくればいいのさ。かわいいお嬢さん。
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