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「あなたのことが好きだ。だから、そばにいることを許してほしい」
いつものベンチで麗さんは大真面目に言った。青い瞳はわずかに揺れたが、はっきりと言い切る。
「な……なんで?」
私がかろうじて3文字を吐き出すと麗さんは「仕方ないな」と言いたげに微笑んだ。
「恐らく、……昔から好きだったのだと思う。ずっと昔から。気づくのが遅くなって、漸く今確信に至った」
麗さんの言う昔って、いったい何時だ。出会った時は16歳だった。青くて若くて、尖ってて、それでも美しかった。
麗さんと出会ったのは、圭さんがきっかけだった。散歩ルートのベンチで仰向けに寝ていた金髪の天使。圭さんは30度近い気温の中、寝苦しそうに眉を顰めていた。なんてことだ、熱中症になってしまう、救急車?起こしてあげるのが先?その時圭さんの背中で潰されてた携帯が鳴り響き、咄嗟に背中の下に手を突っ込んで通話ボタンを押して、「都築さん!?どこにいるんですか!?」の焦った声を聞いた。通話相手はまだ16歳の麗さんだった。
麗さんは16歳の時、アイドルになったばかりで、新しい環境に不慣れで、年上(恐らくね)のパートナーに振り回されて、体力がなくて、すごく大変そうだった。電話を切った後大慌てでベンチまで走ってきた麗さんは息を切らし、まっすぐ切りそろえた前髪は汗で額に張り付いていた。
「都築さん!起きてください、こんなところで寝ていたら熱中症になりますよ!」
麗さんは大きな声で金髪の天使を起こし、お説教を始めようとして私の存在に気がついた。大きな青い瞳と視線がかち合って、育ちの良さそうな美少年だなと思った。中学生くらいだろうか、それにしては大人びている……と思ったのを覚えている。
その後も散歩ルートで行き倒れている圭さんを拾ったり、麗さんのお悩み相談を受けるもあまり上手に回答できなかったり、早朝の木漏れ日の中小鳥と戯れる圭さんに驚かされたり、仕事のためにランニングに励む2人を見て「何事ですか!」と大声を出して麗さんに怒られたりした。他人より近いが友人には満たない、知り合い同士。アルテッシモの音楽活動のことはファンと言えるほどに詳しい自信はない。なのに、なぜ。
麗さんは緊張の面持ちで私を見ている。返事がほしい、ということだろう。
「勘違いでも気の迷いでもない……結構長い間考えた、つもりだ」
「そ、そうなんですね」
改めて見れば、麗さんはとっくに16歳じゃなくて美少年を通り過ぎて美青年なのだった。ステージ上で黒いコートを翻す姿は、至上の歌はファンを虜にする。16歳の時から変わらずに。困る、だって私あなたのこと最初中学生だと思ってたんですよ。今更、そんなあなたにドキドキしてるなんて、都合良すぎじゃありませんか。
「あなたが好きだ。それで、やっぱり返事が欲しい」
わずかに震える声で伝わる、覚悟の強さ。一世一代の告白なのはわかっている。だから困っている、どうする?どうすればいい?逃げ出そうにも麗さんは私をじっと見つめて逃さない。麗さんって今何歳になったんだっけ?いつからこんなに、こんなことになったんだっけ?本当に、私、どうしたらいい?
いつものベンチで麗さんは大真面目に言った。青い瞳はわずかに揺れたが、はっきりと言い切る。
「な……なんで?」
私がかろうじて3文字を吐き出すと麗さんは「仕方ないな」と言いたげに微笑んだ。
「恐らく、……昔から好きだったのだと思う。ずっと昔から。気づくのが遅くなって、漸く今確信に至った」
麗さんの言う昔って、いったい何時だ。出会った時は16歳だった。青くて若くて、尖ってて、それでも美しかった。
麗さんと出会ったのは、圭さんがきっかけだった。散歩ルートのベンチで仰向けに寝ていた金髪の天使。圭さんは30度近い気温の中、寝苦しそうに眉を顰めていた。なんてことだ、熱中症になってしまう、救急車?起こしてあげるのが先?その時圭さんの背中で潰されてた携帯が鳴り響き、咄嗟に背中の下に手を突っ込んで通話ボタンを押して、「都築さん!?どこにいるんですか!?」の焦った声を聞いた。通話相手はまだ16歳の麗さんだった。
麗さんは16歳の時、アイドルになったばかりで、新しい環境に不慣れで、年上(恐らくね)のパートナーに振り回されて、体力がなくて、すごく大変そうだった。電話を切った後大慌てでベンチまで走ってきた麗さんは息を切らし、まっすぐ切りそろえた前髪は汗で額に張り付いていた。
「都築さん!起きてください、こんなところで寝ていたら熱中症になりますよ!」
麗さんは大きな声で金髪の天使を起こし、お説教を始めようとして私の存在に気がついた。大きな青い瞳と視線がかち合って、育ちの良さそうな美少年だなと思った。中学生くらいだろうか、それにしては大人びている……と思ったのを覚えている。
その後も散歩ルートで行き倒れている圭さんを拾ったり、麗さんのお悩み相談を受けるもあまり上手に回答できなかったり、早朝の木漏れ日の中小鳥と戯れる圭さんに驚かされたり、仕事のためにランニングに励む2人を見て「何事ですか!」と大声を出して麗さんに怒られたりした。他人より近いが友人には満たない、知り合い同士。アルテッシモの音楽活動のことはファンと言えるほどに詳しい自信はない。なのに、なぜ。
麗さんは緊張の面持ちで私を見ている。返事がほしい、ということだろう。
「勘違いでも気の迷いでもない……結構長い間考えた、つもりだ」
「そ、そうなんですね」
改めて見れば、麗さんはとっくに16歳じゃなくて美少年を通り過ぎて美青年なのだった。ステージ上で黒いコートを翻す姿は、至上の歌はファンを虜にする。16歳の時から変わらずに。困る、だって私あなたのこと最初中学生だと思ってたんですよ。今更、そんなあなたにドキドキしてるなんて、都合良すぎじゃありませんか。
「あなたが好きだ。それで、やっぱり返事が欲しい」
わずかに震える声で伝わる、覚悟の強さ。一世一代の告白なのはわかっている。だから困っている、どうする?どうすればいい?逃げ出そうにも麗さんは私をじっと見つめて逃さない。麗さんって今何歳になったんだっけ?いつからこんなに、こんなことになったんだっけ?本当に、私、どうしたらいい?
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