Jupiter
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「名前ちゃん、俺もう先に行くからね」
「うーん」
「こら」
ベッドに北斗がいなくて、ぽっかり空いた隣が冷たくて目がさめた、なんて少女漫画みたいなことはきっとありえない。いつだって北斗が起こしに来てようやく目が覚めるし、今日もそうだった。
いつも爆睡してるわけじゃなくて、自分の家にいるときは眠りが浅かったり途中で起きちゃったりしてあんまり満足に寝られないのに、北斗のベッドだと何故だかすごくよく眠れる。寝具の値段が明らかに違うからなのかどうかは知らないけれど、昨日も北斗より先に寝て、今朝はたった今北斗に起こされた。とっちらかしたはずの服を全部着てるのだから、北斗は私より遅くに寝たに違いない。しかしあれだけ寝たのにまだ眠い。
「だって、私今日ゼミ午後……」
「午前は?」
「うーん」
「こら、俺も起きたんだから頑張って」
薄目を開けると既にお仕事に行くための格好をして帽子まで被って準備OKの北斗が困った顔をしていた。北斗の服を見てだいたいの気温を判断する。昨日よりも少し寒いのかな、まあ私は昼過ぎに出るからそうでもないかも。
「……服出しておこうか?」
「うん……」
私があまりに布団から出ないので、北斗は説得をやめてぐしゃぐしゃになった髪を直してくれて、それから北斗の部屋に置きっ放しの服を見繕うためにクローゼットを開けた。近寄ってきた北斗の匂いがいつもと違う。
「香水変えた?」
「今日は違うのつけたよ」
「ふーん……」
「好きじゃない?」
「いつもの方が好き……」
「じゃあ明日はいつものに戻すよ」
北斗は元気ならちゃんと午後は行きなよと言って私が蹴り上げた布団をちゃんと掛け直してくれた。こうやって甘やかされるので私はどんどん堕落していく。
今日の香水はなんとなく好きじゃないので寝返りを打ってシーツに顔を埋めた。いつもの、北斗の香水の匂いがする。どこのなのか教えてくれないから、私は香水の名前を知らないままこの匂いを北斗の匂いだと思っている。今日の香水もどこの?と聞いてもきっと教えてくれないんだろう。なんのこだわりかは知らないけど。
「行ってくるね、プリンセス」
「うん……」
北斗は一向に顔を上げようとしない、寝汚い私を笑って、いつものように見えてるところにキスを落とした。今日は背中を向けてるからこめかみに。私がもたもたと靴を履いてる時は、さっさと靴を履いてしゃがみこんでおでこにキスして先に出るし、私が遅刻しそうになって慌ててる時は振り向かせてから送り出してくれる。
今日もいつも通りの行ってきますの後にベッドサイドにコンと音がして、それから北斗はさっさと家を出て行った。北斗は今日仕事だっけ、大学だっけ。
思う存分ベッドでゴロゴロして、二度寝を終えてからようやく布団から這い出した。ベッドサイドに私の香水の瓶が置いてあって、北斗が出て行く前の音の正体はこれだったと把握した。水色と白と赤の3色が可愛らしいデザイン、歴史のあるものも比べてこれは随分と最近のものだという。説明書きは読んだけどやたらと凝った言い回しをしていて結局意図するところはあまり掴めないままのこれは、北斗が選んだやつだから北斗の家から学校に行く時だけつけている。
北斗が選んだままに服を着替えて、化粧をして、それから教えられた通りに空中に吹いて、その下をゆっくり潜る。来週のゼミは抄読の担当だから、ここにくるのは再来週。北斗の使ってるびんの隣に自分のものを立ててから私は北斗の家を出た。
道を歩くといつものようにつけたばかりの香水がふんわりと香った。なんだか独占欲のあらわれみたいだなと、少し匂いのついた髪を指で直して考えてみる。
「うーん」
「こら」
ベッドに北斗がいなくて、ぽっかり空いた隣が冷たくて目がさめた、なんて少女漫画みたいなことはきっとありえない。いつだって北斗が起こしに来てようやく目が覚めるし、今日もそうだった。
いつも爆睡してるわけじゃなくて、自分の家にいるときは眠りが浅かったり途中で起きちゃったりしてあんまり満足に寝られないのに、北斗のベッドだと何故だかすごくよく眠れる。寝具の値段が明らかに違うからなのかどうかは知らないけれど、昨日も北斗より先に寝て、今朝はたった今北斗に起こされた。とっちらかしたはずの服を全部着てるのだから、北斗は私より遅くに寝たに違いない。しかしあれだけ寝たのにまだ眠い。
「だって、私今日ゼミ午後……」
「午前は?」
「うーん」
「こら、俺も起きたんだから頑張って」
薄目を開けると既にお仕事に行くための格好をして帽子まで被って準備OKの北斗が困った顔をしていた。北斗の服を見てだいたいの気温を判断する。昨日よりも少し寒いのかな、まあ私は昼過ぎに出るからそうでもないかも。
「……服出しておこうか?」
「うん……」
私があまりに布団から出ないので、北斗は説得をやめてぐしゃぐしゃになった髪を直してくれて、それから北斗の部屋に置きっ放しの服を見繕うためにクローゼットを開けた。近寄ってきた北斗の匂いがいつもと違う。
「香水変えた?」
「今日は違うのつけたよ」
「ふーん……」
「好きじゃない?」
「いつもの方が好き……」
「じゃあ明日はいつものに戻すよ」
北斗は元気ならちゃんと午後は行きなよと言って私が蹴り上げた布団をちゃんと掛け直してくれた。こうやって甘やかされるので私はどんどん堕落していく。
今日の香水はなんとなく好きじゃないので寝返りを打ってシーツに顔を埋めた。いつもの、北斗の香水の匂いがする。どこのなのか教えてくれないから、私は香水の名前を知らないままこの匂いを北斗の匂いだと思っている。今日の香水もどこの?と聞いてもきっと教えてくれないんだろう。なんのこだわりかは知らないけど。
「行ってくるね、プリンセス」
「うん……」
北斗は一向に顔を上げようとしない、寝汚い私を笑って、いつものように見えてるところにキスを落とした。今日は背中を向けてるからこめかみに。私がもたもたと靴を履いてる時は、さっさと靴を履いてしゃがみこんでおでこにキスして先に出るし、私が遅刻しそうになって慌ててる時は振り向かせてから送り出してくれる。
今日もいつも通りの行ってきますの後にベッドサイドにコンと音がして、それから北斗はさっさと家を出て行った。北斗は今日仕事だっけ、大学だっけ。
思う存分ベッドでゴロゴロして、二度寝を終えてからようやく布団から這い出した。ベッドサイドに私の香水の瓶が置いてあって、北斗が出て行く前の音の正体はこれだったと把握した。水色と白と赤の3色が可愛らしいデザイン、歴史のあるものも比べてこれは随分と最近のものだという。説明書きは読んだけどやたらと凝った言い回しをしていて結局意図するところはあまり掴めないままのこれは、北斗が選んだやつだから北斗の家から学校に行く時だけつけている。
北斗が選んだままに服を着替えて、化粧をして、それから教えられた通りに空中に吹いて、その下をゆっくり潜る。来週のゼミは抄読の担当だから、ここにくるのは再来週。北斗の使ってるびんの隣に自分のものを立ててから私は北斗の家を出た。
道を歩くといつものようにつけたばかりの香水がふんわりと香った。なんだか独占欲のあらわれみたいだなと、少し匂いのついた髪を指で直して考えてみる。
