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「たいした嘘つきだな」
雨彦さんの冷たい目が私をひたと見つめている。
机の上に並べられた証拠の品でパン、と机を叩く。こ、怖!誰かに助けを求めようにもここは密室、そもそも雨彦さんの191センチのボディしか見えないのだ。
「俺が気づかないと思ったか?……心外だな」
美人モデルがにっこりと微笑む表紙、プロポーズされたら!ホニャララ!どこを削ってどこはお金かける?とかお互いの両親も満足される式に、愛が深まるピンクの婚姻届はいかが?などなど。言い訳をさせてもらうと豪華付録の印鑑ケースが欲しかった。その前の月のは、ゴミ袋ホルダーが好きなブランドとコラボしてたから買った。そもそも雨彦さんの以前のお仕事がこの雑誌でも取り上げられてたから買ったのが始まりだ。それから付録にはまって飛び飛びに買って溜まって雑誌まとめて捨てようと思ってて捨て損なったところで部屋に来ていた雨彦さんが発見、尋問中だ。
「うっ嘘なんてついてないです!付録がほしくて……」
「ピンクの婚姻届が、か?」
「ピッ!?」
雨彦さんが表紙を開くとまず、切り取り線があってそこにあるはずのピンクの婚姻届がなかった。どうして!?慌てる私をよそに怒りを隠しきれない雨彦さんの声が追い打ちをかけた。
「誰と出した?」
「だっ出してません!ここしばらく役所にも行ってないです!」
浮気を疑われている!雨彦さんと付き合ってて、そのくせ他の男をキープしていて入籍、それさえも隠して雨彦さんを愛人扱いをしている女だと思われてる。雨彦さんの目は真剣に怒ってた。激怒して当然だ。でも出してない、出す相手は今のところ雨彦さん以外にいない。
「酔っ払って2人でふざけて書いた、とかでも有罪だからな」
「書いてないです!」
思い出せ、何で無くしたのか?酔っ払って連れこむような男もいない。勝手に雨彦さんの名前を入れる度胸もない。買ったのは先週の木曜日、駅前の書店で帰り道……
「ああっ!」
「言い訳でも思いついたかい」
「爪、切りました!新聞紙の代わりに下に敷いて!」
雨彦さんは眉間に皺を寄せてそんなことを言ったけど私の弁解には?と怪訝な顔をした。
「爪切って、そのままくるんで捨てました!あ~すっきりした」
雨彦さんは私のさっきまでとは一転して明るい顔にさっきまでの怖い顔をやめてまた雑誌の切り取り線を見た。
「……切り方が雑だな」
「爪切るだけなので適当に破っちゃって……」
雨彦さんがはあーってため息をついてそのまま並べられた雑誌に倒れこむ。
「きら」
「嫌いになんてなりません!絶対!それに私だって雨彦さんが他の女のひととピンクの婚姻届出したっぽいってなったら怒り狂います!」
「……ありがとうよ」
雨彦さんは息を大きく吐いて、そのまま顔を上げなかった。全然恥ずかしがるようなことじゃないですよ。あんな疑惑が浮上したら真剣に怒るのは当然だし、怖かったけどすごくかっこよかったですよ。私のフォローに雨彦さんは「勘弁してくれ、悪かったよ」と余計に困っている。
