Café Parade
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「プロデューサーももっといっぱいお洒落してメイクすればいいのに」
お姫さまみたいなきれいな衣装で咲ちゃんは頬を膨らませた。
「いや、私はプロデューサーなので見苦しくない程度に整えるだけでいいんですよ。咲ちゃんたちが1番綺麗に見えるようにお手伝いするのがお仕事なんです」
1人掛けのソファで足を組み替えながら、咲ちゃんは指先に目を落とす。
「あたしが楽しくって好きなこと、プロデューサーにも知ってほしいのに……」
「うっ」
いつもより濃く長く色づいた睫毛が音がしそうなほど重たげに伏せられる。
咲ちゃんは今回の撮影で自分の方針に大きな自信を得た。それが素直にプロデューサーとしても、応援する彼女のいちファンとしてもすごく嬉しかった。だから、こんな顔をさせたくはなかったんだけど……
「私も学生時代は楽しくって、やってたんですよ。お洒落もお化粧も……今はあなたたちが最優先なだけで」
「……そう?」
咲ちゃんは嬉しそうに首をかしげて、それから撮影に戻るために立ち上がった。
「決めた。プロデューサー、今晩空けておいてね!」
耳に顔を寄せて歌うように約束を取り付けた。高いヒールで驚くほど静かに離れていく。彩の3人とアスランさんがそれを出迎えて撮影が再開する。
「……なにされるんだろ」
ワクワクドキドキする咲ちゃんはとってもキュートで大好きなんだけど嫌な予感がちょっとだけする。
仕事終わり、衣装を全部取り払った咲ちゃんと長机をはさんで向かい合っていた。真剣に小さなビンを私の指先と並べて比べている。
「待ってて、今いちばん似合う色選んでるから……」
十分に時間をかけて選んだ色を咲ちゃんはベースコートの上に乗せていく。指の色と馴染む柔らかなピンクに爪が染められていくのを静かに眺めていた。真剣な眼差しが一心に向けられるのが恥ずかしい。甘皮の処理しておいてよかった、なんてぼんやり思う。
「うーん……ホントはストーンとかホログラムもしたいんだけど、このくらいにしておくね」
やっと解放された手を蛍光灯にかざす。一色しか使っていないのに綺麗なグラデーションにされていて思わずため息が漏れる。
「……すごいね」
「でしょ?プロデューサーに喜んで欲しくて頑張っちゃった!」
このくらいなら派手すぎず仕事に差し支えもない。爪は短く切りそろえているから、あまり塗り甲斐のなかったことだろう。それでも綺麗に塗られていた。何から何まで見事としか言いようがなかった。技術も色の心遣いも。
「あたし、どうしてもお礼が言いたかったの。素敵なお仕事ありがとう」
「いいえ、こちらこそ素敵なお仕事してくれてありがとう」
緑色の目を嬉しそうに細めて咲ちゃんは微笑んだ。
「あたしを、水嶋咲を受け入れてくれる人が増えてくのがすっごく嬉しいの!だから、これからもずっとずっと……お仕事頑張っていきたい」
しっかり決意を述べる咲ちゃんは、撮影用の衣装もメイクもまとっていなかったけどこの上なく可愛くて、きれいだった。
私はあなたを光らせる魔法使いになりたかった。でもそんなものがなくても咲ちゃんは自分だけちゃんと輝くアイドルになって、私の役割は変わってきた。
「私、咲ちゃんとならどこまでも上を目指せる気がします」
「うんうん、あたしもあたしと、プロデューサーのこと信じてる」
絡められた指、咲ちゃんはメイドさんだからなにも指に色を纏っていないけど代わりに私の指は咲ちゃんのおかげでドレスアップした。
「明日賢ちゃんに自慢しよ。咲ちゃんがやってくれたんだよって」
「えへ、いろんな人に自慢してね!プロデューサーが喜んでくれるの見ると、あたしもすっごく嬉しいから」
咲ちゃんはとってもかわいい。他のアイドルだってかわいいけど私のプロデュースするあなたがいちばんかわいくて素敵で大好きで、あなたに感謝しているしあなたの頑張る姿に励まされている。
だから私は今日もあなたの喜ぶことをしてあげたくてお仕事を取ってくるし、あなたが喜ぶならちょっとだけおしゃれをして出勤しようかなって思う。
「プロデューサー、明日もパピッと頑張ろ!」
三日月、負けずに光る星、スカートを揺らす姿はなににだって負けない。
だから、今回はアスランさんがやってくれたけれど、本当は私が、この世の悪意全部からあなたを守ってあげたい。
アイドルのあなたとはどうやったって最後は隣にいられない。爪に写り込んだ星が鈍く光っていた。アイドルを舞台で守れるのはアイドルだけで、そのことがちょっとだけ悲しくて悔しいけど咲ちゃんがきれいに仕上げてくれたこの爪であなたが笑顔になってくれれば嬉しい。
お姫さまみたいなきれいな衣装で咲ちゃんは頬を膨らませた。
「いや、私はプロデューサーなので見苦しくない程度に整えるだけでいいんですよ。咲ちゃんたちが1番綺麗に見えるようにお手伝いするのがお仕事なんです」
1人掛けのソファで足を組み替えながら、咲ちゃんは指先に目を落とす。
「あたしが楽しくって好きなこと、プロデューサーにも知ってほしいのに……」
「うっ」
いつもより濃く長く色づいた睫毛が音がしそうなほど重たげに伏せられる。
咲ちゃんは今回の撮影で自分の方針に大きな自信を得た。それが素直にプロデューサーとしても、応援する彼女のいちファンとしてもすごく嬉しかった。だから、こんな顔をさせたくはなかったんだけど……
「私も学生時代は楽しくって、やってたんですよ。お洒落もお化粧も……今はあなたたちが最優先なだけで」
「……そう?」
咲ちゃんは嬉しそうに首をかしげて、それから撮影に戻るために立ち上がった。
「決めた。プロデューサー、今晩空けておいてね!」
耳に顔を寄せて歌うように約束を取り付けた。高いヒールで驚くほど静かに離れていく。彩の3人とアスランさんがそれを出迎えて撮影が再開する。
「……なにされるんだろ」
ワクワクドキドキする咲ちゃんはとってもキュートで大好きなんだけど嫌な予感がちょっとだけする。
仕事終わり、衣装を全部取り払った咲ちゃんと長机をはさんで向かい合っていた。真剣に小さなビンを私の指先と並べて比べている。
「待ってて、今いちばん似合う色選んでるから……」
十分に時間をかけて選んだ色を咲ちゃんはベースコートの上に乗せていく。指の色と馴染む柔らかなピンクに爪が染められていくのを静かに眺めていた。真剣な眼差しが一心に向けられるのが恥ずかしい。甘皮の処理しておいてよかった、なんてぼんやり思う。
「うーん……ホントはストーンとかホログラムもしたいんだけど、このくらいにしておくね」
やっと解放された手を蛍光灯にかざす。一色しか使っていないのに綺麗なグラデーションにされていて思わずため息が漏れる。
「……すごいね」
「でしょ?プロデューサーに喜んで欲しくて頑張っちゃった!」
このくらいなら派手すぎず仕事に差し支えもない。爪は短く切りそろえているから、あまり塗り甲斐のなかったことだろう。それでも綺麗に塗られていた。何から何まで見事としか言いようがなかった。技術も色の心遣いも。
「あたし、どうしてもお礼が言いたかったの。素敵なお仕事ありがとう」
「いいえ、こちらこそ素敵なお仕事してくれてありがとう」
緑色の目を嬉しそうに細めて咲ちゃんは微笑んだ。
「あたしを、水嶋咲を受け入れてくれる人が増えてくのがすっごく嬉しいの!だから、これからもずっとずっと……お仕事頑張っていきたい」
しっかり決意を述べる咲ちゃんは、撮影用の衣装もメイクもまとっていなかったけどこの上なく可愛くて、きれいだった。
私はあなたを光らせる魔法使いになりたかった。でもそんなものがなくても咲ちゃんは自分だけちゃんと輝くアイドルになって、私の役割は変わってきた。
「私、咲ちゃんとならどこまでも上を目指せる気がします」
「うんうん、あたしもあたしと、プロデューサーのこと信じてる」
絡められた指、咲ちゃんはメイドさんだからなにも指に色を纏っていないけど代わりに私の指は咲ちゃんのおかげでドレスアップした。
「明日賢ちゃんに自慢しよ。咲ちゃんがやってくれたんだよって」
「えへ、いろんな人に自慢してね!プロデューサーが喜んでくれるの見ると、あたしもすっごく嬉しいから」
咲ちゃんはとってもかわいい。他のアイドルだってかわいいけど私のプロデュースするあなたがいちばんかわいくて素敵で大好きで、あなたに感謝しているしあなたの頑張る姿に励まされている。
だから私は今日もあなたの喜ぶことをしてあげたくてお仕事を取ってくるし、あなたが喜ぶならちょっとだけおしゃれをして出勤しようかなって思う。
「プロデューサー、明日もパピッと頑張ろ!」
三日月、負けずに光る星、スカートを揺らす姿はなににだって負けない。
だから、今回はアスランさんがやってくれたけれど、本当は私が、この世の悪意全部からあなたを守ってあげたい。
アイドルのあなたとはどうやったって最後は隣にいられない。爪に写り込んだ星が鈍く光っていた。アイドルを舞台で守れるのはアイドルだけで、そのことがちょっとだけ悲しくて悔しいけど咲ちゃんがきれいに仕上げてくれたこの爪であなたが笑顔になってくれれば嬉しい。
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