林檎紅茶の余韻〜星降る夜の小品集〜
春の陽射しが注ぐ、王太女リゼットの私室。
「シラス君の手は大きいのね」
暇を持て余したリゼットは、傍で本を読んでいた騎士団長のごつごつした無骨な手を見ている。
「……それなりに背がありますからね」
シラスの背は、この時代の男性の平均身長よりはるかに高い。騎士団でも一二を争う長身だろう。
本を置き手を差し出したシラスに、リゼットは白い花のような手を重ねる。
「うふふ、指も長い」
無邪気に自分の手との大きさを比べているリゼット。華奢な手は包み込めてしまう。
「……傷だらけで硬いでしょう」
剣を握り続ける武人の手。リゼットに触れるのに傷つけないよう、最低限の手入れはしているが。
「そうね。わたくしを、この国を、護ってくれる手ね」
リゼットはそう言うと、シラスの手の甲に口づけを落とし頬擦りをする。
「強くて優しい、大好きな手なのですわ」
「シラス君の手は大きいのね」
暇を持て余したリゼットは、傍で本を読んでいた騎士団長のごつごつした無骨な手を見ている。
「……それなりに背がありますからね」
シラスの背は、この時代の男性の平均身長よりはるかに高い。騎士団でも一二を争う長身だろう。
本を置き手を差し出したシラスに、リゼットは白い花のような手を重ねる。
「うふふ、指も長い」
無邪気に自分の手との大きさを比べているリゼット。華奢な手は包み込めてしまう。
「……傷だらけで硬いでしょう」
剣を握り続ける武人の手。リゼットに触れるのに傷つけないよう、最低限の手入れはしているが。
「そうね。わたくしを、この国を、護ってくれる手ね」
リゼットはそう言うと、シラスの手の甲に口づけを落とし頬擦りをする。
「強くて優しい、大好きな手なのですわ」