Ⅰ 静寂の祈りと騎士の誓い
天窓から降り注ぐ光と青や赤のステンドグラスに彩られ、神聖な空気に包まれた王室礼拝堂。
国王夫妻や司祭、数名の騎士団員が見守る中、十字架に向かい静かに片膝をつき頭を垂れる紅茶色の髪の青年。端正な顔の右目と左頬には傷痕がある。彼は先日の御前試合で圧倒的な力を見せ、優勝した騎士だ。
「――すべてを守護すべしこの者を、どうか護り給え」
歌うような、柔らかくどこか不思議な力のある声が礼拝堂に響く。
青年を祝別する声の主は、ローズブロンドのまだあどけなさが残る可憐な少女。
祈りを終えた少女は、青年の額に平和の接吻を与えた。
祭壇の慈悲の剣 を手にした少女が、剣の重みに一瞬よろめきそうになったのを、見逃さなかった青年は無意識に手を伸ばしかけ、儀式の最中であることに気づいて踏みとどまった。
再び頭を垂れた青年の肩に刃を置いた少女は、一瞬だけ緊張した表情を見せたが、意を決しその肩を軽く打つ。
「そなたを、アストリア王国王立騎士団団長……そして王太女の護衛騎士に任ずる」
凛とした声で少女が告げた。
騎士団長となった青年は顔を上げ、正式に主君となった少女を見つめた。大きな菫青石 の瞳を潤ませている愛らしい王太女は、青年にとって闇を照らす光のような存在だった。
「――盾となり剣となり、この国と御身をお護りいたします」
青年の美しい翠玉 の瞳には、強い決意が宿っていた。
白い小さな手の甲へ口づけを落とし、この命も全てを捧げると忠誠を誓う。少女は頬を薔薇色に染め、やがて嬉しそうに微笑んだ。
「この国の守護者、わたくしの騎士」
国王夫妻や司祭、数名の騎士団員が見守る中、十字架に向かい静かに片膝をつき頭を垂れる紅茶色の髪の青年。端正な顔の右目と左頬には傷痕がある。彼は先日の御前試合で圧倒的な力を見せ、優勝した騎士だ。
「――すべてを守護すべしこの者を、どうか護り給え」
歌うような、柔らかくどこか不思議な力のある声が礼拝堂に響く。
青年を祝別する声の主は、ローズブロンドのまだあどけなさが残る可憐な少女。
祈りを終えた少女は、青年の額に平和の接吻を与えた。
祭壇の
再び頭を垂れた青年の肩に刃を置いた少女は、一瞬だけ緊張した表情を見せたが、意を決しその肩を軽く打つ。
「そなたを、アストリア王国王立騎士団団長……そして王太女の護衛騎士に任ずる」
凛とした声で少女が告げた。
騎士団長となった青年は顔を上げ、正式に主君となった少女を見つめた。大きな
「――盾となり剣となり、この国と御身をお護りいたします」
青年の美しい
白い小さな手の甲へ口づけを落とし、この命も全てを捧げると忠誠を誓う。少女は頬を薔薇色に染め、やがて嬉しそうに微笑んだ。
「この国の守護者、わたくしの騎士」
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