はじめまして
私が、いつか居なくなることが出来た時のために、ここに記します。
誰かが読んでくれる前提で書いていくので、少々恥ずかしいのですが、それを承知で読んでください。
これは今、読んでくださったあなたに宛てた日記だとか手記のようなものです。
ですが、どうかここに書かれていることと縁がないな、と思ったら、夢物語か創作だと思っていただいて構いません。
そのときは、どうかこの日記のことは忘れてください。
私の名前は『ベリリウム』といいます。
欧州某国のとある組織に所属する、いわばエージェントのようなものだと思ってください。
そこでのコードネームが『ベリリウム』です。
私は、齢15,6程の少女の姿をしています。
私たちの組織の前身は戦前に出来上がりました。
はじめは大した目的はありませんでしたが、私を含む組織の一部メンバーに、とある事件が起こったことで今の目的が制定されました。
そのことをまずはわかりやすくメモしますね。
・組織の設立者の探索
・組織の設立者が持ち逃げした兵器の設計図の確保
・呪いの解呪
ざっとこんなものでしょう。
私たちの組織は、『ホウ・ボーロン』という男によって設立されました。
もとはちょっとした研究機関。
そして、その男が持ち逃げしたのは、世界大戦で使われていたら戦況をさらに揺るがしていたと噂されるほどの力を持つ兵器『ギガヘルツ』というものの設計図です。
その兵器は、当時の技術不足で完成することも、使用されることもないものでした。
もしもその兵器が現代によみがえったら、先の大戦を上回る大きな戦争が起こると言われています。
それは、戦後数十年後にシミュレートされた実験でも明らかなもので、私達は数十年……彼を追っています。
しかし、情けないことに、彼の消息は絶ったまま。
手がかりのひとつも見つけられません。
それから、呪いの解呪に関してです。
私は弱い15,6の少女の姿だと書きましたね。
でも、数十年彼を追っているとも……。
私を含めた一部のメンバーは、ホウ・ボーロンの手によって不老の呪いをかけられてしまいました。
私も、戦前の人間なのですが、少女の姿のままこうして何年も生き続けています。
……これを読まれているということは、もしかすると解呪に成功したかもしれませんが、私の願いは『人として普通に余生を全うし死ぬこと』です。
そのために、この秘密をしるメンバーは日々暗躍しているのです。
ちなみに、このことを知らないメンバーもたくさんいます。
現代のこの組織は、福祉や便利屋、探偵、副業の仲介業者のようなこともしていて、社会や地域貢献に精を出したい方々、公的機関の中から選ばれた方などが集まったサークルのようなものです。
改めて書くとなんだかよくわかりませんね、でも組織というのはいつだってそうではありませんか?
ロマン、というものなのです。ふふふ。
さて、そういうわけで、どうしてこんなことを書いているのかというと、これは『ベリリウム』の足跡だからです。
組織の真の目的を知る私の。
そして、もしも志半ばで退場してしまった私の代わりに、意志を継いでくださる方がいたとしたら、その方に託したいからです。
私の願いと、組織の目的が、果たされますように……と。
あるいは懐古録としての、
誰かが読んでくれる前提で書いていくので、少々恥ずかしいのですが、それを承知で読んでください。
これは今、読んでくださったあなたに宛てた日記だとか手記のようなものです。
ですが、どうかここに書かれていることと縁がないな、と思ったら、夢物語か創作だと思っていただいて構いません。
そのときは、どうかこの日記のことは忘れてください。
私の名前は『ベリリウム』といいます。
欧州某国のとある組織に所属する、いわばエージェントのようなものだと思ってください。
そこでのコードネームが『ベリリウム』です。
私は、齢15,6程の少女の姿をしています。
私たちの組織の前身は戦前に出来上がりました。
はじめは大した目的はありませんでしたが、私を含む組織の一部メンバーに、とある事件が起こったことで今の目的が制定されました。
そのことをまずはわかりやすくメモしますね。
・組織の設立者の探索
・組織の設立者が持ち逃げした兵器の設計図の確保
・呪いの解呪
ざっとこんなものでしょう。
私たちの組織は、『ホウ・ボーロン』という男によって設立されました。
もとはちょっとした研究機関。
そして、その男が持ち逃げしたのは、世界大戦で使われていたら戦況をさらに揺るがしていたと噂されるほどの力を持つ兵器『ギガヘルツ』というものの設計図です。
その兵器は、当時の技術不足で完成することも、使用されることもないものでした。
もしもその兵器が現代によみがえったら、先の大戦を上回る大きな戦争が起こると言われています。
それは、戦後数十年後にシミュレートされた実験でも明らかなもので、私達は数十年……彼を追っています。
しかし、情けないことに、彼の消息は絶ったまま。
手がかりのひとつも見つけられません。
それから、呪いの解呪に関してです。
私は弱い15,6の少女の姿だと書きましたね。
でも、数十年彼を追っているとも……。
私を含めた一部のメンバーは、ホウ・ボーロンの手によって不老の呪いをかけられてしまいました。
私も、戦前の人間なのですが、少女の姿のままこうして何年も生き続けています。
……これを読まれているということは、もしかすると解呪に成功したかもしれませんが、私の願いは『人として普通に余生を全うし死ぬこと』です。
そのために、この秘密をしるメンバーは日々暗躍しているのです。
ちなみに、このことを知らないメンバーもたくさんいます。
現代のこの組織は、福祉や便利屋、探偵、副業の仲介業者のようなこともしていて、社会や地域貢献に精を出したい方々、公的機関の中から選ばれた方などが集まったサークルのようなものです。
改めて書くとなんだかよくわかりませんね、でも組織というのはいつだってそうではありませんか?
ロマン、というものなのです。ふふふ。
さて、そういうわけで、どうしてこんなことを書いているのかというと、これは『ベリリウム』の足跡だからです。
組織の真の目的を知る私の。
そして、もしも志半ばで退場してしまった私の代わりに、意志を継いでくださる方がいたとしたら、その方に託したいからです。
私の願いと、組織の目的が、果たされますように……と。
あるいは懐古録としての、
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