Achromatic
そろそろ寝よう と言って、二人でベッドに潜り込んだ。
今日も疲れたね、なんて言いながら、向かい合って寝る前のお喋りをする。そのうちに眠たくなってきて、お喋りも途切れ途切れになって、いつの間にか寝ていることがほとんど。けれど、僕はそれが好きだった。
「ねぇ、次の休みは何しようか?」
「そうだなぁ……」
考える素振りを見せながら、安慈は僕の頭を撫でている。彼の大きな手で撫でられていると温かくて眠くなってしまう。そのうちに、撫でているというより、手櫛を通すようにして触れられる。僕の髪の間を、彼の指が通っていき、髪がサラサラと溢れていく。何度も、何度も彼はそれを繰り返している。
「……ねぇ、髪触ってばっかりで何も考えてないでしょ?」
僕がそう言うと、彼がクスクスと笑う。
「あ、バレた? シャンプー変えてからこっちの方が手触りいいなぁって……」
嬉しそうに目を細めて、彼は手を止めることなく僕の髪を梳いていく。
「それなら安慈だって同じじゃん……」
「俺は瑞貴の髪が好きなの」
そう言いながら、相変わらず彼の手は僕の髪を梳きながら頭を撫でている。
「ふぅん……前もこんな話したね……」
「うん。だって、好きだから」
「ふふふっ」
ストレートに好きと言われて、嬉しいのと照れくさいのでなんだかくすぐったい。
「僕も、安慈に撫でられるの好き」
「それなら良かった」
安慈はそう言って僕を抱き寄せると、おでこにキスをした。
「撫でてたら眠くなっちゃった……」
「ふふっ。僕も」
彼の背中に腕を回して、彼の鎖骨にキスをする。
「おやすみ……」
彼がそう言って、目を閉じた。そして、すぐに穏やかな呼吸になっていく。
「おやすみ……」
聞こえていないかもしれないけど、そう返事をしてから僕もゆっくり目を閉じる。
こうして、二人で、
お互いの体温と、呼吸と、香りを感じながら
ゆっくりゆっくり眠りに落ちていくのが好き。
この先も、こんな風に夜を過ごそうね……。
もう一度、彼の背中を抱きしめて僕は眠りに落ちていった……。
今日も疲れたね、なんて言いながら、向かい合って寝る前のお喋りをする。そのうちに眠たくなってきて、お喋りも途切れ途切れになって、いつの間にか寝ていることがほとんど。けれど、僕はそれが好きだった。
「ねぇ、次の休みは何しようか?」
「そうだなぁ……」
考える素振りを見せながら、安慈は僕の頭を撫でている。彼の大きな手で撫でられていると温かくて眠くなってしまう。そのうちに、撫でているというより、手櫛を通すようにして触れられる。僕の髪の間を、彼の指が通っていき、髪がサラサラと溢れていく。何度も、何度も彼はそれを繰り返している。
「……ねぇ、髪触ってばっかりで何も考えてないでしょ?」
僕がそう言うと、彼がクスクスと笑う。
「あ、バレた? シャンプー変えてからこっちの方が手触りいいなぁって……」
嬉しそうに目を細めて、彼は手を止めることなく僕の髪を梳いていく。
「それなら安慈だって同じじゃん……」
「俺は瑞貴の髪が好きなの」
そう言いながら、相変わらず彼の手は僕の髪を梳きながら頭を撫でている。
「ふぅん……前もこんな話したね……」
「うん。だって、好きだから」
「ふふふっ」
ストレートに好きと言われて、嬉しいのと照れくさいのでなんだかくすぐったい。
「僕も、安慈に撫でられるの好き」
「それなら良かった」
安慈はそう言って僕を抱き寄せると、おでこにキスをした。
「撫でてたら眠くなっちゃった……」
「ふふっ。僕も」
彼の背中に腕を回して、彼の鎖骨にキスをする。
「おやすみ……」
彼がそう言って、目を閉じた。そして、すぐに穏やかな呼吸になっていく。
「おやすみ……」
聞こえていないかもしれないけど、そう返事をしてから僕もゆっくり目を閉じる。
こうして、二人で、
お互いの体温と、呼吸と、香りを感じながら
ゆっくりゆっくり眠りに落ちていくのが好き。
この先も、こんな風に夜を過ごそうね……。
もう一度、彼の背中を抱きしめて僕は眠りに落ちていった……。