Richromatic
『今日は休日出勤をした。本当は朝から出掛けたかったのに。悔しいからやること終わらせて早く帰ってきた』
と、愚痴を零す彼を宥めていた。
ふと、窓の外を見ると、日が傾いてきたことに気付いて慌ててベランダに出る。
からりと晴れた秋の空気に晒していた其れを、俺は部屋の中に取り込んだ。うん、ふかふかになった。
「手伝おうか?」
「あ、じゃあ毛布持っていってくれる?」
彼が午前中から来れなくなったから、せっかくの天気だと布団を干していたのだ。
彼と一緒にベッドに布団を敷いて、新しいカバーに変える。一通りを終えたら、そのままベッドに寝そべった。
「うん。ふかふかになった。気持ちいい」
寝そべる俺の横で、彼は穏やかな顔をしてベッドに腰掛けていたから、おいで と手を広げる。
彼は、少し目を見開くと、恥ずかしそうに俺の腕に収まった。
「ほら、ふかふかで気持ちいいでしょ?」
「うん……。なんか、休日出勤の原因になったヤツの愚痴とかいっぱい聞いて欲しかったんだけど」
「うん?聞くよ?」
「……こうしてたら、なんかそいつの話をするの、どうでも良くなった……」
そう言って、彼は俺の背中を片腕で抱き締めた。
「そっか。じゃあ、このまま昼寝でもしようか」
「そうする……」
からりと晴れた秋の日は、二人で昼寝をするのも悪くないなぁ……と、サラサラとした彼の髪を撫でながら思っていた。
と、愚痴を零す彼を宥めていた。
ふと、窓の外を見ると、日が傾いてきたことに気付いて慌ててベランダに出る。
からりと晴れた秋の空気に晒していた其れを、俺は部屋の中に取り込んだ。うん、ふかふかになった。
「手伝おうか?」
「あ、じゃあ毛布持っていってくれる?」
彼が午前中から来れなくなったから、せっかくの天気だと布団を干していたのだ。
彼と一緒にベッドに布団を敷いて、新しいカバーに変える。一通りを終えたら、そのままベッドに寝そべった。
「うん。ふかふかになった。気持ちいい」
寝そべる俺の横で、彼は穏やかな顔をしてベッドに腰掛けていたから、おいで と手を広げる。
彼は、少し目を見開くと、恥ずかしそうに俺の腕に収まった。
「ほら、ふかふかで気持ちいいでしょ?」
「うん……。なんか、休日出勤の原因になったヤツの愚痴とかいっぱい聞いて欲しかったんだけど」
「うん?聞くよ?」
「……こうしてたら、なんかそいつの話をするの、どうでも良くなった……」
そう言って、彼は俺の背中を片腕で抱き締めた。
「そっか。じゃあ、このまま昼寝でもしようか」
「そうする……」
からりと晴れた秋の日は、二人で昼寝をするのも悪くないなぁ……と、サラサラとした彼の髪を撫でながら思っていた。