【スカイウォードソード/短編】
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今日も今日とて穏やかな気候のスカイロフト。
お空の上にある島だから風は少々強め。
私は広場でボーっとしていた。
私のお姉ちゃんのゼルダちゃんとその幼馴染みのリンクくんは騎士学校の生徒さんなので、まだ入学していない私にとっては暇な時間。
ゼルダちゃんは頭が良くて美人さん、リンクくんは授業態度は良くないみたいだけど成績優秀で有名。
そんな2人の近くでたまに見かけるバドさんはリンクくんには意地悪みたいだけど、この前帽子を木に引っ掛けて取れなくなっちゃった時に助けてくれた。だからきっと、恋は盲目…?になってるだけで根は良い人なんだと思う。
「「アオイー!!」」
声の聞こえた方……騎士学校の方を見ると、ゼルダちゃんとリンクくんの姿が…!
私は2人の名前を呼びながら走り出すと、ゼルダちゃんに抱きついた。
「ゼルダ、狡いっ!」
「残念だったわね。リンク。アオイは私の方が良かったみたい」
ゼルダちゃんをぎゅーっと抱きしめれば、ゼルダちゃんも私の事ぎゅーって抱きしめ返してくれる。
一通り満足すると、私はリンクくんにも抱きついた。
「リンクくんもお疲れ様のぎゅー!」
「うぅっ……。ねぇ、ゼルダ。いや、
「駄目に決まってるでしょ!アオイは私の大事な大事ーな!妹なのよ!リンクみたいな寝坊助さんにはあげられないわ!」
「……!リンクくん、ご愁傷様!」
……うん!最近教わった言葉だけど、たぶん、この時に使う言葉だと思う!
「難しい言葉知っているのね!凄いわ!」と、ゼルダちゃんが頭を撫でながら褒めてくれる。
でも、リンク君は元気がなさそうな様子。
「リンクくん。よしよし」
「……ねぇ、アオイ。僕の事好き?」
「リンクくんの事?うん!大好き!!」
「ねぇ!ゼルダ!今の聞いたよね!?アオイは僕の事大好きって!!これはもうお嫁さんにするしかないと僕は思うんだよね!!!」
「リンク、落ち着いて!……ねぇ、アオイ。アオイはお姉ちゃんとずーっと一緒にいてくれるわよね?」
「うん!ずっとずぅーっと!一緒だよ!」
「ふふっ。リンク、どう?アオイはお嫁さんに行く気ないみたいよ」
ゼルダちゃんとリンクくんは見つめ合っているように見えるけど、2人の視線から火花がバチバチ飛んでいそうな雰囲気がしている。
何でだろう?と思いつつ喧嘩は嫌なので、両方の手でそれぞれの手を握る。
そうすると、ゼルダちゃんとリンクくんの視線は私に向けられた。
「私はゼルダちゃんともリンクくんともずっと一緒にいたいよ」
「アオイ……。ええ、そうね。リンク、ごめんなさい。でも、アオイは渡せないわ」
「ゼルダ。僕の方こそごめん。でも、僕もアオイの事諦めないから……!」
空気が和らいだ気がする。
繋いだ手はしっかりと握られ、暫くは離してもらえなさそうだった。
――――――――
―――――
――…
あれから数日後─。
ゼルダちゃんは先生からの頼まれ事があり、部屋に帰るのは遅くなりそうだと言っていた。
寝泊まりはゼルダちゃんの部屋でしているのだが、ゼルダちゃんは基本的に部屋の鍵を閉めているので本人がいないと部屋に入れない。
どう、暇を潰そうか…?
ポカポカとした穏やかなお昼寝日和だったから屋上でお昼寝でもしようと思い、廊下を歩いていると、ゼルダちゃんの部屋の前でウロウロしているリンクくんの姿があった。
「どうしたの?リンクくん」
「あれ?アオイ!?ゼルダの部屋の中にいなかったの……?」
「うん。ゼルダちゃんは用事があって部屋に入れないから、帰ってくるまで屋上でお昼寝しようかと思ってたところ!」
「屋上か。僕も同行させてもらってもいいかな?」
「ん?いいよ!」
屋上は、2階の扉を出て壁沿いに進み、蔦を登って行かないといけない。
私1人でも行けるのだが、リンクくんは心配性なのか手を貸してくれたり、蔦の所では背中に乗るよう言われた。
リンクくんの負担を考えて、自分の力でも登れる姿を見せようと蔦に手を掛けたら「だめだめ!あぶなーい!!」と、リンクくんが叫んだので、結局背負ってもらった。大袈裟だなぁ。リンクくんは。
丁度良さそうな壁に背を預けると、段々と瞼が重くなってくる。その様子を見ながら私の隣に座ったリンクくんが「その体勢じゃ辛いでしょ?僕の膝貸してあげるね。アオイだけ特別」そう言って、私の頭をリンク君の太腿に乗せる。
うーん、ちょっと硬いかも……。
「ありがとう。リンクくん……」
「ふふっ。どういたしまして」
頭を撫でるリンクくんの手が心地良い。
瞼が落ちる前に見えたリンクくんはとても優しい顔をしていた。
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