【もしもこの感情に名前をつけるならば】
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07
初代国王ラウルの姉であるミネル様が魂の賢者として目覚め、仲間になった。
「リンク。少しいいですか?」
「どうしました? ミネル様」
神妙な面持ちのミネル様。
ミネル様は「貴方が地上に降りてから知り合った赤髪の女性のことなのですが……」と、話し始める。
赤髪……アオイのことだろう。
「彼女とこれ以上接することはおすすめ出来ません」
「アオイ……彼女は普通の女性ですよ?」
「……彼女の魂から僅かですが、あの男と同じ気を感じるのです」
「あの男……」
ハイラル城の地下に封印され、瘴気の原因だった男。
地上絵の記憶からあの男の名前はガノンドロフであると知った。
全ての元凶である魔王ガノンドロフ。
「……ミネル様。ご心配いただきありがとうございます。でも、俺は大丈夫ですから」
「リンク……」
「俺はアオイのこと全然知りません。でも、もし、彼女が魔王と繋がりがあったとしてもアオイが世界を脅かす存在になるとは思えません。俺は……アオイを信じます」
「……余計なお世話でしたね。リンク。私は貴方のことを信じましょう」
「ありがとうございます。ミネル様」
――――――――
―――――
――…
地底にある魂の神殿からアッカレにある自宅へと移動する。
アオイと共に過ごした時間は短いが、彼女は繊細で臆病な子だ。例え、あの男と何かしらの繋がりがあったとしても他人に危害を加えるようなことはしない。
「アオイ……?」
自宅の扉を開けた先には音一つない静寂。
ドクドクと心臓が脈打ち、嫌な汗が頬を伝う。
……テーブルの上には見慣れぬ紙が置いてあった。
リンク様へ
世話になった恩人に恩を仇で返すような真似をしてしまい申し訳ありません
やはり、私は貴方のような崇高な方と共にいられる程の人間ではありません
少し外の空気を吸おうと家から出た際に仮面をした人達から言われたのです。私は魔王の遠い子孫であると
私は人を不幸にする存在
罪は償います。必ず
短い間でしたが、貴方と過ごした日々は私にとってかけがえのない宝物です
貴方の人生が幸せになるよう、遠い地から祈っております
ありがとう リンク
所々、滲んだ文字。
魔王の子孫だとか、そんなこと関係ない。
アオイはアオイだ。彼女はずっと一人で頑張ってきたんだ。理不尽に虐げられても、彼女は精一杯生きてきた。
「もう、時間がない……っ」
当てもなく探したところでアオイは見つからないだろう。不幸中の幸いだがアオイの髪色は特徴的だ。
監視砦で情報を共有して彼女のこと探してもらおう。
一刻も早く魔王ガノンドロフを倒さねば。
そうしないと、アオイはきっと─。