【もしもこの感情に名前をつけるならば】
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04
帰ってきて早々に、リンク様はベッドに向かうと飛び込むように寝っ転がる。
どうやらゴロンシティの方の調査は大変だったらしく、疲れてそのまま眠ってしまったようだ。出来る限り姿を見ないように毛布を被せる。
話を聞くのを楽しみにしていたが、ゆっくり休ませてあげよう。疲れているのなら、起きた頃にお腹を空かせているかもしれない。
リンク様のお腹を満たせるように何品か作っておこうと思う。
――――――――
―――――
――…
「ありがとう、アオイ。もうお腹いっぱいだよ」
「疲れていたようだったから……」
あれから数時間後。
起きてきたリンク様は空腹だったらしく、すぐに温め直した料理をテーブルに並べた。
それを豪快に食べ、全て食べ終えると満足そうにお腹を撫でているリンク様。
「今回はデスマウンテンまで行って、そこから地底にある神殿まで移動したから……。それに、地底はまだ溶岩だらけで燃えるような熱さで更に体力が奪われて。しっかり休めたからもうすっかり体力戻ったけど」
「リンク、丈夫なんだね……」
「丈夫というよりは、休む暇がなかったからそういう体質になった感じだね」
「さて……」と、リンク様は英傑のダルケルさん、神獣ヴァ・ルーダニア、ユン坊さんの話しを始める。
先日のリト族の話しとは違い、ダルケルさんとユン坊さんは先祖と子孫の関係らしい。
元々は正反対のような性格だったのらしいけど、神獣の一件を機にしてユン坊さんは前向きな方になったらしい。
まだ少し臆病なところは残っているみたいだ。
「二人は正反対のように思ってたけど、今は同じ方を向いている気がするよ。故郷の為に行動する所とかね」
「リンクはどう思っているの?」
「ダルケルもユン坊も性格は違うけど、俺を信じて頼ってくれてた。……確かに、感じる」
目を瞑り自身の胸に手を当てるリンク様。
今まで色々な出来事があってごちゃごちゃになった心の中が少しずつ整理されていっているのだろう。
最初の頃よりも顔色が良くなっているように見える。
「良かったね。リンク」
「そうだね。……このまま気持ちの整理が済んだら、その時こそ前を向ける気がするよ」
スッキリとした表情で、前を見つめるリンク様。
私に出来ることなんて些細なことだけだけど。それでも、こんな私でも手助けになっているのなら嬉しい。
「次の行き先は……ゾーラの里辺り?」
「うん。南の方が魔物が活発らしいし、ゲルドはここから離れている上、街に入れるかどうか……。ゾーラの里は100年前からの知り合いもいるからね」
「長寿の種族、なんだっけ? 数百年後も生きているだなんて想像もつかないな」
会いたい人でもいるんだろうか?リンク様の表情がいつもより柔らかく見える。
リンク様はいつも何処か疲れたような表情をしていたから、私は少し嬉しくなった。