厄災の黙示録
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厄災を封印したのも、もう数年前のこと。
姫様が二十歳を迎えた年に王権をハイラル王から移譲された。女王になってから忙しくなったのだろう。たまには連絡を寄越すようにと渡された伝書鳩はいつの間にかその数を減らしていた。
──久しぶりに姫様から文が届いた。
その中には他国の王子と婚約することになったという旨が記されていた。そして、俺たちが結婚することになったら是非知らせてほしいとも。──そこで重要なことを思い出した。
「結婚どころか子どももいるのに……知らせるの忘れてた」
姫様達に知らせたら盛大に祝われることは容易に想像がつく。だから内々で済ませたい俺たちはひっそりと結婚し、今はハテノ村の自宅で穏やかな日々を暮らしている。
「リンク。ゼルダの手紙ってどんな内容だったの?」
「えっ。あ、ああ。うん。元気にしてるか?って……。それと姫様、他国の王子と婚約したらしい」
「ん? ……そっか。なら、私たちも何かお祝いしないとね」
アオイの腕の中には赤ん坊が二人。男の子と女の子の双子の子だ。大事な大事な俺の宝物。そんな幸せの絶頂にいたからこそ、うっかり知らせるのを忘れてしまった。
「久しぶりの連絡っていうのに……説教は免れないかも……」
気分が落ち込む。
しかし、そんなものも目の前の家族の姿を見るだけで吹っ飛んでしまった。
「まあ、いいか」
宝物を抱えるように、愛しい家族を抱きしめた。
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