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朽ちた千年樹
「……これでよしっ!」
ハイラル平原の西側。ダフネス山に隣接した場所にある"朽ちた千年樹"。
私は不定期的にこの場所を掃除しに来る。そして、今まさにそれが終わったところだ。
ここは場所が丁度良いのか、魔物が拠点として居座ることが多く、よくゴミで荒らされている。
「アオイ。こっち片付け終わったよ」
「悪いね、リンク。手伝ってもらって……」
そろそろまた荒らされているか気になった私はリンクにここに掃除に行くことを伝えた。リンクは「俺も手伝うよ」と言ってくれたが、今まで1人でも出来ていたし、リンクには休める時に休んでいてほしかったから「気持ちだけ貰っておくよ」と言った。
だが、リンクは頑固だった。
「やだ。絶対ついて行く」「アオイから離れたら俺寂しくて死んじゃう」「置いて行ったりしないよね?」
リンクがそう言うので、渋々連れてくることにした。寂しくて死んじゃうとかリンクはいつの間にウサギさんになったんだろう。
「根本、水場になってるから大変じゃなかった?」
「ん?全然。これくらい朝飯前だよ」
リンクには木の根元の水場にいるリザルフォスの処理を任せていた。リザルフォスはボコブリンと違い、泳げる種族だ。
並大抵の剣士なら苦戦しているだろうが、まぁ…リンクなら平気か。
「アオイ。聞いてもいい?ここを掃除する理由」
「別に構わないよ。……私はここに何もなかった時を知ってる。そして、この子がまだ小さかった時もね。別に特別思い入れがあるわけじゃないが、魔物に荒らされているのは良い気がしないだけだよ」
右手を伸ばし、千年樹に触れる。
目を閉じれば目の前に見えるのはあの頃の思い出の景色。
「俺のことも忘れないでね」
リンクの方を見れば、どこか不安気に私を見つめているリンク。
「忘れるもんか。絶対に」
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