anemone days
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「おーい、浦原。お前実はやんちゃな女だったのか?」
「違いますよ、先生。これは、あれです。階段から落ちて、玄関の扉で頭を打って、近くの棚から壺が落ちてきたんです」
「そしたらお前はとんだドジっ子だな。程々にしろよー」
怪我について深く追求しない担任でよかった。
さて、問題は背後からジリジリと刺さる視線の主だ。
…この修行をするんだったら、学校を休んだ方がよかったんじゃ。
帰ったら浦原に交渉してみよう、そうぼんやりと考えるシノだった。
anemone days#06
「って、んなわけねーだろ!」
ほら案の定。
こうやって校舎裏に呼び出されて問い詰められてしまった。
「いやだな、黒崎くん。階段から落ちて玄関の扉で頭を打って、棚が倒れてきたんだってば」
「嘘つけ、棚から壺が落ちて来たって、さっき言ってただろーが」
あぁ、設定ミス。
もう棚だろうが壺だろうがどうでいいだろう。絶対彼はA型だ。間違いない。
「最近寝不足なんだからお昼休みくらい寝させてよ」
「寝不足って、お前何してんだよ」
「…………、…筋トレ」
「嘘つけ」
壁ドンがときめくなんて嘘だ。
今この絵面は絶対にカツアゲしている男子高校生と、リンチされたあとの女子高校生の図だ。
絵面的にマズい上、眠気もピークに達していた。
出席している限り、授業を睡眠学習するつもりはない。どういった意図があろうとも通わせてもらっているのだから。
だからこそ昼寝の時間は1分でも多く確保したかった。
「…あ。」
「んだよ」
「有沢さんだ、おーい」
「は!?」
一護の視線が、一瞬逸れた瞬間を見逃さない。
「『開け』」
彼と壁の間は、もう無人。
今は、
「ごめん、嘘」
「い、でっ!」
一護の背中を踏み台にして倉庫の屋根へ跳んだ。
瞬歩を最初に教えて貰って大正解だ。ものすごく重宝している。
「今、お前消えて、」
「…………あ。」
狼狽える一護を尻目に、何かを見つけたかのか明後日の方向を向くシノ。
じっと学校敷地外の、遠くを眺めている。
「黒崎くん、ごめんね。お先。」
忍者のように屋根を伝って、学校の外へ彼女は逃げていった。
…お先って、何のことだ。
「一護、こんなところにいたのか!虚の司令だ、すぐ死神に…!」
伝令神機を持ったルキアが校舎裏へ走ってくる。
死神や、霊力のある人間にしか聞こえない伝令神機のアラームがけたたましく鳴り響いていた。
「ったく、場所は!?」
「ここから近い。場所は、…えっ」
「どうした?」
「…反応が消えた」
「はぁ?壊れてるんじゃ…………」
ふと、先程のシノの言葉を思い出す。
『ごめんね。お先。』
何のことかと思った。
しかし思い当たる節はこれしかない。
まさか、彼女が?死神でもないのに?
「どうかしたのか?」と聞いてくるルキアに、少しだけ忌々しそうに一護は答えた。
「…いや。何でもねぇよ」
「違いますよ、先生。これは、あれです。階段から落ちて、玄関の扉で頭を打って、近くの棚から壺が落ちてきたんです」
「そしたらお前はとんだドジっ子だな。程々にしろよー」
怪我について深く追求しない担任でよかった。
さて、問題は背後からジリジリと刺さる視線の主だ。
…この修行をするんだったら、学校を休んだ方がよかったんじゃ。
帰ったら浦原に交渉してみよう、そうぼんやりと考えるシノだった。
anemone days#06
「って、んなわけねーだろ!」
ほら案の定。
こうやって校舎裏に呼び出されて問い詰められてしまった。
「いやだな、黒崎くん。階段から落ちて玄関の扉で頭を打って、棚が倒れてきたんだってば」
「嘘つけ、棚から壺が落ちて来たって、さっき言ってただろーが」
あぁ、設定ミス。
もう棚だろうが壺だろうがどうでいいだろう。絶対彼はA型だ。間違いない。
「最近寝不足なんだからお昼休みくらい寝させてよ」
「寝不足って、お前何してんだよ」
「…………、…筋トレ」
「嘘つけ」
壁ドンがときめくなんて嘘だ。
今この絵面は絶対にカツアゲしている男子高校生と、リンチされたあとの女子高校生の図だ。
絵面的にマズい上、眠気もピークに達していた。
出席している限り、授業を睡眠学習するつもりはない。どういった意図があろうとも通わせてもらっているのだから。
だからこそ昼寝の時間は1分でも多く確保したかった。
「…あ。」
「んだよ」
「有沢さんだ、おーい」
「は!?」
一護の視線が、一瞬逸れた瞬間を見逃さない。
「『開け』」
彼と壁の間は、もう無人。
今は、
「ごめん、嘘」
「い、でっ!」
一護の背中を踏み台にして倉庫の屋根へ跳んだ。
瞬歩を最初に教えて貰って大正解だ。ものすごく重宝している。
「今、お前消えて、」
「…………あ。」
狼狽える一護を尻目に、何かを見つけたかのか明後日の方向を向くシノ。
じっと学校敷地外の、遠くを眺めている。
「黒崎くん、ごめんね。お先。」
忍者のように屋根を伝って、学校の外へ彼女は逃げていった。
…お先って、何のことだ。
「一護、こんなところにいたのか!虚の司令だ、すぐ死神に…!」
伝令神機を持ったルキアが校舎裏へ走ってくる。
死神や、霊力のある人間にしか聞こえない伝令神機のアラームがけたたましく鳴り響いていた。
「ったく、場所は!?」
「ここから近い。場所は、…えっ」
「どうした?」
「…反応が消えた」
「はぁ?壊れてるんじゃ…………」
ふと、先程のシノの言葉を思い出す。
『ごめんね。お先。』
何のことかと思った。
しかし思い当たる節はこれしかない。
まさか、彼女が?死神でもないのに?
「どうかしたのか?」と聞いてくるルキアに、少しだけ忌々しそうに一護は答えた。
「…いや。何でもねぇよ」