anemone days
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「どうしたの、その腕」
「あぁーえっと、車にはねられた」
「アンタ階段から落ちたり車からはねられたり…とんだドジっ子ね」
「はは、」
たつきからそう言われ、笑うしかなかった。
確かに学校に来る度に生傷が増えていた気がする。
いや、これは治りかけだから。もうすぐギブス取れるから。
そう言い聞かせた。
「名無しちゃん、おはよう!」
「あぁ、うん。おはよう、織姫ちゃん」
怒涛の夏が終わり、新学期が始まる。
anemone days#22
「今日はステキなお知らせだ!転入生を紹介するぞ!」
越智先生が高らかに声を上げた時だった。
ホローーーウ!!ホローーーウ!
「ぅおおい!?」
けたたましいセンスのないアラーム音。と、驚いた一護の声。
便所に行く、と言って彼は抜けていったが、茶渡と織姫も何故かついて行く。
そして肝心の転校生もどこかに逃げたらしく、越智先生は探しに教室を出て行ってしまった。
「…キミは行かなくていいのかい?」
「むしろ黒崎くんひとりで良かったと思うんだけどね。ほら、私はこの腕だし」
隣の席の石田に問われるが、名無しは笑って答える。
夏休み明けだから席は出席番号順になり、自然と近くの席になった。『石田』と『浦原』だからか。
「あぁ、『車にはねられた』んだったな」
「そーそ。なかなか治りが遅くて」
おかげで制服もひとりで着るには不便をしている。
浦原が嬉しそうに手伝おうとするのを丁重に断り、雨に着替えを手伝ってもらった。
女の子がいるって素晴らしいことだとしみじみ思う。
「…僕のことは、気づいているんだろう」
「うん。まぁ、近いことを私もしたし。そうでなきゃ勝てない戦いだってあるよね」
「流石に僕も戦いの最中に腕は切らないさ」
霊圧を探れば、簡単なことだった。
滅却師の力がなくなったこと。霊力だけが残ったこと。全部。
***
「戻りました!」
「おー、やっと戻ったきたか。長いトイレだな、全く。
こっちもフラフラしていた転校生をつかまえてきたとこだ」
越智先生が転校生を連れてきたと同時に、長いトイレから三人が戻ってきた。
織姫に「大丈夫だった?」とこっそり聞けば、元気よく頷かれた。それは何より。
「よーし、転校生。自己紹介をしてくれ!」
「はいはいー。扁平足の平に、小野妹子の子、真性包茎の真に、辛子明太子の子で。
平子真子でぃす。
よろしくーゥ」
彼と、視線が絡む。
驚きのあまり、声を上げないのが精一杯だった。
「あぁーえっと、車にはねられた」
「アンタ階段から落ちたり車からはねられたり…とんだドジっ子ね」
「はは、」
たつきからそう言われ、笑うしかなかった。
確かに学校に来る度に生傷が増えていた気がする。
いや、これは治りかけだから。もうすぐギブス取れるから。
そう言い聞かせた。
「名無しちゃん、おはよう!」
「あぁ、うん。おはよう、織姫ちゃん」
怒涛の夏が終わり、新学期が始まる。
anemone days#22
「今日はステキなお知らせだ!転入生を紹介するぞ!」
越智先生が高らかに声を上げた時だった。
ホローーーウ!!ホローーーウ!
「ぅおおい!?」
けたたましいセンスのないアラーム音。と、驚いた一護の声。
便所に行く、と言って彼は抜けていったが、茶渡と織姫も何故かついて行く。
そして肝心の転校生もどこかに逃げたらしく、越智先生は探しに教室を出て行ってしまった。
「…キミは行かなくていいのかい?」
「むしろ黒崎くんひとりで良かったと思うんだけどね。ほら、私はこの腕だし」
隣の席の石田に問われるが、名無しは笑って答える。
夏休み明けだから席は出席番号順になり、自然と近くの席になった。『石田』と『浦原』だからか。
「あぁ、『車にはねられた』んだったな」
「そーそ。なかなか治りが遅くて」
おかげで制服もひとりで着るには不便をしている。
浦原が嬉しそうに手伝おうとするのを丁重に断り、雨に着替えを手伝ってもらった。
女の子がいるって素晴らしいことだとしみじみ思う。
「…僕のことは、気づいているんだろう」
「うん。まぁ、近いことを私もしたし。そうでなきゃ勝てない戦いだってあるよね」
「流石に僕も戦いの最中に腕は切らないさ」
霊圧を探れば、簡単なことだった。
滅却師の力がなくなったこと。霊力だけが残ったこと。全部。
***
「戻りました!」
「おー、やっと戻ったきたか。長いトイレだな、全く。
こっちもフラフラしていた転校生をつかまえてきたとこだ」
越智先生が転校生を連れてきたと同時に、長いトイレから三人が戻ってきた。
織姫に「大丈夫だった?」とこっそり聞けば、元気よく頷かれた。それは何より。
「よーし、転校生。自己紹介をしてくれ!」
「はいはいー。扁平足の平に、小野妹子の子、真性包茎の真に、辛子明太子の子で。
平子真子でぃす。
よろしくーゥ」
彼と、視線が絡む。
驚きのあまり、声を上げないのが精一杯だった。