anemone days
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穿界門。
尸魂界へ続く門の前へ、我ら集いて。
anemone days#12
「浦原さん!どうしてここに!」
織姫が驚いたように声を上げる。
門の準備をした浦原と同時に、名無しもその声に振り返った。
『名無しを呼んだ』という事実を理解した浦原は、楽しそうに口元を歪める。
「名無しサン、随分『浦原』って苗字が板についてきたんじゃないっスか?」
「浦原さん、黙っててください。
井上さん、この下駄帽子がニヤニヤして気持ち悪いから、お願いだから下の名前で呼んで。私もそうするから。…石田くんと茶渡くんも」
「あ、あぁ。」
「分かった」
「名無しちゃん…名無しちゃんか。うん、分かった!」
元気よく返事をした織姫に「よし」と小さく頷き返した。
「…まさか名無し、お前も尸魂界に行くんじゃ」
「最初から頭数に入ってるけど」
「聞いてないぞ、俺!」
「…言ってなかったんですか?」
「黒崎殿には伝えてなかったですな」
近くにいた鉄裁に聞けば、ついうっかり、と軽い調子で答えられた。
まぁ、そういうことだ。
浦原から穿界門の通り抜け方を説明される。
断界を走り抜ける。拘流に捕まらずに。それが大前提の条件。
「名無しサン。」
「ん?」
「あくまで、ルキアサンの救出を最優先でお願いします。ボクらの冤罪の件は気にしないでください。…絶対に、無理をしないでください」
「…一番考えなしに突っ込みそうなのは黒崎くんだと思うけど。」
「いやぁ、意外と名無しサン、直情的なので」
「失礼な」
戦いにおいて冷静な判断は、戦局を左右する。
浦原が手合わせしていた時は、彼女の判断力は至って冷静だった。
それが、怨敵である藍染を目の前にしたらどうなるのか。夜一の目があるとはいえ、無茶だけはしてほしくないのは、心からの本音だった。
『決まってます。浦原さん達の濡れ衣を晴らして、藍染をぶん殴ります』
ルキアが尸魂界に連れ戻される前に、そう宣言した彼女の目は本気だった。
一護の勉強会の合間を縫って、今の段階で教えられることは全て教えた。
しかしまだ藍染の実力には遠い。彼との絶対の差は、戦いにおける経験だ。
それをどれだけ尸魂界で埋めることが出来るのか。
「…本当に、無茶しないでくださいよ」
浦原がポツリと呟いた言葉は、近くにいた夜一にしか届かなかった。
「さぁ、いきます!」
浦原の合図で眩い光を放ち、尸魂界への門が開かれた。
尸魂界へ続く門の前へ、我ら集いて。
anemone days#12
「浦原さん!どうしてここに!」
織姫が驚いたように声を上げる。
門の準備をした浦原と同時に、名無しもその声に振り返った。
『名無しを呼んだ』という事実を理解した浦原は、楽しそうに口元を歪める。
「名無しサン、随分『浦原』って苗字が板についてきたんじゃないっスか?」
「浦原さん、黙っててください。
井上さん、この下駄帽子がニヤニヤして気持ち悪いから、お願いだから下の名前で呼んで。私もそうするから。…石田くんと茶渡くんも」
「あ、あぁ。」
「分かった」
「名無しちゃん…名無しちゃんか。うん、分かった!」
元気よく返事をした織姫に「よし」と小さく頷き返した。
「…まさか名無し、お前も尸魂界に行くんじゃ」
「最初から頭数に入ってるけど」
「聞いてないぞ、俺!」
「…言ってなかったんですか?」
「黒崎殿には伝えてなかったですな」
近くにいた鉄裁に聞けば、ついうっかり、と軽い調子で答えられた。
まぁ、そういうことだ。
浦原から穿界門の通り抜け方を説明される。
断界を走り抜ける。拘流に捕まらずに。それが大前提の条件。
「名無しサン。」
「ん?」
「あくまで、ルキアサンの救出を最優先でお願いします。ボクらの冤罪の件は気にしないでください。…絶対に、無理をしないでください」
「…一番考えなしに突っ込みそうなのは黒崎くんだと思うけど。」
「いやぁ、意外と名無しサン、直情的なので」
「失礼な」
戦いにおいて冷静な判断は、戦局を左右する。
浦原が手合わせしていた時は、彼女の判断力は至って冷静だった。
それが、怨敵である藍染を目の前にしたらどうなるのか。夜一の目があるとはいえ、無茶だけはしてほしくないのは、心からの本音だった。
『決まってます。浦原さん達の濡れ衣を晴らして、藍染をぶん殴ります』
ルキアが尸魂界に連れ戻される前に、そう宣言した彼女の目は本気だった。
一護の勉強会の合間を縫って、今の段階で教えられることは全て教えた。
しかしまだ藍染の実力には遠い。彼との絶対の差は、戦いにおける経験だ。
それをどれだけ尸魂界で埋めることが出来るのか。
「…本当に、無茶しないでくださいよ」
浦原がポツリと呟いた言葉は、近くにいた夜一にしか届かなかった。
「さぁ、いきます!」
浦原の合図で眩い光を放ち、尸魂界への門が開かれた。