short story
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『五条さんと身長差ありすぎて、キスがしんどいです』
――なんて、名無しからクレームが来てしまった。
その割には口の中犯されるの気持ちよさそうだよねぇ?と意地悪く問えば、真っ赤な顔をしてそっぽ向かれてしまった。可愛い。
小指の先程の善意と、『人並み』程度の加虐心。
可愛い恋人のご要望に答えるべく、僕はベッドに腰かけた。
『ほら、おいで。』と膝を叩けば、遠慮がちに膝の上へ座る名無し。
柔らかいお尻と、相変わらずビックリする程に軽い身体。
この状況が恥ずかしいのか、口元をもにょもにょと居心地悪そうに動かしているのも可愛い。
いつもより随分と近い名無しの顔。
鏡のように曇りひとつない瞳を覗き込めば、銀髪蒼眼の底意地悪そうな男が映った。うん、僕だね。
「これならキスしやすいでしょ?」
「そう、です、ね。」
歯切れ悪く答えるのは、恥ずかしいからだろう。
だってほら。さっきから全然僕と目を合わせてくれない。
右往左往する視線が面白いと同時に、僕を見てくれないのが面白くない。
ふと、脳裏に過ったひとつの素晴らしい名案。
「ね〜。名無しからキスしてよ。」
「へ、」
「いつも僕ばっかデショ?たまには名無しちゃんからチューして欲しいな〜、なーんて。」
僕からばかり、とは言ったものの、身長差を考えたら仕方がないのかもしれない。
事実、情事中は唇が届く位置にあるせいか、強請るような口付けを彼女から贈られることがままあった。
まぁ、もしかしたら本人は思考回路が朦朧としてて、覚えていないのかもしれないが。
「………………………失礼します。」
しばしの間。
意を決したように呟いた名無し。
固い言葉の割には、僕の頬に添えられる指先は温かくて穏やかだ。
するりと頬を包んで、啄むような可愛らしいキスがひとつ。
「ん……まだ。もっと、足りない。」
おかわりを要求すれば、恥ずかしそうにもう一度重なる唇。
やわらかくて、甘い。
理性が捨てきれていないのか、重なるだけの愛らしいキスが何度も贈られた。
「これで、おしまいです。」
ちゅ、と最後に落とされた場所は、僕の目隠し越しに落とされたキス。
誰もが恐れて、呪術師は畏怖の念を抱く僕の目元に、彼女はいとも簡単に触れてくれる。
きっと薄い布越しじゃなくとも、『おねだり』すれば二つ返事でもう一度くれるだろう。
それが途轍もなく――途方もなく、たまらなくなって。
「…………名無し〜」
「?、…はい?」
「ムラムラしてきた。」
「ちょ……まだ私お風呂に入ってません!」
「僕は気にしないから大丈夫。」
「だいじょばないですから!」
「やーだ。」
キスのおかわり
ねぇ、もっと僕に触れて。
その甘い唇で、白い指先で、やわらかい頬を擦り寄せて。
キミの体温が、たまらなく愛おしいんだ。
――なんて、名無しからクレームが来てしまった。
その割には口の中犯されるの気持ちよさそうだよねぇ?と意地悪く問えば、真っ赤な顔をしてそっぽ向かれてしまった。可愛い。
小指の先程の善意と、『人並み』程度の加虐心。
可愛い恋人のご要望に答えるべく、僕はベッドに腰かけた。
『ほら、おいで。』と膝を叩けば、遠慮がちに膝の上へ座る名無し。
柔らかいお尻と、相変わらずビックリする程に軽い身体。
この状況が恥ずかしいのか、口元をもにょもにょと居心地悪そうに動かしているのも可愛い。
いつもより随分と近い名無しの顔。
鏡のように曇りひとつない瞳を覗き込めば、銀髪蒼眼の底意地悪そうな男が映った。うん、僕だね。
「これならキスしやすいでしょ?」
「そう、です、ね。」
歯切れ悪く答えるのは、恥ずかしいからだろう。
だってほら。さっきから全然僕と目を合わせてくれない。
右往左往する視線が面白いと同時に、僕を見てくれないのが面白くない。
ふと、脳裏に過ったひとつの素晴らしい名案。
「ね〜。名無しからキスしてよ。」
「へ、」
「いつも僕ばっかデショ?たまには名無しちゃんからチューして欲しいな〜、なーんて。」
僕からばかり、とは言ったものの、身長差を考えたら仕方がないのかもしれない。
事実、情事中は唇が届く位置にあるせいか、強請るような口付けを彼女から贈られることがままあった。
まぁ、もしかしたら本人は思考回路が朦朧としてて、覚えていないのかもしれないが。
「………………………失礼します。」
しばしの間。
意を決したように呟いた名無し。
固い言葉の割には、僕の頬に添えられる指先は温かくて穏やかだ。
するりと頬を包んで、啄むような可愛らしいキスがひとつ。
「ん……まだ。もっと、足りない。」
おかわりを要求すれば、恥ずかしそうにもう一度重なる唇。
やわらかくて、甘い。
理性が捨てきれていないのか、重なるだけの愛らしいキスが何度も贈られた。
「これで、おしまいです。」
ちゅ、と最後に落とされた場所は、僕の目隠し越しに落とされたキス。
誰もが恐れて、呪術師は畏怖の念を抱く僕の目元に、彼女はいとも簡単に触れてくれる。
きっと薄い布越しじゃなくとも、『おねだり』すれば二つ返事でもう一度くれるだろう。
それが途轍もなく――途方もなく、たまらなくなって。
「…………名無し〜」
「?、…はい?」
「ムラムラしてきた。」
「ちょ……まだ私お風呂に入ってません!」
「僕は気にしないから大丈夫。」
「だいじょばないですから!」
「やーだ。」
キスのおかわり
ねぇ、もっと僕に触れて。
その甘い唇で、白い指先で、やわらかい頬を擦り寄せて。
キミの体温が、たまらなく愛おしいんだ。