short story
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「最近さぁ、僕の扱いぞんざいじゃない?」
五条が名無しのベッドで涅槃のポーズをとりながら、突然口を開いた。
「なんですか、藪から棒に。」
「昔はもっと『五条さん大好きちゅっちゅ』って感じだったじゃん」
「存在しない記憶ですか。東堂くん呼びましょうか?」
「葵と一緒にしないで」
東堂と同類にされるのは流石の五条も遠慮したいようだ。
余談だが、今日は高田ちゃんの握手会に参加するため横浜へ行っているらしい。LINEのタイムラインにてわざわざ投稿していた。
呼べば東京校へコンビニ感覚で来るだろうが、恐らく誰も喜ばないのでやめておこう。
「そもそもアポなしでやって来たのは五条さんでしょう」
「だってぇ」
たまの休みくらい、ゆっくり本を読みたいものだ。
普段はそれこそ寮の管理や呪術師としての任務、五条の妨害やらで触ることすら出来ていないのだから。
まぁ、現状『妨害』はされているのだが、気にしたら負けだろう。
「もう少ししたら読み終わるので待ってください」
「えぇ~」
幼稚園児を相手にしている気分だ。
五条の駄々に対して不快感はないものの、残りのページ数があと僅かなので読み切ってしまいたいのも本音。
かといってこのまま無視して読み進めれば、後ろのベッドから名無しの背中に頭をグリグリ押し当てる男が静かにならないのも、また真実である。
名無しは小さく息をついて、本を置く。もちろん、栞を挟んで。
身体を捻り、猫のマーキングのような仕草をしていた五条の頬へ手を添える。
拗ね散らかしていた彼の口元へ、触れるだけのキスを落とした。
「もう少し、待っててくださいね。」
ズレたサングラスの向こうから覗く、鮮やかな天色の双眸。
珍しく、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした五条から視線を逸らし、名無しはもう一度本を手に取ろうとした時だった。
「名無し、もう一回。」
「どんどん出かけるの遅くなりますよ…」
『まて』のご褒美
「…満足ですか?」
「あと一分は余韻に浸れるかなぁ」
「じゃああと一分で読み終わるように頑張りますね。」
五条が名無しのベッドで涅槃のポーズをとりながら、突然口を開いた。
「なんですか、藪から棒に。」
「昔はもっと『五条さん大好きちゅっちゅ』って感じだったじゃん」
「存在しない記憶ですか。東堂くん呼びましょうか?」
「葵と一緒にしないで」
東堂と同類にされるのは流石の五条も遠慮したいようだ。
余談だが、今日は高田ちゃんの握手会に参加するため横浜へ行っているらしい。LINEのタイムラインにてわざわざ投稿していた。
呼べば東京校へコンビニ感覚で来るだろうが、恐らく誰も喜ばないのでやめておこう。
「そもそもアポなしでやって来たのは五条さんでしょう」
「だってぇ」
たまの休みくらい、ゆっくり本を読みたいものだ。
普段はそれこそ寮の管理や呪術師としての任務、五条の妨害やらで触ることすら出来ていないのだから。
まぁ、現状『妨害』はされているのだが、気にしたら負けだろう。
「もう少ししたら読み終わるので待ってください」
「えぇ~」
幼稚園児を相手にしている気分だ。
五条の駄々に対して不快感はないものの、残りのページ数があと僅かなので読み切ってしまいたいのも本音。
かといってこのまま無視して読み進めれば、後ろのベッドから名無しの背中に頭をグリグリ押し当てる男が静かにならないのも、また真実である。
名無しは小さく息をついて、本を置く。もちろん、栞を挟んで。
身体を捻り、猫のマーキングのような仕草をしていた五条の頬へ手を添える。
拗ね散らかしていた彼の口元へ、触れるだけのキスを落とした。
「もう少し、待っててくださいね。」
ズレたサングラスの向こうから覗く、鮮やかな天色の双眸。
珍しく、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした五条から視線を逸らし、名無しはもう一度本を手に取ろうとした時だった。
「名無し、もう一回。」
「どんどん出かけるの遅くなりますよ…」
『まて』のご褒美
「…満足ですか?」
「あと一分は余韻に浸れるかなぁ」
「じゃああと一分で読み終わるように頑張りますね。」