五条悟の癒し方シリーズ
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「五条さん、疲れてます?」
事の発端は度重なる任務・任務・任務の連続。
名無しの作ってくれていた夕飯を食べていたら、唐突に問われた。
「んん……まぁ少し。」
「なるほど。明日はおやすみでしたよね?」
「そー。半月ぶりのね。だからシ」
「しません。」
ピシャリと。
可愛い恋人から慈悲も何も無い一言でお誘いをシャットダウンされる。
「えー…」
「その代わりお風呂から出たらいいことしてあげますから。」
「イイこと?」
「……いやらしいことじゃありませんからね?」
「……………………。」
「露骨に残念そうな顔をするのやめてもらえませんか?」
五条悟の癒し方#ホットタオル
「じゃん。」
お風呂から出たら、用意されていたもの。
ホットタオルに、ハンドクリーム。
ちなみにハンドクリームは以前僕が名無しにあげたものと同じ種類だ。まだ愛用してくれているらしい。
「えーと、これは?」
「五条さんの疲れを吹っ飛ばすグッズです。」
「へぇ。」
名無しに促されるままベッドへ横になる。
蒸したてのホットタオルはほわほわと湯気がたっており、適温になるまで名無しが両手でお手玉をしていた。
「ねー、名無し。」
「はい?」
「どうせ横になるなら膝枕がいい〜」
ダメ元でお願いしてみれば、数秒考えた後に「変なことしなければいいですよ」とお許しを貰えた。
全く、こんな真面目な僕に変な事だなんて。魔が差さなければするわけがない。まぁよくあるんだけど。
「はー…もうこれだけで幸せ…」
「発言がおじさんっぽいですよ、五条さん。」
「まだ二十代ですぅ」
「『もう』アラサーの間違いでしょう?」
クスクスと笑いながら名無しがホットタオルを目元に被せてくる。
塞がれる視界。人肌よりも随分と温かいタオル。
じんわりと伝わる熱に、思わずほぅと感嘆の息が零れ落ちた。
「痛かったら言ってくださいね」と一言断り、ホットタオル越しに目元をやわやわと揉みだす名無し。
どこで覚えてきたのやら。瞼を恐らく親指で、目頭から目尻まで丁度いい加減でゆっくりなぞる。
老廃物が溜まっているのか、薄い瞼の皮膚からは想像出来ないようなゴリゴリとした感覚にちょっと笑いそうになった。これは相当疲れているらしい。
「どうですか?」
「いい感じ…」
「それはよかった。」
目頭から目尻へ。目尻から顬へ。
ホットタオルで血行がよくなりポカポカとしだした目の周りが、名無しの手で丁寧に揉み解される。
しまいには瞼だけではなく、眉間から眉、眉尻までマッサージされれば、眠たくなってくるのは必然だろう。
「五条さん、ホットタオル一度替えますね…って、」
名無しの声が……遠くで聞こえた、気がした。
意識だけはぼんやりとあるのに、身体はすっかり動かない。
こういう時こそ『体は正直』という言葉を使うべきだろう。
目元が温まってマッサージされただけなのに、身体は微動だに動けなかった。
どうやら思っている以上に僕は疲れていたらしい。
「寝ちゃいました?」
名無しの問いかけにも返事が出来ない。
身体は完全に睡眠体勢に入っており、意識だけゆっくり沈んでいく感覚だ。
可愛い恋人の膝枕に、ホカホカのホットタオルのアイマスク。
更にマッサージまでついたら即落ちだろう。これで起きとけなんて、僕は無理。
「おやすみなさい、五条さん。」
ふわふわと髪を撫でられる感触。
細い指が丁寧に手櫛で梳いていくのがあまりにも気持ちよくて、僕の意識はそこでやわらかく途切れた。
――次の日。
もそりと寝返りを打てば、大好きな匂いと洗いざらししたTシャツの感触。
ゆるゆると瞼を上げればグレーの布地が視界に入った。
頬に当たるのは滑らかな太腿。
視線を天井へ向ければ壁にもたれたままくうくう寝ている名無しの寝顔。
昨晩あのまま名無しも寝てしまったのか。
……いや、違う。僕を起こさまいとそのままの体勢で寝たのか。
真希達や恵達にも以前言われたが、本当に
(僕のこと甘やかし過ぎでは?)
嫌悪感は、微塵もない。あるわけがない。
代わりに頬が緩んでしまい、腹の底からたまなくなって、ついつい白い太腿に顔を埋めてしまった。
うん、うん。いい休日が過ごせそうだ。
事の発端は度重なる任務・任務・任務の連続。
名無しの作ってくれていた夕飯を食べていたら、唐突に問われた。
「んん……まぁ少し。」
「なるほど。明日はおやすみでしたよね?」
「そー。半月ぶりのね。だからシ」
「しません。」
ピシャリと。
可愛い恋人から慈悲も何も無い一言でお誘いをシャットダウンされる。
「えー…」
「その代わりお風呂から出たらいいことしてあげますから。」
「イイこと?」
「……いやらしいことじゃありませんからね?」
「……………………。」
「露骨に残念そうな顔をするのやめてもらえませんか?」
五条悟の癒し方#ホットタオル
「じゃん。」
お風呂から出たら、用意されていたもの。
ホットタオルに、ハンドクリーム。
ちなみにハンドクリームは以前僕が名無しにあげたものと同じ種類だ。まだ愛用してくれているらしい。
「えーと、これは?」
「五条さんの疲れを吹っ飛ばすグッズです。」
「へぇ。」
名無しに促されるままベッドへ横になる。
蒸したてのホットタオルはほわほわと湯気がたっており、適温になるまで名無しが両手でお手玉をしていた。
「ねー、名無し。」
「はい?」
「どうせ横になるなら膝枕がいい〜」
ダメ元でお願いしてみれば、数秒考えた後に「変なことしなければいいですよ」とお許しを貰えた。
全く、こんな真面目な僕に変な事だなんて。魔が差さなければするわけがない。まぁよくあるんだけど。
「はー…もうこれだけで幸せ…」
「発言がおじさんっぽいですよ、五条さん。」
「まだ二十代ですぅ」
「『もう』アラサーの間違いでしょう?」
クスクスと笑いながら名無しがホットタオルを目元に被せてくる。
塞がれる視界。人肌よりも随分と温かいタオル。
じんわりと伝わる熱に、思わずほぅと感嘆の息が零れ落ちた。
「痛かったら言ってくださいね」と一言断り、ホットタオル越しに目元をやわやわと揉みだす名無し。
どこで覚えてきたのやら。瞼を恐らく親指で、目頭から目尻まで丁度いい加減でゆっくりなぞる。
老廃物が溜まっているのか、薄い瞼の皮膚からは想像出来ないようなゴリゴリとした感覚にちょっと笑いそうになった。これは相当疲れているらしい。
「どうですか?」
「いい感じ…」
「それはよかった。」
目頭から目尻へ。目尻から顬へ。
ホットタオルで血行がよくなりポカポカとしだした目の周りが、名無しの手で丁寧に揉み解される。
しまいには瞼だけではなく、眉間から眉、眉尻までマッサージされれば、眠たくなってくるのは必然だろう。
「五条さん、ホットタオル一度替えますね…って、」
名無しの声が……遠くで聞こえた、気がした。
意識だけはぼんやりとあるのに、身体はすっかり動かない。
こういう時こそ『体は正直』という言葉を使うべきだろう。
目元が温まってマッサージされただけなのに、身体は微動だに動けなかった。
どうやら思っている以上に僕は疲れていたらしい。
「寝ちゃいました?」
名無しの問いかけにも返事が出来ない。
身体は完全に睡眠体勢に入っており、意識だけゆっくり沈んでいく感覚だ。
可愛い恋人の膝枕に、ホカホカのホットタオルのアイマスク。
更にマッサージまでついたら即落ちだろう。これで起きとけなんて、僕は無理。
「おやすみなさい、五条さん。」
ふわふわと髪を撫でられる感触。
細い指が丁寧に手櫛で梳いていくのがあまりにも気持ちよくて、僕の意識はそこでやわらかく途切れた。
――次の日。
もそりと寝返りを打てば、大好きな匂いと洗いざらししたTシャツの感触。
ゆるゆると瞼を上げればグレーの布地が視界に入った。
頬に当たるのは滑らかな太腿。
視線を天井へ向ければ壁にもたれたままくうくう寝ている名無しの寝顔。
昨晩あのまま名無しも寝てしまったのか。
……いや、違う。僕を起こさまいとそのままの体勢で寝たのか。
真希達や恵達にも以前言われたが、本当に
(僕のこと甘やかし過ぎでは?)
嫌悪感は、微塵もない。あるわけがない。
代わりに頬が緩んでしまい、腹の底からたまなくなって、ついつい白い太腿に顔を埋めてしまった。
うん、うん。いい休日が過ごせそうだ。