short story
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名無しの体温は少し高めだ。
いわゆる『お子様体温』というやつか。
何にせよ冬は意外と重宝した。
特にこんな風に、寒い森の中をひたすら歩いている時など。
「神田さん…首元に手を入れるのやめてください…」
アイツの団服の首の後ろ…つまり首から背中に手を入れれば、快適な温度がじわりと滲む。
別に特段寒いのが嫌いというわけではない…が、この人間湯たんぽの体温を知ったら、自然と手が伸びてしまうのが現状だ。
「減るもんじゃねぇだろ」
「私の体温が下がります。」
肩を竦めて嫌そうに俺を見上げてくる弟子。
それでも手を振り払わないあたり、彼女らしいといえば彼女らしい。
「平熱低いんだから仕方ねぇだろ」
「何度です?」
「36。」
「低い…」
「こんなもんだろ。」
もっと低いヤツなら35℃代だってあるはずだ。
まだ俺は普通の体温だろう。
「うう…街に着いたらなにか温かいものを神田さんにご馳走してもらわないと気が済みません…」
「どうせ『ココアがいい』とか思ってんだろ」
「エスパーですか!?」
18.36℃
そんなものでお前に無条件で触れられるなら、いくらだってご馳走しよう。
それはとある元帥の、不器用でささやかなスキンシップ方。
いわゆる『お子様体温』というやつか。
何にせよ冬は意外と重宝した。
特にこんな風に、寒い森の中をひたすら歩いている時など。
「神田さん…首元に手を入れるのやめてください…」
アイツの団服の首の後ろ…つまり首から背中に手を入れれば、快適な温度がじわりと滲む。
別に特段寒いのが嫌いというわけではない…が、この人間湯たんぽの体温を知ったら、自然と手が伸びてしまうのが現状だ。
「減るもんじゃねぇだろ」
「私の体温が下がります。」
肩を竦めて嫌そうに俺を見上げてくる弟子。
それでも手を振り払わないあたり、彼女らしいといえば彼女らしい。
「平熱低いんだから仕方ねぇだろ」
「何度です?」
「36。」
「低い…」
「こんなもんだろ。」
もっと低いヤツなら35℃代だってあるはずだ。
まだ俺は普通の体温だろう。
「うう…街に着いたらなにか温かいものを神田さんにご馳走してもらわないと気が済みません…」
「どうせ『ココアがいい』とか思ってんだろ」
「エスパーですか!?」
18.36℃
そんなものでお前に無条件で触れられるなら、いくらだってご馳走しよう。
それはとある元帥の、不器用でささやかなスキンシップ方。