short story
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ユウは、基本的に素っ気ない。
下心や変なアレコレなく、スキンシップの一環で肩を組んだ時の話だ。
『暑ィ。離れろ、クソウサギ。』
夏だったせいもある。
彼は潔癖というわけでもないが、そもそも誰かとくっつくのも嫌なのだろう。
本当にイヤそ〜〜〜に言われたことを、今でも鮮やかに思い出せる。
――と、いうのに。
「まだか。」
「も、もう少し待ってください…」
アジアの方……日本だったか?
そう、こういう妖怪がいた気がする。
えーっと、あれだ。そう。
『おんぶおばけ』。
談話室のソファで本を読む名無しの背後から、覆い被さるようにユウが後ろから覗き込んでいた。
……最初は覗き込むだけだった。
恐らく待ち合わせしていた予定時間より早くユウがやってきたのだろう。
急いで残り数ページを読み進める名無しに対して、痺れを切らし始めたのか肩に肘を置き始めるではないか。
「神田さん、重いです」と名無しは小さく抗議しているが、ユウは『そんなこと知ったことか』と無視を決め込んでいる。なんてヤツさ。
そして、今は夏。
イギリスの夏はそう茹だるような暑さではないとはいえ、以前俺が肩を組んだ時は『暑い』と一蹴してきた。
もう一度言おう。なんてヤツさ!
サマー・ダブルスタンダード
(そりゃ可愛い恋人兼弟子はまた別なんだろうけど!)
下心や変なアレコレなく、スキンシップの一環で肩を組んだ時の話だ。
『暑ィ。離れろ、クソウサギ。』
夏だったせいもある。
彼は潔癖というわけでもないが、そもそも誰かとくっつくのも嫌なのだろう。
本当にイヤそ〜〜〜に言われたことを、今でも鮮やかに思い出せる。
――と、いうのに。
「まだか。」
「も、もう少し待ってください…」
アジアの方……日本だったか?
そう、こういう妖怪がいた気がする。
えーっと、あれだ。そう。
『おんぶおばけ』。
談話室のソファで本を読む名無しの背後から、覆い被さるようにユウが後ろから覗き込んでいた。
……最初は覗き込むだけだった。
恐らく待ち合わせしていた予定時間より早くユウがやってきたのだろう。
急いで残り数ページを読み進める名無しに対して、痺れを切らし始めたのか肩に肘を置き始めるではないか。
「神田さん、重いです」と名無しは小さく抗議しているが、ユウは『そんなこと知ったことか』と無視を決め込んでいる。なんてヤツさ。
そして、今は夏。
イギリスの夏はそう茹だるような暑さではないとはいえ、以前俺が肩を組んだ時は『暑い』と一蹴してきた。
もう一度言おう。なんてヤツさ!
サマー・ダブルスタンダード
(そりゃ可愛い恋人兼弟子はまた別なんだろうけど!)