short story
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「何してるの?」
学生寮の食堂で、銀魂高校が誇る問題児四人が顔を突き合わせて何かに没頭していた。
「モンハンじゃ!」
「てっめ、高杉!さっきからボコボコこかしてんじゃねーよ!!」
「うるせェ銀時。テメーこそ大剣で味方ぶっ飛ばしまくってんじゃねーか」
「もっと協力せんか、貴様ら!…あ。」
ラージャンのビームで、呆気なく銀時・高杉・坂本がダウンしてしまった。
「あぁぁぁ、3乙じゃねェか!」
「辰馬、何のための後衛だ。粉塵使え、粉塵」
「アッハッハッハッハッ、ワシもやられてしもうたからのぅ。そりゃ無理じゃき、高杉」
そんな三人を眺めながら溜息をつく桂。
このやり取りも何度目だろう。
「もう。夜更かしも程々にね」
小さく肩を竦めながら、名無しは食堂を後にしたのであった。
モンスターとハンターな彼女
「くっそー…ラージャンの装備揃わねーな…」
明日の国語の課題を終わらせ、ベッドの上で足を投げ出しながらボヤく。
ソロで行くには周回はしんどいモンスターだ。
坂本に誘われてやったのはいいが、そもそも協力プレイが苦手なことに気がついた。
仕方がない。インターネット通信で野良を募るか。
あまり見知らぬプレイヤーとするのは乗り気になれないが、背に腹は代えられない。
「お。」
集会所で募れば、早速一人やってきた。
双剣を担いでいる…
「って、猿飛じゃねーか!」
チャットでバシバシメッセージが送られてくる。こんな所までストーカーか!
『私を囮にするがいいわ!そういうプレイね!』と来た時点で、そっと俺は3DSを閉じた。
いやいや本当に素材に困ってるんだってば。モンハンは遊びじゃねーんだってば。
新八と神楽を誘ってみるか?
いや、そしたら漏れなくお妙と神威もやってくるだろう。そうなったら人数が合わない。
さてどうするか。
考えあぐねながらもう一度集会所で部屋を立てれば、ポコンと誰かが入ってきた。
見知らぬハンター名だ。まぁ、野良だろう。
ヘビィボウガンを背負った見た目は女のハンターだが、どうせ中身は男だ。
モンハンは見た目が女でもプレイヤーは男だと思った方がいい。実際俺の見た目も女ハンターだし。
「ラージャン狩りに行きたいんですけど、っと」
慣れないタッチパネルでチャットを送れば『了解です(・ω・)ゞ』と顔文字付きで定型文が返ってきた。
悪いヤツではなさそうだが、さて腕前の方はどうなのだろう。
俺がクエストを選んでいる間、入ってきた野良のハンターは太刀の装備に変えてきた。
何だか高杉を思い出して、コイツには罪はないんだけど嫌な予感がした。
その予感を覆されることになるのは、もう少し後の話。
***
「ヤベーな、プロハンかよ…」
気がつけば夜中の1時だ。
消灯時間はすっかり過ぎており、煌々と光る3DSのディスプレイだけが唯一の光源だった。
氷属性の太刀を背負ってきたソイツは、俺に一度も攻撃を当てることなく…というか、ラージャンの攻撃を一度も食らうこともなく、難なくクエストをクリアした。
キッチリ尻尾の部位破壊もこなしており、なんというか俺が知っているプレイヤーの中で一番上手い。
その流れで『アカムトルム行きたいんですけど』と普段使い慣れない敬語でチャットを送れば『了解です(・ω・)ゞ』と同じ定型文が返ってくる。
今度はヘビィボウガンに戻り、これまた二人だというのに5分針でクリアしてしまった。なんなのコイツ。
あれやこれやとクエストをお願いすれば、二つ返事で付き合ってくれる。
そう、気がつけばもう夜中だったのだ。
『そろそろ眠いので次で落ちますね』
初めて定型文ではないチャットが送られてくる。確かにもういい時間だ。
明日は平日だし、学生だろうが社会人だろうが学校や仕事に支障をきたしそうな時間だった。
『じゃあ最後にもう一回』
リオレウス希少種のクエストを受注して、俺は大きく欠伸をした。
***
「あー…眠てェ」
「銀時…数学の授業、イビキをかいていたぞ」
「マジでか」
最後の六限目で我慢の限界に達した。
桂に呆れたように指摘されるが、眠たいものは眠いのだから仕方ない。
明日は待ちに待った土曜日で、休みだ。今日は夜更かししても大丈夫だろう。
「あ。銀時、銀時。」
セーラー服のリボンを揺らしながら廊下を小走りで駆けてくる名無し。…相変わらず今日もこの幼馴染は可愛いな、オイ。
「素材、昨日の分で足りた?」
ふにゃふにゃと気の抜けたような笑顔で問うてくる彼女。
…昨日?素材?
「…………………え。」
「今日は朝までしようね!連続狩猟とか」
イキイキとした表情で見上げてくる名無しは可愛い…んだが、ちょっと待て。
「お前、モンハンしてたの?」
「うん。銀時達、楽しそうだな〜って思って。
でもほら。下手だったらカッコ悪いし…って思って、お兄ちゃんとばっかりしてたの」
「…ちなみに聞くけどよ、最近ソロで行ったクエストは?」
「イベントで配信されてた強化個体ラージャン裸装備クエスト。」
「ガチじゃねーかァァァ」
お陰で俺の大剣装備は物凄く充実した。
ついでにモンハン生活も放課後も充実した。
学生寮の食堂で、銀魂高校が誇る問題児四人が顔を突き合わせて何かに没頭していた。
「モンハンじゃ!」
「てっめ、高杉!さっきからボコボコこかしてんじゃねーよ!!」
「うるせェ銀時。テメーこそ大剣で味方ぶっ飛ばしまくってんじゃねーか」
「もっと協力せんか、貴様ら!…あ。」
ラージャンのビームで、呆気なく銀時・高杉・坂本がダウンしてしまった。
「あぁぁぁ、3乙じゃねェか!」
「辰馬、何のための後衛だ。粉塵使え、粉塵」
「アッハッハッハッハッ、ワシもやられてしもうたからのぅ。そりゃ無理じゃき、高杉」
そんな三人を眺めながら溜息をつく桂。
このやり取りも何度目だろう。
「もう。夜更かしも程々にね」
小さく肩を竦めながら、名無しは食堂を後にしたのであった。
モンスターとハンターな彼女
「くっそー…ラージャンの装備揃わねーな…」
明日の国語の課題を終わらせ、ベッドの上で足を投げ出しながらボヤく。
ソロで行くには周回はしんどいモンスターだ。
坂本に誘われてやったのはいいが、そもそも協力プレイが苦手なことに気がついた。
仕方がない。インターネット通信で野良を募るか。
あまり見知らぬプレイヤーとするのは乗り気になれないが、背に腹は代えられない。
「お。」
集会所で募れば、早速一人やってきた。
双剣を担いでいる…
「って、猿飛じゃねーか!」
チャットでバシバシメッセージが送られてくる。こんな所までストーカーか!
『私を囮にするがいいわ!そういうプレイね!』と来た時点で、そっと俺は3DSを閉じた。
いやいや本当に素材に困ってるんだってば。モンハンは遊びじゃねーんだってば。
新八と神楽を誘ってみるか?
いや、そしたら漏れなくお妙と神威もやってくるだろう。そうなったら人数が合わない。
さてどうするか。
考えあぐねながらもう一度集会所で部屋を立てれば、ポコンと誰かが入ってきた。
見知らぬハンター名だ。まぁ、野良だろう。
ヘビィボウガンを背負った見た目は女のハンターだが、どうせ中身は男だ。
モンハンは見た目が女でもプレイヤーは男だと思った方がいい。実際俺の見た目も女ハンターだし。
「ラージャン狩りに行きたいんですけど、っと」
慣れないタッチパネルでチャットを送れば『了解です(・ω・)ゞ』と顔文字付きで定型文が返ってきた。
悪いヤツではなさそうだが、さて腕前の方はどうなのだろう。
俺がクエストを選んでいる間、入ってきた野良のハンターは太刀の装備に変えてきた。
何だか高杉を思い出して、コイツには罪はないんだけど嫌な予感がした。
その予感を覆されることになるのは、もう少し後の話。
***
「ヤベーな、プロハンかよ…」
気がつけば夜中の1時だ。
消灯時間はすっかり過ぎており、煌々と光る3DSのディスプレイだけが唯一の光源だった。
氷属性の太刀を背負ってきたソイツは、俺に一度も攻撃を当てることなく…というか、ラージャンの攻撃を一度も食らうこともなく、難なくクエストをクリアした。
キッチリ尻尾の部位破壊もこなしており、なんというか俺が知っているプレイヤーの中で一番上手い。
その流れで『アカムトルム行きたいんですけど』と普段使い慣れない敬語でチャットを送れば『了解です(・ω・)ゞ』と同じ定型文が返ってくる。
今度はヘビィボウガンに戻り、これまた二人だというのに5分針でクリアしてしまった。なんなのコイツ。
あれやこれやとクエストをお願いすれば、二つ返事で付き合ってくれる。
そう、気がつけばもう夜中だったのだ。
『そろそろ眠いので次で落ちますね』
初めて定型文ではないチャットが送られてくる。確かにもういい時間だ。
明日は平日だし、学生だろうが社会人だろうが学校や仕事に支障をきたしそうな時間だった。
『じゃあ最後にもう一回』
リオレウス希少種のクエストを受注して、俺は大きく欠伸をした。
***
「あー…眠てェ」
「銀時…数学の授業、イビキをかいていたぞ」
「マジでか」
最後の六限目で我慢の限界に達した。
桂に呆れたように指摘されるが、眠たいものは眠いのだから仕方ない。
明日は待ちに待った土曜日で、休みだ。今日は夜更かししても大丈夫だろう。
「あ。銀時、銀時。」
セーラー服のリボンを揺らしながら廊下を小走りで駆けてくる名無し。…相変わらず今日もこの幼馴染は可愛いな、オイ。
「素材、昨日の分で足りた?」
ふにゃふにゃと気の抜けたような笑顔で問うてくる彼女。
…昨日?素材?
「…………………え。」
「今日は朝までしようね!連続狩猟とか」
イキイキとした表情で見上げてくる名無しは可愛い…んだが、ちょっと待て。
「お前、モンハンしてたの?」
「うん。銀時達、楽しそうだな〜って思って。
でもほら。下手だったらカッコ悪いし…って思って、お兄ちゃんとばっかりしてたの」
「…ちなみに聞くけどよ、最近ソロで行ったクエストは?」
「イベントで配信されてた強化個体ラージャン裸装備クエスト。」
「ガチじゃねーかァァァ」
お陰で俺の大剣装備は物凄く充実した。
ついでにモンハン生活も放課後も充実した。