short story
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「何作ってんだ?」
小鍋でコトコトと弱火で何かを火にかけている名無し。
ふわりと香る甘い匂いに釣られて俺は台所へ来ていた。
「ホットミルク。これにはちみつ入れると美味しいんだよ」
にこにこと上機嫌で彼女が答える。そういえばコイツも中々の甘党だった。
本人曰く『私は限度のある甘党だから。銀時と一緒にしないでよね』と呆れ返っていたが。
「美味ェの?」
「美味しいよー」
片手鍋をゆるりと揺らしながら、可愛い彼女がふわふわ笑う。
「温かい飲み物を寝る前に飲むとよく眠れるし、トリプトファンが多く含まれているから…」と蘊蓄を始めるあたり、やっぱり名無しは医者なんだな・と改めて思った。
「蜂蜜は?」
「私の好み、だからかな」
なるほど。単純明快、わかりやすい理由だ。
――あぁ。
少しばかり、悪戯心が芽生えてしまった。
「名無し。」
「ん?」
蜂蜜の入った瓶に指をとぷりと入れる。
黄金色に輝く魅惑的な蜜が、俺の無骨な指にたっぷり絡んだ。
「あ。行儀悪いよ・っむ、ぐ」
諌める名無しの口に指を入れれば、生温かい口内の温度、感触。
反射的に舌追いをすれば口の中はさぞかし甘味でいっぱいになったことだろう。
「甘いだろ?」
「ん、む…甘い、けど、」
可愛らしい口から指を引き抜けば、しっぽり濡れたただの俺の指。
「じゃ、味見させてもらうとすっかァ」
「へ、」
呆気に取られた名無しへ、深い深い口付けを。
07.はちみつ
長く深く繋がった口吸いから解放してやれば、真っ赤な顔でくたりとしてしまった名無し。
これも全部、計算通り。
「で?名無しちゃんは今から寝るの?ん?」
「ば、バカ…!」
悪辣とは遠い、拙い抗議の声。
俺は底意地悪い笑みをニンマリ浮かべ、弱火でくつくつ沸騰していたホットミルクの火を、スイッチひとつでパチリと消した。
「まだ眠るにゃ早いだろ?」
小鍋でコトコトと弱火で何かを火にかけている名無し。
ふわりと香る甘い匂いに釣られて俺は台所へ来ていた。
「ホットミルク。これにはちみつ入れると美味しいんだよ」
にこにこと上機嫌で彼女が答える。そういえばコイツも中々の甘党だった。
本人曰く『私は限度のある甘党だから。銀時と一緒にしないでよね』と呆れ返っていたが。
「美味ェの?」
「美味しいよー」
片手鍋をゆるりと揺らしながら、可愛い彼女がふわふわ笑う。
「温かい飲み物を寝る前に飲むとよく眠れるし、トリプトファンが多く含まれているから…」と蘊蓄を始めるあたり、やっぱり名無しは医者なんだな・と改めて思った。
「蜂蜜は?」
「私の好み、だからかな」
なるほど。単純明快、わかりやすい理由だ。
――あぁ。
少しばかり、悪戯心が芽生えてしまった。
「名無し。」
「ん?」
蜂蜜の入った瓶に指をとぷりと入れる。
黄金色に輝く魅惑的な蜜が、俺の無骨な指にたっぷり絡んだ。
「あ。行儀悪いよ・っむ、ぐ」
諌める名無しの口に指を入れれば、生温かい口内の温度、感触。
反射的に舌追いをすれば口の中はさぞかし甘味でいっぱいになったことだろう。
「甘いだろ?」
「ん、む…甘い、けど、」
可愛らしい口から指を引き抜けば、しっぽり濡れたただの俺の指。
「じゃ、味見させてもらうとすっかァ」
「へ、」
呆気に取られた名無しへ、深い深い口付けを。
07.はちみつ
長く深く繋がった口吸いから解放してやれば、真っ赤な顔でくたりとしてしまった名無し。
これも全部、計算通り。
「で?名無しちゃんは今から寝るの?ん?」
「ば、バカ…!」
悪辣とは遠い、拙い抗議の声。
俺は底意地悪い笑みをニンマリ浮かべ、弱火でくつくつ沸騰していたホットミルクの火を、スイッチひとつでパチリと消した。
「まだ眠るにゃ早いだろ?」