short story
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万事屋の朝は意外と早い。
というのも新八が来る前にせめて起こさなければ・と名無しが頑張っているおかげなのだが。
「銀時。朝だよ、起きて」
柔らかい綿布団の上から軽く揺さぶれば、大きな背丈で子供のように布団に包まっている身体が僅かに動く。
綿布団に負けない程のふわふわの頭が、気だるげに布団から顔を出す。
『気になる深夜番組があるから』という子供のような理由で夜更かしをしていたようだが、朝はきちんと起きてもらわなければ困る。
万事屋とはいつ何時急な依頼が舞い込んでくるのか分かったものじゃないからだ。
眠気まなこのトロリとした目がノロノロと開かれる。
起きているのか起きていないのか、曖昧な意識なのだろう。焦点が定まらない瞳がぼんやりと名無しを見上てくる。
「起きた?朝ごはんできてるよ」
ふにゃりと笑い、支度をしようと立ち上がった時だった。
不意に掴まれる手首。
バランスを崩した名無しの身体は銀時の胸板の上へ倒れ込む。
筋肉質な胸板に、同じ洗剤の匂いがする寝間着。けれど鼻腔を擽るのは自分とは違う『男』の匂いだ。
「……はよ。」
雑な朝の挨拶を、あくびひとつ零しながら銀時が言う。
掴まれていた手首は解放されたが、代わりに抱き枕のように抱きすくめられた。
「お…おはよう、銀時。朝だよ、起きよう?」
「んー…」
甘える猫のように頬擦りされ、起床を拒否するかのように深く布団を被り直された。
微睡むような温もりに包まれた布団は酷く魅惑的だ。
それが銀時の匂いがするなら、尚更。
「ぎ、銀時?二度寝はダメだってば、起きよう?」
「…あと10分…いや…あと15分…」
「伸びてるよ!」
04.おはよう
甘えたの恋人を起こすのは一苦労なのです。
(そんなところも可愛いなんて、悔しいから口が裂けても言わないけど)
というのも新八が来る前にせめて起こさなければ・と名無しが頑張っているおかげなのだが。
「銀時。朝だよ、起きて」
柔らかい綿布団の上から軽く揺さぶれば、大きな背丈で子供のように布団に包まっている身体が僅かに動く。
綿布団に負けない程のふわふわの頭が、気だるげに布団から顔を出す。
『気になる深夜番組があるから』という子供のような理由で夜更かしをしていたようだが、朝はきちんと起きてもらわなければ困る。
万事屋とはいつ何時急な依頼が舞い込んでくるのか分かったものじゃないからだ。
眠気まなこのトロリとした目がノロノロと開かれる。
起きているのか起きていないのか、曖昧な意識なのだろう。焦点が定まらない瞳がぼんやりと名無しを見上てくる。
「起きた?朝ごはんできてるよ」
ふにゃりと笑い、支度をしようと立ち上がった時だった。
不意に掴まれる手首。
バランスを崩した名無しの身体は銀時の胸板の上へ倒れ込む。
筋肉質な胸板に、同じ洗剤の匂いがする寝間着。けれど鼻腔を擽るのは自分とは違う『男』の匂いだ。
「……はよ。」
雑な朝の挨拶を、あくびひとつ零しながら銀時が言う。
掴まれていた手首は解放されたが、代わりに抱き枕のように抱きすくめられた。
「お…おはよう、銀時。朝だよ、起きよう?」
「んー…」
甘える猫のように頬擦りされ、起床を拒否するかのように深く布団を被り直された。
微睡むような温もりに包まれた布団は酷く魅惑的だ。
それが銀時の匂いがするなら、尚更。
「ぎ、銀時?二度寝はダメだってば、起きよう?」
「…あと10分…いや…あと15分…」
「伸びてるよ!」
04.おはよう
甘えたの恋人を起こすのは一苦労なのです。
(そんなところも可愛いなんて、悔しいから口が裂けても言わないけど)