short story
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「お風呂上がったよ。神楽ちゃん、テレビは程々にして入っておいで?冷めちゃうよ」
「分かったアル!…?、名無しいい匂いするネ」
ソルトストロベリー
元気よく返事をした神楽が名無しの周りをスンスンと嗅ぎ回る。犬かテメーは。
「お登勢さんからね、入浴剤貰ったから入れてみたの。いい匂いだったよー」
「ヒャッホーウ!ババアたまにはいいもの寄越すネ!!」
バタバタと足音を立てて居間を出ていく神楽。
ここには髪をタオルで乾かしている名無しと、俺と、惰眠を貪る定春だけだ。
「どうせバスロ〇ンとかバ〇だろ?」
「んーん。福引で引いたらしくて、なんかお洒落なバスソルトだったよ」
成程。それなら『あたしにゃ若者向けすぎるからね、アンタにあげるよ』とお登勢が名無しにあげるのも想像がつく。
「…っていうかバスソルトってなんだ、バスソルトって。要はただの塩だろ?」
「さぁ。でもいい匂いだったけどなぁ」
生白い自分の腕をスン、と嗅ぐ名無し。
…相変わらず白くて細ェ腕してんな。よくこれで有事の際は刀が振れるもんだ。
「色々種類あってね、はちみつレモンとか、リンゴとか。今日お風呂に入れたのはいちごミルクって書いてたなぁ」
「塩なのにいちごミルクゥ?なんだそりゃ」
「ピンク色の湯になってたよ。匂いもちょっと甘かったかなぁ」
オイオイ、ピンクの湯って。ラブホかよ。
「味は?」
「もう。飲むわけないでしょ。」
「ふぅん」
ずりずりと座ったまま近づいて、名無しの手を取り嗅いでみる。
確かに、いちごミルクの匂いといえばそうかもしれない。
「どう?」
「しなくはねーな」
いつもの名無しの石鹸の匂いも好きだが、これはこれで悪くない。
「名無し、」
「ん?」
身体をこちらに向けた彼女の肩を掴んで、ゆるりと開いた甚平の襟元に顔を埋める。
下着をつけてはいるが、それでも両頬に当たる胸の谷間はまさに『極楽』だった。
味見をするようにリップ音を立てて、ペロリと柔らかい胸の肉をひと舐めする。
…攘夷時代にしていたサラシは流石にしなくなった。うん、ブラジャーって最高だな。
「ひ、えっ!?」
「いちごミルク味じゃねぇな。」
「あ、あああ、当たり前でしょ!何してるの!」
「味見。」
「だからって、なんで、こんなとこ…っ」
これは湯上りのせいではない。
顔を真っ赤に染めて後ずさる名無しは、胸元を掻き抱くように甚平の襟元を掴んでいた。
何だよ。そこは恋人の特権だろうが。
「なんだ、首筋の方がよかったか?しゃあねぇなぁ、名無しちゃんは」
「そっちもダメだってば!」
「じゃあどこならいいんだよ。」
「全部ダメ」
ケチか。
こんだけ長いこと近いのに遠い距離のある幼馴染をしていたというのに。
その扱いは少し傷つく。
近いのに、遠いね、ってか。ブルーレイ子かテメー。
「何でだよ。」
「…………だって、舐め方が…なんか、やらしい」
膝をぎゅっと抱えて恥ずかしそうに口篭る名無し。
柘榴色の双眸が、狼狽えるようにウロウロと視線を彷徨わせているのすら愛おしい。
…ホントこいつは煽るの上手いな。
「じゃあ俺のミルクバーも、後でいちごミルク味になってるか味見しても、」
「〜〜っ神楽ちゃん!銀時お風呂浸からないから栓を抜いといて!!」
風呂場の方から「分かったアルー」と非情な声が響く。
…って、
「俺、家主なのにゆっくり浸かれないのォ!?」
「うるさーい!教育的指導よ!」
今日も坂田家は平和だ。
「分かったアル!…?、名無しいい匂いするネ」
ソルトストロベリー
元気よく返事をした神楽が名無しの周りをスンスンと嗅ぎ回る。犬かテメーは。
「お登勢さんからね、入浴剤貰ったから入れてみたの。いい匂いだったよー」
「ヒャッホーウ!ババアたまにはいいもの寄越すネ!!」
バタバタと足音を立てて居間を出ていく神楽。
ここには髪をタオルで乾かしている名無しと、俺と、惰眠を貪る定春だけだ。
「どうせバスロ〇ンとかバ〇だろ?」
「んーん。福引で引いたらしくて、なんかお洒落なバスソルトだったよ」
成程。それなら『あたしにゃ若者向けすぎるからね、アンタにあげるよ』とお登勢が名無しにあげるのも想像がつく。
「…っていうかバスソルトってなんだ、バスソルトって。要はただの塩だろ?」
「さぁ。でもいい匂いだったけどなぁ」
生白い自分の腕をスン、と嗅ぐ名無し。
…相変わらず白くて細ェ腕してんな。よくこれで有事の際は刀が振れるもんだ。
「色々種類あってね、はちみつレモンとか、リンゴとか。今日お風呂に入れたのはいちごミルクって書いてたなぁ」
「塩なのにいちごミルクゥ?なんだそりゃ」
「ピンク色の湯になってたよ。匂いもちょっと甘かったかなぁ」
オイオイ、ピンクの湯って。ラブホかよ。
「味は?」
「もう。飲むわけないでしょ。」
「ふぅん」
ずりずりと座ったまま近づいて、名無しの手を取り嗅いでみる。
確かに、いちごミルクの匂いといえばそうかもしれない。
「どう?」
「しなくはねーな」
いつもの名無しの石鹸の匂いも好きだが、これはこれで悪くない。
「名無し、」
「ん?」
身体をこちらに向けた彼女の肩を掴んで、ゆるりと開いた甚平の襟元に顔を埋める。
下着をつけてはいるが、それでも両頬に当たる胸の谷間はまさに『極楽』だった。
味見をするようにリップ音を立てて、ペロリと柔らかい胸の肉をひと舐めする。
…攘夷時代にしていたサラシは流石にしなくなった。うん、ブラジャーって最高だな。
「ひ、えっ!?」
「いちごミルク味じゃねぇな。」
「あ、あああ、当たり前でしょ!何してるの!」
「味見。」
「だからって、なんで、こんなとこ…っ」
これは湯上りのせいではない。
顔を真っ赤に染めて後ずさる名無しは、胸元を掻き抱くように甚平の襟元を掴んでいた。
何だよ。そこは恋人の特権だろうが。
「なんだ、首筋の方がよかったか?しゃあねぇなぁ、名無しちゃんは」
「そっちもダメだってば!」
「じゃあどこならいいんだよ。」
「全部ダメ」
ケチか。
こんだけ長いこと近いのに遠い距離のある幼馴染をしていたというのに。
その扱いは少し傷つく。
近いのに、遠いね、ってか。ブルーレイ子かテメー。
「何でだよ。」
「…………だって、舐め方が…なんか、やらしい」
膝をぎゅっと抱えて恥ずかしそうに口篭る名無し。
柘榴色の双眸が、狼狽えるようにウロウロと視線を彷徨わせているのすら愛おしい。
…ホントこいつは煽るの上手いな。
「じゃあ俺のミルクバーも、後でいちごミルク味になってるか味見しても、」
「〜〜っ神楽ちゃん!銀時お風呂浸からないから栓を抜いといて!!」
風呂場の方から「分かったアルー」と非情な声が響く。
…って、
「俺、家主なのにゆっくり浸かれないのォ!?」
「うるさーい!教育的指導よ!」
今日も坂田家は平和だ。
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