やっぱりキミがすき
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突然の土砂降り。
万事屋の屋根瓦を叩きつけるような雨粒は、まさに豪雨と言っても差支えがなかった。
…確か、名無しは傘を持って行っていなかった気がする。
「あー、もう。びしゃびしゃ」
ただいまぁ、とうんざりしたような声が玄関から聞こえてくる。
タオルを一枚掴んで玄関まで行けば、目眩がするような光景だった。
道具や薬を直に濡らさないためか、羽織っていた白衣は小引出しの箱に被せられている。
おかげで名無しは作務衣一枚でずぶ濡れだ。
紺色の作務衣は肌に張り付いていて、透けはしていないものの体のラインがバッチリ分かる。
黒髪は頬に艶めかしく張り付いているし、ずぶ濡れ具合からして恐らく下着まで濡れているだろう。
はっきり言おう。
眼福なのだが、目に毒だ。正直エロい。
「…お前その格好で帰ってきたわけ?」
「?、うん」
「アレだ。雨が降りそうだったら、雨宿りしろ。迎えに行くから雨の中帰るのはやめとけ」
「え。だって迷惑じゃ…」
「風邪引いたら大変だろうが。」
そう懇々と言い聞かせれば真意は恐らく伝わっていないものの、大人しく名無しが首を縦に振った。
とりあえず、これでよし。
「よし、名無し。寒いだろ、ふ」
「名無し!たまには背中を流すアル!一緒にいるお風呂に入るネ!」
着替えを持った神楽が満面の笑みで俺の背後から顔を出てきた。
神楽、テメェ!確信犯だろ!?
名無しに見えない角度で神楽をじとりと見下ろすと、一瞬だけ俺に向かってニタリと神楽が笑う。
そういうとこ本当に沖田君そっくりだな、お前!
「うん、じゃあ一緒に入ろっか」
この世に神なんていねェ。諸行無常かよ。
名無しの同意を得た神楽が小躍りしながら脱衣所に向かった。これ程までに悔しいことなんてあるのか?いや、ねぇな。
…今度酢昆布を海苔に差し替えてやる。
「…銀時。」
「…んだよ」
「…………その、お風呂は、神楽ちゃんがお泊まりに出掛けてる時なら…」
ぼそぼそと恥ずかしそうに頬を染めながら言う名無し。
どういう意味か理解した上で、恐らく小声で言っているのだろう。
前言撤回、やっぱり神はいたわ。目の前に。
「よし、今から神楽を妙と新八のとこに押し付けるか」
「こら、大人げないことをしない。」
やっぱりキミがすき#にわか雨と天敵
後日、ちゃんと名無しと風呂に入れたかどうかは、それこそまさに神のみぞ知る。
万事屋の屋根瓦を叩きつけるような雨粒は、まさに豪雨と言っても差支えがなかった。
…確か、名無しは傘を持って行っていなかった気がする。
「あー、もう。びしゃびしゃ」
ただいまぁ、とうんざりしたような声が玄関から聞こえてくる。
タオルを一枚掴んで玄関まで行けば、目眩がするような光景だった。
道具や薬を直に濡らさないためか、羽織っていた白衣は小引出しの箱に被せられている。
おかげで名無しは作務衣一枚でずぶ濡れだ。
紺色の作務衣は肌に張り付いていて、透けはしていないものの体のラインがバッチリ分かる。
黒髪は頬に艶めかしく張り付いているし、ずぶ濡れ具合からして恐らく下着まで濡れているだろう。
はっきり言おう。
眼福なのだが、目に毒だ。正直エロい。
「…お前その格好で帰ってきたわけ?」
「?、うん」
「アレだ。雨が降りそうだったら、雨宿りしろ。迎えに行くから雨の中帰るのはやめとけ」
「え。だって迷惑じゃ…」
「風邪引いたら大変だろうが。」
そう懇々と言い聞かせれば真意は恐らく伝わっていないものの、大人しく名無しが首を縦に振った。
とりあえず、これでよし。
「よし、名無し。寒いだろ、ふ」
「名無し!たまには背中を流すアル!一緒にいるお風呂に入るネ!」
着替えを持った神楽が満面の笑みで俺の背後から顔を出てきた。
神楽、テメェ!確信犯だろ!?
名無しに見えない角度で神楽をじとりと見下ろすと、一瞬だけ俺に向かってニタリと神楽が笑う。
そういうとこ本当に沖田君そっくりだな、お前!
「うん、じゃあ一緒に入ろっか」
この世に神なんていねェ。諸行無常かよ。
名無しの同意を得た神楽が小躍りしながら脱衣所に向かった。これ程までに悔しいことなんてあるのか?いや、ねぇな。
…今度酢昆布を海苔に差し替えてやる。
「…銀時。」
「…んだよ」
「…………その、お風呂は、神楽ちゃんがお泊まりに出掛けてる時なら…」
ぼそぼそと恥ずかしそうに頬を染めながら言う名無し。
どういう意味か理解した上で、恐らく小声で言っているのだろう。
前言撤回、やっぱり神はいたわ。目の前に。
「よし、今から神楽を妙と新八のとこに押し付けるか」
「こら、大人げないことをしない。」
やっぱりキミがすき#にわか雨と天敵
後日、ちゃんと名無しと風呂に入れたかどうかは、それこそまさに神のみぞ知る。