やっぱりキミがすき
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秋。
木枯らしがコンクリートの街を吹き抜ければ、頬を乾いた風が撫でる。
肌寒くなってきたこの季節、羽織りを着ていて正解だった。
「うー…ホッカイロ貼ってくれば良かった…」
肩を竦めながら隣を歩く名無しもそれなりに暖かい格好をしているものの、やはり寒いのが苦手なのだろう。羽織の袖に手を入れて身を竦めていた。
「お子様体温のくせにいるのか?」
「それとこれとは関係ないよ…寒いものは寒いもん」
熟れたイチゴのような赤が無遠慮に見上げてくる。
本当に寒いのだろう、鼻先がトナカイばりに赤くなっていた。
「仕方ねぇなァ。貸してやるよ」
首元に巻いていたマフラーをぐるぐる巻きにしてやれば、肩幅が分からなくなった。
すっぽりと埋まった首元は毛糸の塊に早変わりする。
「ふあー…あったかい…」
まふまふと顔を埋めながら頬を綻ばせる名無しは可愛いの一言に尽きる。
首元から口元まで暖かく外気から守られているのに、相変わらず鼻先はキンキンに冷えて赤くなっているのは少し滑稽ではあったが。
「銀時、寒くない?」
「これくらいはな。あぁ、でも帰ったらホットミルク飲みてェな」
「ハチミツ入れる?」
「おう」
他愛ない会話をしながら歩く帰り道。
帰る目的地が同じというものは、改めて思うと何だかこそばゆかった。
昔はそんなことは思わなかったのに、大人になれば何だか特別な意味に思えた。
「ふふっ、」
「なんだよ?」
「マフラー、銀時の匂いでいっぱいだなぁ、って思って」
…なんだ、わざと煽ってんのか?この子は。
「そりゃ普段、俺が使ってるし?」
「それもそっか。」
やっぱりキミがすき#マフラー
「銀時」
「ん?」
「貸してくれてありがとうね」
ふにゃりと緩みきった笑顔で笑う名無しが見れるなら、何度だったマフラーくらい貸してやらァ。
木枯らしがコンクリートの街を吹き抜ければ、頬を乾いた風が撫でる。
肌寒くなってきたこの季節、羽織りを着ていて正解だった。
「うー…ホッカイロ貼ってくれば良かった…」
肩を竦めながら隣を歩く名無しもそれなりに暖かい格好をしているものの、やはり寒いのが苦手なのだろう。羽織の袖に手を入れて身を竦めていた。
「お子様体温のくせにいるのか?」
「それとこれとは関係ないよ…寒いものは寒いもん」
熟れたイチゴのような赤が無遠慮に見上げてくる。
本当に寒いのだろう、鼻先がトナカイばりに赤くなっていた。
「仕方ねぇなァ。貸してやるよ」
首元に巻いていたマフラーをぐるぐる巻きにしてやれば、肩幅が分からなくなった。
すっぽりと埋まった首元は毛糸の塊に早変わりする。
「ふあー…あったかい…」
まふまふと顔を埋めながら頬を綻ばせる名無しは可愛いの一言に尽きる。
首元から口元まで暖かく外気から守られているのに、相変わらず鼻先はキンキンに冷えて赤くなっているのは少し滑稽ではあったが。
「銀時、寒くない?」
「これくらいはな。あぁ、でも帰ったらホットミルク飲みてェな」
「ハチミツ入れる?」
「おう」
他愛ない会話をしながら歩く帰り道。
帰る目的地が同じというものは、改めて思うと何だかこそばゆかった。
昔はそんなことは思わなかったのに、大人になれば何だか特別な意味に思えた。
「ふふっ、」
「なんだよ?」
「マフラー、銀時の匂いでいっぱいだなぁ、って思って」
…なんだ、わざと煽ってんのか?この子は。
「そりゃ普段、俺が使ってるし?」
「それもそっか。」
やっぱりキミがすき#マフラー
「銀時」
「ん?」
「貸してくれてありがとうね」
ふにゃりと緩みきった笑顔で笑う名無しが見れるなら、何度だったマフラーくらい貸してやらァ。
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