ハローガール!シリーズ
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珍しいことも、あるのものだ。
名無しが瀞霊廷へ赴いている時の事だった。
浦原の伝令神機に、一通のメッセージが届いた。
差出人はなんと『涅マユリ』。
浦原がマユリへ連絡を入れることはあっても、浦原の事を嫌っているマユリから浦原へ連絡を入れるなんて、一生のうちに一度あるかないかの大事件だろう。
メッセージは一言。
『迎えに来い』
それは勿論マユリを迎えに行くのではなく、名無しのことを指しているのだろう。
名無しの伝令神機に連絡を入れるも、残念ながら不在着信になるばかり。
焦る気持ちを抱えながら、急ぎ穿界門を通って尸魂界へ向かったのだが――
「名無し…いい加減泣くのをやめたまえ」
「ぐすっ、ふえ……」
特徴的な化粧を落としたマユリと、マユリに抱えられた、
「…………………………………………名無しサン?」
長い長い沈黙の末、出てきた解答。
歳は4歳ほどの、幼い幼女がマユリに抱き抱えられていた。
ハローガール!#01
『……まぁ例の如く涅隊長の実験が失敗しまして。たまたまそこに居合わせた名無しが、ご覧の通り。』
阿近が呆れたように説明してくれたが、にわかに信じ難い。
『えーと、涅隊長がすっぴんなのは?』
『……………名無しに「白玉オバケ」と泣かれまして。』
こそこそと、とても言いにくそうに阿近が耳打ちする。
どこかで聞いたことがあるような悪口に『あぁ、なるほど』と浦原は納得した。
つまり目に入れても痛くない部下(4歳)に嫌われたくないからすっぴんに戻した、と。
『APTX9621の解毒剤は投与したヨ。効果が出るのは一週間後だろうから、早く引き取ってくれたまえ』
そして少し落ち込んだ様子のマユリに追い出された。
これが、一時間ほど前の話。
「つーか薬の名前がアウトだろ。」
「ジン太、それはツッコんだら負けっスよぉ」
どこかで聞いたことがある薬の名前には、あえて触れない方がいいだろう。
道すがら名無しに問うた結果、
自分の名前は分かる。
歳は4歳。
彼女の記憶は、子供の頃で止まったまま。
だから『おとうさんと、おかあさんは?』と問われた時、浦原はなんと言えばいいのか言葉に迷った。
《少しお仕事で出掛けただけっス。一週間だけ、ボクらと一緒に暮らしましょう。》
我ながら、満点の回答だろう。
……名無しの過去の記憶では、この数年後に父と母から気味悪がられ、見放され、祖父母の元へ預けられてしまうのだけど。
それが脳裏に過ってしまったせいか、ついた嘘はあまりにも無味無臭だった。
「……しかし、どうされますか?今は商店に結界を張っておりますが、このままだと…」
子供の身体になったとはいえ、元は涅マユリをもってして『霊力馬鹿』と言わしめる死神だ。
しかし今は霊力のコントロールが出来ない、ただの子供だ。
そこにいるだけで整の霊にも、勿論虚にも影響を及ぼす。
だからこそ尸魂界は『周囲にいる死神にとって危険』だからこそ、マユリが渋々浦原の元へ名無しを帰したのだった。
垂れ流しにされてる霊力にあてられ、何人か技術開発局員が倒れていたのはその為だろう。
「超特急で霊圧遮断義骸をつくります。その間、名無しサンのこと頼みましたよ。」
「しゃーねーな…」
「かしこまりました、店長。」
渋々了承するジン太と、二つ返事で頷く鉄裁。
問題の名無しはというと、雨とお絵描きをして遊んでいた。
「やれやれ、面倒なことになりましたね」
名無しが瀞霊廷へ赴いている時の事だった。
浦原の伝令神機に、一通のメッセージが届いた。
差出人はなんと『涅マユリ』。
浦原がマユリへ連絡を入れることはあっても、浦原の事を嫌っているマユリから浦原へ連絡を入れるなんて、一生のうちに一度あるかないかの大事件だろう。
メッセージは一言。
『迎えに来い』
それは勿論マユリを迎えに行くのではなく、名無しのことを指しているのだろう。
名無しの伝令神機に連絡を入れるも、残念ながら不在着信になるばかり。
焦る気持ちを抱えながら、急ぎ穿界門を通って尸魂界へ向かったのだが――
「名無し…いい加減泣くのをやめたまえ」
「ぐすっ、ふえ……」
特徴的な化粧を落としたマユリと、マユリに抱えられた、
「…………………………………………名無しサン?」
長い長い沈黙の末、出てきた解答。
歳は4歳ほどの、幼い幼女がマユリに抱き抱えられていた。
ハローガール!#01
『……まぁ例の如く涅隊長の実験が失敗しまして。たまたまそこに居合わせた名無しが、ご覧の通り。』
阿近が呆れたように説明してくれたが、にわかに信じ難い。
『えーと、涅隊長がすっぴんなのは?』
『……………名無しに「白玉オバケ」と泣かれまして。』
こそこそと、とても言いにくそうに阿近が耳打ちする。
どこかで聞いたことがあるような悪口に『あぁ、なるほど』と浦原は納得した。
つまり目に入れても痛くない部下(4歳)に嫌われたくないからすっぴんに戻した、と。
『APTX9621の解毒剤は投与したヨ。効果が出るのは一週間後だろうから、早く引き取ってくれたまえ』
そして少し落ち込んだ様子のマユリに追い出された。
これが、一時間ほど前の話。
「つーか薬の名前がアウトだろ。」
「ジン太、それはツッコんだら負けっスよぉ」
どこかで聞いたことがある薬の名前には、あえて触れない方がいいだろう。
道すがら名無しに問うた結果、
自分の名前は分かる。
歳は4歳。
彼女の記憶は、子供の頃で止まったまま。
だから『おとうさんと、おかあさんは?』と問われた時、浦原はなんと言えばいいのか言葉に迷った。
《少しお仕事で出掛けただけっス。一週間だけ、ボクらと一緒に暮らしましょう。》
我ながら、満点の回答だろう。
……名無しの過去の記憶では、この数年後に父と母から気味悪がられ、見放され、祖父母の元へ預けられてしまうのだけど。
それが脳裏に過ってしまったせいか、ついた嘘はあまりにも無味無臭だった。
「……しかし、どうされますか?今は商店に結界を張っておりますが、このままだと…」
子供の身体になったとはいえ、元は涅マユリをもってして『霊力馬鹿』と言わしめる死神だ。
しかし今は霊力のコントロールが出来ない、ただの子供だ。
そこにいるだけで整の霊にも、勿論虚にも影響を及ぼす。
だからこそ尸魂界は『周囲にいる死神にとって危険』だからこそ、マユリが渋々浦原の元へ名無しを帰したのだった。
垂れ流しにされてる霊力にあてられ、何人か技術開発局員が倒れていたのはその為だろう。
「超特急で霊圧遮断義骸をつくります。その間、名無しサンのこと頼みましたよ。」
「しゃーねーな…」
「かしこまりました、店長。」
渋々了承するジン太と、二つ返事で頷く鉄裁。
問題の名無しはというと、雨とお絵描きをして遊んでいた。
「やれやれ、面倒なことになりましたね」