short story
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「名無しサン、お洗濯の洗剤って…何かこだわりがあるンっスか?」
ドラッグストアで買い物をしている時の話だ。
手持ち無沙汰していた浦原がゴロゴロとカートを押し、名無しが買い物メモを見ながら商品を次々と入れていた。
買い物カートがここまで似合わない男も珍しいだろう。
…もっとも、それはいつもの羽織と作務衣を着ているせいかもしれないが。
「特に。…あぁ、でも外に干していても時々生乾きの時があるので、部屋干し用洗剤を選んではいますけど…」
彼女が持っているのは『除菌!殺菌!滅菌!部屋干し臭なんてイチコロ』と、中々過激なキャッチコピーが書かれているものだ。
特売品になっているお徳用サイズは、浦原家の脱衣所でよく見るものだった。
しかし、彼女の言う『特にこだわりはない』は事実なのだろう。
時々他の洗濯洗剤の詰め替えが用意されているところを見ると、その日のお買い得品を選んで買っているようだ。
名無しが次に手にしたものは、柔軟剤だった。
ピンクのパッケージのそれは、甘ったるすぎず、石鹸の香りを柔らかくしたようなものだ。
ほのかに花の香りもする液体は、浦原も嗅ぎなれた匂いだった。
「あ、でも柔軟剤はこの匂いが一番好きかもしれません。」
ぽい。
また新たに買い物カゴの商品が増える。
週末のポイント10倍デーに合わせた計画的な買い物は、まさに家計の財布を握るに相応しい。
浦原はふむふむと納得したように頷き、含み笑いを浮かべ、口を開いた。
「じゃあボクは名無しサンの好きな匂いを纏っているわけっスね。」
おそろいフレグランス
「ちょ、なんで柔軟剤戻すンっスか!?」
「変えます!浦原さんが恥ずかしいこと言うので変えます!!」
「いいじゃないっスか、名無しサンの好きな匂いに染めあげてくださいよ!」
「私が変態みたいな言い方しないでください!
決めました、浦原さんの洗濯物だけ別で洗います。柔軟剤もこれにします!」
「そんな『お父さんのパンツと洗わないで』みたいなこと言わないでくださ……ってなんで加齢臭対策の柔軟剤入れるんっスか!酷いっス!」
ドラッグストアで買い物をしている時の話だ。
手持ち無沙汰していた浦原がゴロゴロとカートを押し、名無しが買い物メモを見ながら商品を次々と入れていた。
買い物カートがここまで似合わない男も珍しいだろう。
…もっとも、それはいつもの羽織と作務衣を着ているせいかもしれないが。
「特に。…あぁ、でも外に干していても時々生乾きの時があるので、部屋干し用洗剤を選んではいますけど…」
彼女が持っているのは『除菌!殺菌!滅菌!部屋干し臭なんてイチコロ』と、中々過激なキャッチコピーが書かれているものだ。
特売品になっているお徳用サイズは、浦原家の脱衣所でよく見るものだった。
しかし、彼女の言う『特にこだわりはない』は事実なのだろう。
時々他の洗濯洗剤の詰め替えが用意されているところを見ると、その日のお買い得品を選んで買っているようだ。
名無しが次に手にしたものは、柔軟剤だった。
ピンクのパッケージのそれは、甘ったるすぎず、石鹸の香りを柔らかくしたようなものだ。
ほのかに花の香りもする液体は、浦原も嗅ぎなれた匂いだった。
「あ、でも柔軟剤はこの匂いが一番好きかもしれません。」
ぽい。
また新たに買い物カゴの商品が増える。
週末のポイント10倍デーに合わせた計画的な買い物は、まさに家計の財布を握るに相応しい。
浦原はふむふむと納得したように頷き、含み笑いを浮かべ、口を開いた。
「じゃあボクは名無しサンの好きな匂いを纏っているわけっスね。」
おそろいフレグランス
「ちょ、なんで柔軟剤戻すンっスか!?」
「変えます!浦原さんが恥ずかしいこと言うので変えます!!」
「いいじゃないっスか、名無しサンの好きな匂いに染めあげてくださいよ!」
「私が変態みたいな言い方しないでください!
決めました、浦原さんの洗濯物だけ別で洗います。柔軟剤もこれにします!」
「そんな『お父さんのパンツと洗わないで』みたいなこと言わないでくださ……ってなんで加齢臭対策の柔軟剤入れるんっスか!酷いっス!」