short story
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「ネイキッドチャレンジ?」
「そっス。ゲームとかしてる彼氏に、全裸になった彼女がお誘いして来てくれるかどうか、って遊びだそうで。」
「へぇ」
「アメリカの方で流行ってるらしいっス。ということで、」
「言っておきますけど、私はしませんよ。」
ピシャリと断れば情けない声で「まだ何も言ってないっスよぉ」と言いながら、名無しの肩に顎を乗せる浦原。
別に彼も暇ではないだろうに。
「して欲しいなんて一言も言ってないじゃないっスか」
「そういう空気が出てます。ダダ漏れですよ。放水中のダムもビックリなくらい。」
「そりゃまぁしたいのは山々っスけど。まぁ最後まで話を聞いてくださいよ」
白々しく「コホン」とひとつ、咳払い。
相変わらず小さい肩に、端正な顔を寄せたまま浦原が真面目な顔で語る。
「全裸って、産まれたままの姿なわけじゃないっスか。見えちゃいけないところも見えてると言いますか。」
「はぁ。そうですね。」
「勿論全裸ももえますけど。全然ありっスけど。ボクとしては最初から全裸というより着衣からの方がもえるわけでして。」
「…で?」
「だって服着たままって、大事なところ隠したまま弄ったり、見えそうで見えないのとかもえません?」
「同意を求めないでください!」
「あと一枚一枚服を脱がすのも楽しいと言いますか……あぁでもそしたら結局『ネイキッド』になるんっスね。」
嫌な予感がする。
Tシャツの上から腹を撫でる浦原の手つきがいやらしい。
耳にかかる吐息も心做しか熱い。
ニタリと笑う端正な顔が、少しばかり憎らしい。
「言ったじゃないっスかぁ。『したいのは山々』って。」
「う、わっ!?」
軽々と抱き上げられ、読みかけだった小説が畳の上に落ちる。
どこのページまで読んだっけ。明日の朝栞を挟むとしよう…。
「ネイキッドチャレンジ関係ないじゃないですか!」
「えー。だってつまるところアレって、『彼女が誘ってエッチ出来るかどうか』チャレンジじゃないっスか。実質成功っスよ」
まだするとは一言も言ってないし、誘っているのは『彼氏』の方だが。
色々ツッコミたいところはあるのだが、名無しはグッと口を噤んだ。
抵抗するつもりは、ないのだから。
「まぁでも流行りに乗ってたまには最初から全裸もいいっスよね。」
「いやいや、よくないです!」
「おや?名無しサンも着衣の方が興奮するタチっスか?」
「両方恥ずかしいです!」
ネイキッド・チャレンジ?
その日は珍しく、すぐに全裸に剥かれ「一糸まとわぬのもたまには悪くないっスね」なんて目の前の男が笑ったわけなのだが……その話はまた別の機会に。
「そっス。ゲームとかしてる彼氏に、全裸になった彼女がお誘いして来てくれるかどうか、って遊びだそうで。」
「へぇ」
「アメリカの方で流行ってるらしいっス。ということで、」
「言っておきますけど、私はしませんよ。」
ピシャリと断れば情けない声で「まだ何も言ってないっスよぉ」と言いながら、名無しの肩に顎を乗せる浦原。
別に彼も暇ではないだろうに。
「して欲しいなんて一言も言ってないじゃないっスか」
「そういう空気が出てます。ダダ漏れですよ。放水中のダムもビックリなくらい。」
「そりゃまぁしたいのは山々っスけど。まぁ最後まで話を聞いてくださいよ」
白々しく「コホン」とひとつ、咳払い。
相変わらず小さい肩に、端正な顔を寄せたまま浦原が真面目な顔で語る。
「全裸って、産まれたままの姿なわけじゃないっスか。見えちゃいけないところも見えてると言いますか。」
「はぁ。そうですね。」
「勿論全裸ももえますけど。全然ありっスけど。ボクとしては最初から全裸というより着衣からの方がもえるわけでして。」
「…で?」
「だって服着たままって、大事なところ隠したまま弄ったり、見えそうで見えないのとかもえません?」
「同意を求めないでください!」
「あと一枚一枚服を脱がすのも楽しいと言いますか……あぁでもそしたら結局『ネイキッド』になるんっスね。」
嫌な予感がする。
Tシャツの上から腹を撫でる浦原の手つきがいやらしい。
耳にかかる吐息も心做しか熱い。
ニタリと笑う端正な顔が、少しばかり憎らしい。
「言ったじゃないっスかぁ。『したいのは山々』って。」
「う、わっ!?」
軽々と抱き上げられ、読みかけだった小説が畳の上に落ちる。
どこのページまで読んだっけ。明日の朝栞を挟むとしよう…。
「ネイキッドチャレンジ関係ないじゃないですか!」
「えー。だってつまるところアレって、『彼女が誘ってエッチ出来るかどうか』チャレンジじゃないっスか。実質成功っスよ」
まだするとは一言も言ってないし、誘っているのは『彼氏』の方だが。
色々ツッコミたいところはあるのだが、名無しはグッと口を噤んだ。
抵抗するつもりは、ないのだから。
「まぁでも流行りに乗ってたまには最初から全裸もいいっスよね。」
「いやいや、よくないです!」
「おや?名無しサンも着衣の方が興奮するタチっスか?」
「両方恥ずかしいです!」
ネイキッド・チャレンジ?
その日は珍しく、すぐに全裸に剥かれ「一糸まとわぬのもたまには悪くないっスね」なんて目の前の男が笑ったわけなのだが……その話はまた別の機会に。