うさ耳パニック!(中編)
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さて、次は平子だ。
どうせ瀞霊廷内をフラフラしているだろう…と思っていたが、存外普通に五番隊で仕事をしていた。
副官が素直で真面目なおかげか、それに伴って隊長業もきちんとこなしているようだ。
「ぷぷっ、平子サンが普通に仕事してる」
「なんや喜助。喧嘩売りに来たんか」
頬杖をついて浦原を見上げる平子。
何しに来た・と視線で訴えれば、困ったように浦原は苦笑いを浮かべた。
雛森と話をしている名無しを手招きして呼び寄せる浦原。
小さく首を傾げながらやってきた名無しの、珍しく被っていたニット帽子をおもむろに剥ぎ取った。
ぴょこりと顔を出す白いうさぎの耳。
『ほら、見て見て!可愛いでしょう!?』と言わんばかりのいい笑顔の浦原。
黒くて丸い瞳をこれでもか・と開いて浦原に対して『何勝手に剥ぎ取ってるんですか!!』と言わんばかりの表情の名無し。
雛森はぽかんと呆気にとられ、平子はというと
うさ耳パニック!#04
「ぶははははは!なんや、名無し!!喜助に変な薬でも盛られたんか!」
執務用のテーブルをバンバン叩きながら平子が爆笑している。
珍しく涙目になる程に笑い転げている上官を見て「た、隊長、笑いすぎですよ」と雛森が諌めるが…まぁ効果はない。知っていた。
「浦原さん、とっとと次行きましょう。次。」
チッと舌打ちをしながら名無しがニット帽子を深く被り直す。
どうやら平子も犯人ではなさそうだ。
「まぁ待ィや。はー、これ本物か?」
「ひ、えっ!ちょ、ちょっと!帽子の上から触らないでください!」
柔らかいニット帽の上から掴めば、何とも言えない感触の『何か』がふわふわしている。
無遠慮に帽子を剥ぎ取れば、黒髪の間から顔を出す白いふわっふわの耳がぴょこりと立ち上がった。
間髪入れずに耳を両手で掴めば、これまた綿毛のような、えも言えぬ感触。
上等なファー素材よりもふかふかした、思わず頬が綻んでしまうような触り心地に平子は頬を緩ませた。
「うわ、ちょっとこれクセになりそうや。雛森、触ってみ」
「え、ええ…名無しちゃん、ちょっとごめんね」
二人がかりで耳をもふもふされ、恥ずかしいやら擽ったいやらで顔を真っ赤にする名無し。
恐らくこれが平子だけだったら容赦なく黒棺でもなんでもお見舞してやるところなのだが、すぐ側に雛森がいる。
それを計算尽くで雛森を呼び寄せるあたり、流石藍染の元・上官といったところか。
「ダメっスよぉ、平子サン、雛森副隊長。あんまり触ったら」
「なんや、喜助。名無しにベタベタされるのがそんなに気に食わんのか」
「いえ。そっちの耳も名無しサン性感たブフォ!」
「なんて事を暴露してるんですか!」
大人しく我慢していた名無しが頭を振って二人を振りほどき、日々鍛錬している(苦手分野の)白打の成果が発揮された瞬間だった。
浦原の鳩尾に、彼女の拳がクリーンヒット。おーっと!これは痛い。
「なんや、喜助。ヤったんか」
「だって可愛いんですもん…」
まぁその気持ちは分からないでもないが。
浦原の首根っこを掴んで名無しが五番隊出入口へ向かう。
むすっと膨れ面で「お邪魔しました!」と言い去ると、先程まで賑やかだった隊首室がしんと静まり返ってしまった。
「あーあ、隊長。怒らせちゃったじゃないですか」
「オイオイ、桃。お前の方がむっちゃ触っとったの俺は見とるで」
どうせ瀞霊廷内をフラフラしているだろう…と思っていたが、存外普通に五番隊で仕事をしていた。
副官が素直で真面目なおかげか、それに伴って隊長業もきちんとこなしているようだ。
「ぷぷっ、平子サンが普通に仕事してる」
「なんや喜助。喧嘩売りに来たんか」
頬杖をついて浦原を見上げる平子。
何しに来た・と視線で訴えれば、困ったように浦原は苦笑いを浮かべた。
雛森と話をしている名無しを手招きして呼び寄せる浦原。
小さく首を傾げながらやってきた名無しの、珍しく被っていたニット帽子をおもむろに剥ぎ取った。
ぴょこりと顔を出す白いうさぎの耳。
『ほら、見て見て!可愛いでしょう!?』と言わんばかりのいい笑顔の浦原。
黒くて丸い瞳をこれでもか・と開いて浦原に対して『何勝手に剥ぎ取ってるんですか!!』と言わんばかりの表情の名無し。
雛森はぽかんと呆気にとられ、平子はというと
うさ耳パニック!#04
「ぶははははは!なんや、名無し!!喜助に変な薬でも盛られたんか!」
執務用のテーブルをバンバン叩きながら平子が爆笑している。
珍しく涙目になる程に笑い転げている上官を見て「た、隊長、笑いすぎですよ」と雛森が諌めるが…まぁ効果はない。知っていた。
「浦原さん、とっとと次行きましょう。次。」
チッと舌打ちをしながら名無しがニット帽子を深く被り直す。
どうやら平子も犯人ではなさそうだ。
「まぁ待ィや。はー、これ本物か?」
「ひ、えっ!ちょ、ちょっと!帽子の上から触らないでください!」
柔らかいニット帽の上から掴めば、何とも言えない感触の『何か』がふわふわしている。
無遠慮に帽子を剥ぎ取れば、黒髪の間から顔を出す白いふわっふわの耳がぴょこりと立ち上がった。
間髪入れずに耳を両手で掴めば、これまた綿毛のような、えも言えぬ感触。
上等なファー素材よりもふかふかした、思わず頬が綻んでしまうような触り心地に平子は頬を緩ませた。
「うわ、ちょっとこれクセになりそうや。雛森、触ってみ」
「え、ええ…名無しちゃん、ちょっとごめんね」
二人がかりで耳をもふもふされ、恥ずかしいやら擽ったいやらで顔を真っ赤にする名無し。
恐らくこれが平子だけだったら容赦なく黒棺でもなんでもお見舞してやるところなのだが、すぐ側に雛森がいる。
それを計算尽くで雛森を呼び寄せるあたり、流石藍染の元・上官といったところか。
「ダメっスよぉ、平子サン、雛森副隊長。あんまり触ったら」
「なんや、喜助。名無しにベタベタされるのがそんなに気に食わんのか」
「いえ。そっちの耳も名無しサン性感たブフォ!」
「なんて事を暴露してるんですか!」
大人しく我慢していた名無しが頭を振って二人を振りほどき、日々鍛錬している(苦手分野の)白打の成果が発揮された瞬間だった。
浦原の鳩尾に、彼女の拳がクリーンヒット。おーっと!これは痛い。
「なんや、喜助。ヤったんか」
「だって可愛いんですもん…」
まぁその気持ちは分からないでもないが。
浦原の首根っこを掴んで名無しが五番隊出入口へ向かう。
むすっと膨れ面で「お邪魔しました!」と言い去ると、先程まで賑やかだった隊首室がしんと静まり返ってしまった。
「あーあ、隊長。怒らせちゃったじゃないですか」
「オイオイ、桃。お前の方がむっちゃ触っとったの俺は見とるで」