short story
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うだるような暑さ。
外は蝉の鳴き声がけたたましく鳴り響く。
窓の外から見えるのは立派に立ち上った入道雲と、目が痛いくらい鮮やかな天色の空。
鉄裁は掃除を、雨とジン太は中庭でホースを持って水やり…のはずが、遊んでしまっている。
名無しはというと、お昼ご飯用の素麺を気だるそうに茹でている。
天狼がいつか言っていた通り、本当に夏は食事を作るのすら億劫なのだろう。昨日も昼食は素麺だった。
「名無しサン、お疲れ様っス」
「お疲れ様です、あ。涼しい」
持っていた扇子で扇いでやれば、暑さでダレていた表情が僅かに緩む。
本当に暑いのは苦手らしい。
額に張り付いた黒髪がそれを如実に物語っていた。
「なにか手伝いましょーか?」
「じゃあ、冷凍庫から氷とってください」
「はいはいー」
氷を掴んで水を張ったボウルに入れれば、茹でたての素麺を氷水で締める名無し。
悠々と水の中を泳ぐ白い絹糸のような麺は実に涼しげだ。
ふと視線をずらせば、シンクに視線を向けた名無し…
の、白い首筋。
少し襟ぐりが大きい、白いTシャツ。
うつむき加減で晒される生白いうなじ。
そう。それは出来心だった。
気がつけば落としていた口付け。
掠めるように舌を這わせれば、僅かに汗の味がした。
「う、ひゃあ!?」
「あ。すいません、つい。」
「つい。じゃないですよ!今舐めませんでした!?」
「塩味でしたねぇ」
「感想を聞いてるんじゃないんですけど」
首筋を押さえてジト目で見上げてくる名無し。
何を今更恥ずかしがることがあるのだろうか。
「いいじゃないっスか、夜はもっと凄いとこ舐めて、」
「これ以上言うとお昼抜きにしますよ」
おっと、それは勘弁して欲しい。
真っ赤な顔で眉を顰める顔すら可愛いが、そこはぐっと言葉を飲み込んだ。
「…………し、塩味なんて、なんか汗っかきみたいで、恥ずかしいじゃないですか」
ぽそりと呟いた彼女の言葉がどうしようもなく愛しくて、小さな背中を思わず後ろから抱きしめた。
猛暑で頭がやられたようです
「夜、お風呂入った後ならいいっスか?」
「そういう問題でもないんですけど。」
外は蝉の鳴き声がけたたましく鳴り響く。
窓の外から見えるのは立派に立ち上った入道雲と、目が痛いくらい鮮やかな天色の空。
鉄裁は掃除を、雨とジン太は中庭でホースを持って水やり…のはずが、遊んでしまっている。
名無しはというと、お昼ご飯用の素麺を気だるそうに茹でている。
天狼がいつか言っていた通り、本当に夏は食事を作るのすら億劫なのだろう。昨日も昼食は素麺だった。
「名無しサン、お疲れ様っス」
「お疲れ様です、あ。涼しい」
持っていた扇子で扇いでやれば、暑さでダレていた表情が僅かに緩む。
本当に暑いのは苦手らしい。
額に張り付いた黒髪がそれを如実に物語っていた。
「なにか手伝いましょーか?」
「じゃあ、冷凍庫から氷とってください」
「はいはいー」
氷を掴んで水を張ったボウルに入れれば、茹でたての素麺を氷水で締める名無し。
悠々と水の中を泳ぐ白い絹糸のような麺は実に涼しげだ。
ふと視線をずらせば、シンクに視線を向けた名無し…
の、白い首筋。
少し襟ぐりが大きい、白いTシャツ。
うつむき加減で晒される生白いうなじ。
そう。それは出来心だった。
気がつけば落としていた口付け。
掠めるように舌を這わせれば、僅かに汗の味がした。
「う、ひゃあ!?」
「あ。すいません、つい。」
「つい。じゃないですよ!今舐めませんでした!?」
「塩味でしたねぇ」
「感想を聞いてるんじゃないんですけど」
首筋を押さえてジト目で見上げてくる名無し。
何を今更恥ずかしがることがあるのだろうか。
「いいじゃないっスか、夜はもっと凄いとこ舐めて、」
「これ以上言うとお昼抜きにしますよ」
おっと、それは勘弁して欲しい。
真っ赤な顔で眉を顰める顔すら可愛いが、そこはぐっと言葉を飲み込んだ。
「…………し、塩味なんて、なんか汗っかきみたいで、恥ずかしいじゃないですか」
ぽそりと呟いた彼女の言葉がどうしようもなく愛しくて、小さな背中を思わず後ろから抱きしめた。
猛暑で頭がやられたようです
「夜、お風呂入った後ならいいっスか?」
「そういう問題でもないんですけど。」