short story
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愛銃の手入れ用のオイルと消耗パーツを仕入れにガンスミスへ行って帰ってきた時の話だ。
事務所の両開き扉を開くと、珍しく名無しが昼寝をしていた。
まるで年中無休かのように、何かしら動いている彼女が珍しい。
事務所の応接用のソファで小さく縮こまり、読みかけの本を持ったまま眠っていた。
原因は、まぁ何となく察している。
昨日は満月だったため、彼女に無理をさせてしまった。
つまり、そういうことだ。
「…完全に寝てるな」
柔らかそうな頬を突けば、面白いほどに指が頬肉に沈む。
俺より少し黄みがかった肌は驚く程に白い。
首筋には昨晩刻んだ鬱血痕がまざまざと散っている。いや、つけたのは俺なんだが。
唇を指で触れれば、頬とは違った弾力のある感触に思わず胸が高鳴った。
無邪気に笑って綺麗な弧を描くのも好きだ。
少し拗ねたように口先を尖らせたりする仕草すら好きだ。
何より、薄紅色の唇が俺の名前を紡ぐのが、一番好きだ。
「あーあ、ったく。ホント、無防備に寝やがって」
苦笑いを浮かべてそっと唇を重ねても、熟睡している眠り姫は目を覚まさない。
起きた時に喉が渇いているだろう。
名無しが挽いているコーヒー豆を持って、俺は珍しく台所へ向かった。
眠るきみに秘密の愛を
ドリップしたコーヒーの出来栄え?
まぁ、悪くなかったな。
title by確かに恋だった
事務所の両開き扉を開くと、珍しく名無しが昼寝をしていた。
まるで年中無休かのように、何かしら動いている彼女が珍しい。
事務所の応接用のソファで小さく縮こまり、読みかけの本を持ったまま眠っていた。
原因は、まぁ何となく察している。
昨日は満月だったため、彼女に無理をさせてしまった。
つまり、そういうことだ。
「…完全に寝てるな」
柔らかそうな頬を突けば、面白いほどに指が頬肉に沈む。
俺より少し黄みがかった肌は驚く程に白い。
首筋には昨晩刻んだ鬱血痕がまざまざと散っている。いや、つけたのは俺なんだが。
唇を指で触れれば、頬とは違った弾力のある感触に思わず胸が高鳴った。
無邪気に笑って綺麗な弧を描くのも好きだ。
少し拗ねたように口先を尖らせたりする仕草すら好きだ。
何より、薄紅色の唇が俺の名前を紡ぐのが、一番好きだ。
「あーあ、ったく。ホント、無防備に寝やがって」
苦笑いを浮かべてそっと唇を重ねても、熟睡している眠り姫は目を覚まさない。
起きた時に喉が渇いているだろう。
名無しが挽いているコーヒー豆を持って、俺は珍しく台所へ向かった。
眠るきみに秘密の愛を
ドリップしたコーヒーの出来栄え?
まぁ、悪くなかったな。
title by確かに恋だった
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