spectrum
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他人の体温を背中に感じながら眠るのは予想以上に心地がよかった。
だから気づいてしまった。
夜中、その体温がなくなったことに。
spectrum#07
背中にひんやりと、まだ肌寒い空気が通り抜ける。
音をなるべく立てないようにドアが閉まる気配で、名無しは目が覚めた。
「…ダンテさん?」
トイレ、だろうか。
まだ眠たい目を擦り辺りを見回せば、どこか違和感があった。
あるはずのものが、ない。
まだ片手で数える程でしか、この部屋で過ごしていないがそれでも明確に分かるもの。
赤いレザーコートに、髑髏を象った大剣。
机の上に無造作に置かれた黒と銀の二丁銃。
寝る前には確かにあった彼のトレードマークがなくなっていた。
理由は、すぐに分かった。
窓の外から聞こえる絶え間ない銃声。
空気を裂くような断末魔。
――あの気配だ。
窓を開けて身を乗り出せば、月明かりに照らされて翻る赤と銀。
大剣の刀身が鈍色に輝くのが遠目でも分かった。
不意に見上げられ、絡む視線。
「入ってろ、名無し!」
声を張り上げるダンテ。
怒号のような声に一瞬肩を竦め、慌てて窓を閉めようとした時だった。
赤いボロ布を纏った悪魔が目の前に躍り出る。
身軽な動きは音もなく宙を舞い、まるで冷酷な暗殺者のように鎌を振り下ろす。
咄嗟に目を瞑れば、響く一発の銃声。
恐る恐る目を開ければ、ヘル=ラストを一撃で仕留めるダンテがこちらを見て小さく頷いた。
急いで窓を閉め、隠れるように部屋の隅でシーツを頭から被る。
手足の震えを抑えるように、小さく膝を抱えた。
だから気づいてしまった。
夜中、その体温がなくなったことに。
spectrum#07
背中にひんやりと、まだ肌寒い空気が通り抜ける。
音をなるべく立てないようにドアが閉まる気配で、名無しは目が覚めた。
「…ダンテさん?」
トイレ、だろうか。
まだ眠たい目を擦り辺りを見回せば、どこか違和感があった。
あるはずのものが、ない。
まだ片手で数える程でしか、この部屋で過ごしていないがそれでも明確に分かるもの。
赤いレザーコートに、髑髏を象った大剣。
机の上に無造作に置かれた黒と銀の二丁銃。
寝る前には確かにあった彼のトレードマークがなくなっていた。
理由は、すぐに分かった。
窓の外から聞こえる絶え間ない銃声。
空気を裂くような断末魔。
――あの気配だ。
窓を開けて身を乗り出せば、月明かりに照らされて翻る赤と銀。
大剣の刀身が鈍色に輝くのが遠目でも分かった。
不意に見上げられ、絡む視線。
「入ってろ、名無し!」
声を張り上げるダンテ。
怒号のような声に一瞬肩を竦め、慌てて窓を閉めようとした時だった。
赤いボロ布を纏った悪魔が目の前に躍り出る。
身軽な動きは音もなく宙を舞い、まるで冷酷な暗殺者のように鎌を振り下ろす。
咄嗟に目を瞑れば、響く一発の銃声。
恐る恐る目を開ければ、ヘル=ラストを一撃で仕留めるダンテがこちらを見て小さく頷いた。
急いで窓を閉め、隠れるように部屋の隅でシーツを頭から被る。
手足の震えを抑えるように、小さく膝を抱えた。