禅院と桜蘭
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「恵、誘夜。君たち2人この後任務ね」
一日の授業の終わり。午後は機動力を高める鍛錬で外に出ていた生徒達。その時に五条に言った一言。
伏黒と手合わせをしている最中に恐らく通算30回は芝生に投げ出されたんだろう月詠は寝転んだままをコチラを無情な顔で見上げて、「鬼だよお前は」とハッキリした声で言った。
「あーし昨日出張から帰ったばっかよ。今も手加減を知らない恵くんに投げられまくって……」
「手加減してる。お前が体術弱い上に軽いんだよ」
「恵くんもなんか言えば?つい最近までスクナどーので怪我してたんしょ」
「もう十分動ける」
「ワーカーホリックなんかよ……」
月詠は分かりやすくテンションを下げて「そら呪霊沸く時代になるわ……」と、地面に打ち付けた肩をかったるそうに触りながらムクッと起き上がった。髪を束ねたヘアゴムをピンッ、と指で引っこ抜くと、艶のあるストレートが咲き乱れるように肩に落ちる。
五条がアハハと無遠慮に笑ってから「じゃ、0時に校門前ね」と言った。伏黒が「0時?」と少し目を見開いた。
「また随分遅いですね」
「やだ〜ッ、肌荒れるう」
「お前昨日釘崎と2時まで騒いでただろ」
「ありッ、ごめん聞こえた?恵くんの部屋まで?結構離れてんし配慮なかったわごめん……」
「いや自販機行く時部屋の前通った。何してたらあんな声出んだよ」
「スマブラ。アイツ強くてさあ、Switchもってねーッつってたクセに。あ、つか今度やんね?恵くん。久々さ」
「やんねえ」
「恵くん弱いもんねえ」
「うるせえな」
「じゃあマリパとかマリカとか。皆でやろ」
「お前任天堂のゲーム好きだよな」
「好き〜」
五条に対しての質問からポンポンと会話になった様を見て、五条が「君らもう3ヶ月の付き合いだけど、2人でゲームする仲になってたんだねえ」と関心そうに言った。
月詠と伏黒は最近突然編入が決まった虎杖、入学自体は決まっていたが上京の都合で現地に向かうのが遅れた釘崎と違い、極一般的に4月から高専に入学して今日までを過している。1年ズの中で一番付き合いが長いペアだ。
そう言われた伏黒と月詠がキョトンとした顔で五条を見てから、お互いの顔を見合せる。
「ま、アタシ達相棒なんで〜。仲良しは当然ッつーかあ」
「アレは尻拭いッつーんだよ。もしくは介護」
「同じチョイスなら子守りとかなかった?なんでそっちなん?は?あーしが老け顔だから?」
「いや突っかかってんくんな、めんどくせえ」
「は?えッ、スッゲエ嫌いコイツ。悟くんさっきのウソです」
「ウザ……」
五条が微笑ましそうにそれを眺めて「仲良いねえ」と笑った。そんな五条に「良くないです」「え?今絶交したんだけど」と面倒くさそうな顔して否定する伏黒月詠。
小学校中学校と無愛想で一匹狼気質で歳不相応に冷めていた伏黒を知っているので、特に彼に対しては親心のようなものがあるのだ。
いやほんと、マジで小学生か?って思うほど賢くて手間かからない子だったし、友達とはしゃいでるとことか見たことなかったし。いつもいつも彼の姉である津美紀を第一に考えて人生を選択してた。嗚呼それが同級生とゲームするようになれたんだなあ、と感慨深い気持ちになる。
月詠に関しては高専2年時の任務の被呪者で、それ以降顔を合わせたのは月詠本人が高専入学の話を持ちかけてきたときであった。事件から実に9年の月日が経っており、あの日見た宝石の国のお姫様は路地裏と地下が似合うヴィラン顔の美女に大変貌していた。
50回名前確認したし、当時の名簿も引っ張り出して見比べた。時間の経過と黒のセーラー服があんなに恐ろしく思えたのは後にも先にもこの瞬間だけである。
正直これが恵の同級生になるのかと心配してたけど、普通に中身はフレンドリーだしコミュニケーションに遠慮がない子だったから逆によかった。巻き込んでいくくらい強引に絡んでくるタイプの方が恵にはいい。
月詠を初め、虎杖、釘崎。つくづく同級生に恵まれたなと思う。
「あ、五条先生だ」
すると、飲み物を買いに行っていた虎杖と釘崎が戻ってきた。声をかけたのは虎杖である。 五条は2人に向かって手を上げて、「や、お疲れ。指導できなくて悪いね」と言った。
「ううん全然!今日は出張って聞いたし、顔見れて安心したッつーか」
「いい子だなあ悠仁は」
「なんの話してたの?」
虎杖がキョトンと首を傾げる。
五条は少し考える仕草をしてから、虎杖と釘崎に向かってニコッと笑った。
「ま、丁度いいか。悠仁と野薔薇も連れて行こう。今日は君達が見学ってことで」
その言葉を聞いて釘崎がウゲッと顔を顰める。「また呪霊退治?」と、もうウンザリって声で呟いたのだ。
一日の授業の終わり。午後は機動力を高める鍛錬で外に出ていた生徒達。その時に五条に言った一言。
伏黒と手合わせをしている最中に恐らく通算30回は芝生に投げ出されたんだろう月詠は寝転んだままをコチラを無情な顔で見上げて、「鬼だよお前は」とハッキリした声で言った。
「あーし昨日出張から帰ったばっかよ。今も手加減を知らない恵くんに投げられまくって……」
「手加減してる。お前が体術弱い上に軽いんだよ」
「恵くんもなんか言えば?つい最近までスクナどーので怪我してたんしょ」
「もう十分動ける」
「ワーカーホリックなんかよ……」
月詠は分かりやすくテンションを下げて「そら呪霊沸く時代になるわ……」と、地面に打ち付けた肩をかったるそうに触りながらムクッと起き上がった。髪を束ねたヘアゴムをピンッ、と指で引っこ抜くと、艶のあるストレートが咲き乱れるように肩に落ちる。
五条がアハハと無遠慮に笑ってから「じゃ、0時に校門前ね」と言った。伏黒が「0時?」と少し目を見開いた。
「また随分遅いですね」
「やだ〜ッ、肌荒れるう」
「お前昨日釘崎と2時まで騒いでただろ」
「ありッ、ごめん聞こえた?恵くんの部屋まで?結構離れてんし配慮なかったわごめん……」
「いや自販機行く時部屋の前通った。何してたらあんな声出んだよ」
「スマブラ。アイツ強くてさあ、Switchもってねーッつってたクセに。あ、つか今度やんね?恵くん。久々さ」
「やんねえ」
「恵くん弱いもんねえ」
「うるせえな」
「じゃあマリパとかマリカとか。皆でやろ」
「お前任天堂のゲーム好きだよな」
「好き〜」
五条に対しての質問からポンポンと会話になった様を見て、五条が「君らもう3ヶ月の付き合いだけど、2人でゲームする仲になってたんだねえ」と関心そうに言った。
月詠と伏黒は最近突然編入が決まった虎杖、入学自体は決まっていたが上京の都合で現地に向かうのが遅れた釘崎と違い、極一般的に4月から高専に入学して今日までを過している。1年ズの中で一番付き合いが長いペアだ。
そう言われた伏黒と月詠がキョトンとした顔で五条を見てから、お互いの顔を見合せる。
「ま、アタシ達相棒なんで〜。仲良しは当然ッつーかあ」
「アレは尻拭いッつーんだよ。もしくは介護」
「同じチョイスなら子守りとかなかった?なんでそっちなん?は?あーしが老け顔だから?」
「いや突っかかってんくんな、めんどくせえ」
「は?えッ、スッゲエ嫌いコイツ。悟くんさっきのウソです」
「ウザ……」
五条が微笑ましそうにそれを眺めて「仲良いねえ」と笑った。そんな五条に「良くないです」「え?今絶交したんだけど」と面倒くさそうな顔して否定する伏黒月詠。
小学校中学校と無愛想で一匹狼気質で歳不相応に冷めていた伏黒を知っているので、特に彼に対しては親心のようなものがあるのだ。
いやほんと、マジで小学生か?って思うほど賢くて手間かからない子だったし、友達とはしゃいでるとことか見たことなかったし。いつもいつも彼の姉である津美紀を第一に考えて人生を選択してた。嗚呼それが同級生とゲームするようになれたんだなあ、と感慨深い気持ちになる。
月詠に関しては高専2年時の任務の被呪者で、それ以降顔を合わせたのは月詠本人が高専入学の話を持ちかけてきたときであった。事件から実に9年の月日が経っており、あの日見た宝石の国のお姫様は路地裏と地下が似合うヴィラン顔の美女に大変貌していた。
50回名前確認したし、当時の名簿も引っ張り出して見比べた。時間の経過と黒のセーラー服があんなに恐ろしく思えたのは後にも先にもこの瞬間だけである。
正直これが恵の同級生になるのかと心配してたけど、普通に中身はフレンドリーだしコミュニケーションに遠慮がない子だったから逆によかった。巻き込んでいくくらい強引に絡んでくるタイプの方が恵にはいい。
月詠を初め、虎杖、釘崎。つくづく同級生に恵まれたなと思う。
「あ、五条先生だ」
すると、飲み物を買いに行っていた虎杖と釘崎が戻ってきた。声をかけたのは虎杖である。 五条は2人に向かって手を上げて、「や、お疲れ。指導できなくて悪いね」と言った。
「ううん全然!今日は出張って聞いたし、顔見れて安心したッつーか」
「いい子だなあ悠仁は」
「なんの話してたの?」
虎杖がキョトンと首を傾げる。
五条は少し考える仕草をしてから、虎杖と釘崎に向かってニコッと笑った。
「ま、丁度いいか。悠仁と野薔薇も連れて行こう。今日は君達が見学ってことで」
その言葉を聞いて釘崎がウゲッと顔を顰める。「また呪霊退治?」と、もうウンザリって声で呟いたのだ。