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アラン
触れたい……
-
カインんー？
-
アラン
ダメなのは分かっているんだ……だけど触れたい……あの滑らかな肌に、艶やかな黒髪に、触れたい……
-
カイン
定期的な発作かな？
-
アラン
あぁー！クリスマスくらい贅沢したって良いと思わないかい？！
-
アラン
だけど、嗚呼だめだ……逢いに行けばまた逢いたくなるし触れすぎると理性が……いやでも少しだけなら……（ブツブツ）
-
カイン
（僕に言っているのかと思いきや、曇りガラスにハートを描きながら窓と会話しているんだね）
-
カイン
(あ、猫の絵に変わった)
-
アラン
触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい……（ブツブツ）
-
カイン
そんなに我慢できないのなら遠慮せず遊びに行けば良いのに
-
アラン
……僕の気苦労も知らず簡単に言ってくれるね
-
カイン
そりゃあ僕は人間ではないし、アラン君の気苦労なんて分かりっこないさ
-
アラン
だったら口を挟むな
-
カイン
だってさっきから一人でぶつくさ煩いんだもん
-
アラン
此処は僕の部屋だ
-
アラン
僕が何を喋ろうが何をしようが僕の勝手だろ
-
カイン
あーあ。せっかくアドバイスしてあげたのに～
-
アラン
尤もな事を言われても僕へのアドバイスにはならない
-
カイン
も～、あー言えばこう言うー……
-
カイン
あ
-
カイン
なら僕がちょちょいと此処に連れてきてあげようか？
-
アラン
ふざけるな
-
カイン
ふざけてないよー真面目、大・真面目！
-
アラン
君が僕より先に触れるのが嫌だ
-
カイン
何それ凄く我が儘ー……【ジト目】
-
カイン
良いもーん、そんな事言うんだったら僕が一人で遊びに行くから
-
アラン
なっ
-
カイン
アラン君は着いて来ちゃだめだよ？
-
カイン
キミの代わりに親切な僕が彼とあーんな事やこーんな事……してきちゃうんだからね！
-
アラン
……待て
-
カイン
待たない
-
アラン
待てってば
-
カイン
待ちませーんよっ
-
アラン
……
-
アラン
はぁ……分かった
-
アラン
僕が行く
-
カイン
……最初から素直にそう言えば良いのに
-
アラン
煩いな、心の準備というものがあるんだよ
-
カイン
やっぱり人間って変なの
-
アラン
キミには一生分からない事かもね
-
カイン
一生かぁ……（クスクス）
-
アラン
……まぁいいや
-
アラン
彼が買い出しに出かける時間帯、ある程度の通り道は調査済みだ
-
アラン
そこに行くから準備しておきなよ
-
カイン
え？僕も行って良いの？
-
アラン
来るなと言ったところでどうせコソコソ着いて来るんだろ？
-
アラン
それにキミは退屈が嫌いだから留守番なんて絶対にできないだろうし
-
カイン
そんな事……
-
カイン
あるね
-
カイン
アラン君僕の事よく分かってるー♪
-
アラン
キミが初めに言っていた事だろ
-
カイン
そうだったかな？
-
アラン
惚けるな
-
カイン
あはは……君より何倍も年寄りだからねー
-
アラン
そのルックスで言われても説得力が無いね
-
アラン
さて、そろそろ時間だ
-
アラン
行くよ
-
カイン
はいはーい
-
カイン
お菓子も持ったし、準備万端だね！
-
アラン
菓子はいらないだろ
-
カイン
良いの良いの、僕用だから
-
アラン
……はぁー……
-
リーズ
まったく、厄介事は避けたいというのに……っ
-
リーズ
黒猫さん！私から離れないでくださ……
-
リーズ
あれ？黒猫さん？！
-
黒猫んー！んんーー！
【ジタバタ】 -
アラン
しー……
-
アラン
こーら、暴れない暴れない。良い子だから大人しくしようね？
-
-
黒猫
んーー！んー！！
【ジタジタ】 -
アラン
……大人しくしないと手じゃなく口で塞ぐよ？
【耳元で囁き】 -
アラン
まあ、僕はその方が美味しくて良いｋ
-
黒猫
っ……（ピタッ）
-
アラン
（……素直すぎる）
-
黒猫
っ～……ぷはっ
-
黒猫
な、何でここに……？！
-
アラン
何でって、愛しい子に逢いに来るのに理由が必要なのかい？
-
黒猫
っ……（まあそりゃそうだけども！）
-
黒猫
だ、だって場所も教えた覚えが無いのに
-
アラン
……前にも言ったけど僕は情報屋で、掻き集めた情報でキミの行動範囲を予測する事はできる
-
黒猫
そ……
-
黒猫
（そうだった。情報屋……なんて便利で恐ろしい職業！）
-
アラン
そんな事よりほら、せっかく二人きりになれたんだし
-
黒猫
わー！！そんなとこ触……や、やめろって！
（手ぇ冷たっ！） -
アラン
僕だって、クリスマスくらい贅沢しても良いと思うんだ
-
黒猫
ひっ……（首の後ろに生暖かい感触がっ！）
-
黒猫
っ……ちょ、ちょっと待――！
-
黒猫
耳舐めるなっ！息吹き……っ～～噛むなっ！
-
アラン
解説してくれるキミも好き
-
黒猫
（見た目は細身のくせになんて馬鹿力！抵抗だってしてるのに無反応とか！）
-
アラン
はぁ……生黒ちゃんの肌、匂い、体温……温かい
-
黒猫
俺は壁に押し付けられて冷たいっ
-
アラン
おっとそれは悪かったね。近くのホテルにでも行こうか？
-
黒猫
何でだっ！
-
アラン
だって寒いんでしょ？
-
黒猫
そういう問題じゃ……んぐっ！？
-
アラン
じゃあここで温め合うのも良いよね
-
黒猫
ふっ……んんっ
-
アラン
メリークリスマス、黒ちゃん♡
-
黒猫
はっ、んっ！？
-
黒猫
んんー！？んぅう……っ
-
黒猫
……ん？（甘い？）
-
アラン
今持ち合わせがこれしかなくてね
-
黒猫
んはっ、はぁ、はぁ……毒？！
-
アラン
いや普通のチョコだよ
-
黒猫
……チョコ？
-
アラン
愛しいキミへ、僕からのほんの気持ちだよ
-
アラン
甘い甘ーい気持ち……
【溶けて指に付いたチョコを見せつけるように舐め取りつつ】 -
黒猫
……まさかその分の対価を支払えとか言うんじゃ……【ジト目】
-
アラン
ん？はは、気持ちって言ってるだろ？
-
アラン
それに……対価はもう貰った
-
黒猫
は？
-
黒猫
っ！！？
-
アラン
付いてたよ？……食べ残し
-
黒猫
こ、の……っ
-
アラン
その羞恥に震える表情も素敵だね♡
-
黒猫
っ……と、撮るなっ！消せっ！！
-
黒猫
なっ……て！
-
アラン
おっと、ダーメ。これは今日の記念
-
アラン
ばら撒いたりこれをネタに揺するとかそんな事はしないから安心しなよ？
-
アラン
僕だけの宝物だから
【ニッコリ】 -
黒猫
ぐ、ぬぬぅ……
-
アラン
さて、満足したしそろそろ僕は行こうかな
-
アラン
名残惜しいけどキミにも保護者が居るからね
-
アラン
こんな所で油を売ってたら怒られるんじゃない？
-
黒猫
いや、誰のせいだよ！
-
アラン
（クスクス）じゃあね、愛しい僕の猫ちゃん
-
アラン
良い聖夜を……
-
黒猫
……はぁ～～～何だったんだ
-
黒猫
……
-
黒猫
リーズ、心配してるかも……
【のそのそと立ち上がりつつ】 -
リーズ
あ……く、黒猫さん！ご無事ですか？怪我とかなさってませんか？！
-
黒猫
へ？え？リーズ？！いや、うん……無事ではあるけど
-
リーズ
よ、良かった～……
-
リーズ
すみません、居場所はなんとなく分かってはいたのですが途中で魔族に邪魔されて
-
黒猫
魔族？
-
リーズ
はぁ、はぁ……（ランベールによるとあちらの方角に）
-
カイン
はーい、ストーーーップ！
-
リーズ
なっ……何故魔族がここに？！
-
カイン
今イイところなんだからお嬢さんは行っちゃだめだよー
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カイン
R指定だよー精神的に悪影響だよー？
-
リーズ
は？何訳の分からないことを！
-
リーズ
急いでいるので、邪魔をするというのなら容赦はしませんよ！
-
カイン
も～空気を読まないお嬢さんだな……
-
カイン
仕方がない。アラン君の為に、パートナーである僕が一肌脱いじゃおうかな！
-
リーズ
という訳なのです。遅れてすみません……
-
黒猫
いや、どう考えてもリーズのせいではないから
（全くあの二人は……！） -
リーズ
ですが、私がもっと強ければこんな
-
黒猫
リーズ！
-
リーズ
！
-
黒猫
……帰ったらクリスマスパーティーするんだったよね
-
リーズ
……は、はい？
-
黒猫
俺だって君に守って貰ってばかりで気持ちはよく分かるけど……その話題はまた今度じゃ、駄目かな？
-
黒猫
今は、楽しい事を考えよう？
-
黒猫
思い悩んでいる間に君が楽しみにしている時間が逃げてしまう……そんなの勿体ない
-
黒猫
それに、実は俺も楽しみにしてるんだ。リーズとの買い出しとクリスマスパーティー！
-
リーズ
……
-
リーズ
ええ、そうでした……
-
リーズ
早く行きましょう、買い物！帰れば楽しいパーティーが待ってます！！
-
黒猫
うん、行こう！帰ったらリーズの好きなオニギリも作らなきゃね
-
リーズ
お……オニギリ！！！
【目輝かせ】 -
黒猫
具のリクエストも受け付けてるよ
-
リーズ
えぇ！！で、ではあの、あの……あの甘い味の昆布と、のり玉ふりかけと……あれ？
-
リーズ
ところで黒猫さん。何か、食べていらっしゃったのですか？
-
黒猫
うんうん、昆布と海苔……え？
-
リーズ
唇の横に何か付いてます
-
黒猫
……
-
黒猫
……ぅ
【思い出した】 -
黒猫
わぁあああーーー！
【袖でゴシゴシ】 -
黒猫
ち、違っ、これはその、その……！
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リーズ
？
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黒猫
（あのド変態男ー！！）
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カイン
アラン君……僕はパートナーのキミのためによく頑張ったと思う
【超低音イケてるボイス】 -
アラン
……はぁ～～
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カイン
……アランくーん、聞いてるー？無視しないでよー
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アラン
はぁぁあ～～～……触れたい【ボソ】
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カイン
え？
-
アラン
あの滑らかな肌に、艶やかな黒髪に、唇に、触れたい……
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カイン
何だろうこのデジャヴ感
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カイン
これはアレかな。触れすぎた事によりまた欲求が暴れ出したという
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アラン
触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい触れたい……（ブツブツ）
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カイン
もう、全っ然治まってないじゃんかー！めんどくさーーーい！！
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アラン
はぁ～～それにしてもこの写真の黒ちゃんも最高だな……
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アラン
写真立て特注しよう
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カイン
（毎日同じ写真眺めてるなぁー……）
【菓子食べつつ】
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