恋唄 第19話



あれだけ泣いても吐き出しても

晴れることはなかった

私の醜い心







【恋唄 第19話】








「………ん、…」

目が覚めたら、なぜかミリィがいた。


「カガリ…」

心配そうな顔で覗き込んでくる。
ここは、私のベッドの上…。


―――あ――…



『…っ本当は!!ずっとずっと苦しかった…!!』

『早くアスランのものにして…っ』

『触らないで!!!』


アスランに吐き出したすべてのことを思い出した。


「あ、あぁぁ…っ!!」

「カガリ、落ち着いて…!」


私―――!!


「私…っ言った…ぜんぶ……っ!言っちゃいけないのに…!!」

「え…」

「どうしよう…私…!!」


また黒いものに引きずり込まれていく。
視界はあっというまに涙でにじんだ。

違う、真っ暗だ―――


「アスランに酷いこと…っ…わけが分からなくなって、あんな…!!」

「カガリ…!大丈夫だから、とにかく落ち着いて!」


髪が引きちぎれるほど頭を掻き毟ったのに、少しも痛覚を感じなかった。
こころが痛すぎて。


「もう何も分からない…!!もうやだ――――!!!」

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