恋唄 第14話



扇情的なカガリの細い首

たまらず口づけたら、カガリから高い声が漏れた




まるでベッド上の行為を連想させるような


熱をもった声






【恋唄 第14話】






“っ……あ…!”

“…や、…ァスラ…!あッ……”






「―――っ!」

体温が上昇していく寸前、俺はハッと目を覚ました。

朝…
いつもの俺のベッドの上…
当然だけど、カガリの姿はない。俺一人だ。


「……はぁ」

現状を把握した後、俺は深く溜め息をついた。



まただ・・・
初めて聞いたカガリのあの声が、あの反応が、頭から離れなくて・・

あれから1週間、こんなことばかりだ――――




「…っ、……」

自らの手で包み込む。
この昂ぶりきった躰は、もう自然に治まらないことを知っていた。
生理現象…といったら聞こえはいいかもしれなけど、カガリに対する浅ましい欲情が膨れ上がったものだった。


…離れていた去年1年間も、カガリの夢はよく見た。
当然俺の躰はカガリを求めて反応した。


でも…今はあの頃と比べものにならないくらいの強い衝動で

俺を苛む…



「っ…は、……っ」


強制的に高みへと押し上げても、一度では鎮まらない。
全然治まらない。

19歳の健全な肉体から際限なく湧いてくる…“欲しい”という当たり前の想い。




「…………カガリを…抱きたい…」


こんなのじゃなくて…本物が欲しいんだ


本物のカガリの熱が

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